サーフ地獄、スキー地獄
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いらっしゃいませ、あなたは10万666人目の入獄者さまです。

名はセガワと申しますが、気分によりSGWXを名乗ることもあります。音楽的指向はFlipper's Guitarからの渋谷系からの紆余曲折経てのK-POP。気がつくとオルタナティブな選択をしてしまうけど、特段冒険はしない人生。その青春の反射光を恣意的に切り取ってお送りします。地獄から。

現在当サイトは社会情勢に鑑み、ほぼ無観客で配信しております。

CONTENTS
SGWX NOW
DJセガワの気分★情状酌量 #05
「ダイアモンドダストが消え沼に 2023」
2023年12月31日
さて、またこの日がやってきてしまいました。別にいつもギリギリで生きていたい訳では無いんですけど、結果的にいつもギリギリになってしまいます!

さっそく今年一年を振り返って行きま翔!


■A・RE・SHI

 涙(なだ) SO SO  涙(なだ) SO SO
 涙涙(なだなだ) SO SO  涙(なだ) SO OH...
 Let's Get on!

すっかりネタにもしづらい状況になってしまった(少しだけお赦しください)アレ(以下「ジャニーズ」)のお話から。特にアイドル文化について何か語るほど知見があるわけではないのですが、それなりにジャニーズのコンテンツを楽しんできたり、ネタにして発信したりしてきた人間としてちょっと華麗にはスルーできないなと自意識過剰ぎみに思いますので、少し所感を述べさせていただきたいと思います。

まず、最初に言わなければならないのはジャニー氏の性加害は決して許されないということ。ジャニー氏が多くの少年のその後の人生に深く傷を残したという現実は受け止めなければなりません。

そしてジャニーズが日本や周辺国のアイドル文化に多大な貢献をしてきたこともまた現実かと思います。

これはどちらも確かなことで、功績が大きいからといって罪が許される訳ではないし、逆に罪を犯したものが関わっているからといってタレントや作品たちの残した功績も全て否定するのも違うと思っています。

ただタレント達は被害者である一方で、タレントとして成功した人も加害者の才能がなければそれが叶わなかった可能性もあり、この問題を複雑にしています。

またそれとは別に、タレントや制作スタッフは優秀だし頑張っているが経営陣がダメという割とありがちな問題もここにはあると思いますので、そこは切り離して解決することが必要かと思います。

別に私が最適解を持っている訳でも何でもないですが、被害に遭われた方々の人生がより良いものになって欲しいし、夢を追い求めて努力しているタレントや制作スタッフの方々も新しい環境で一層活躍できることを願うのみです。

と、そのようなことを本当に思ってはいるんですけど、他の方が散々語られていることのようにも思いますので、少し話題を変えて個人的なジャニーズへの思いをお話ししたいと思います。

私のジャニーズへの興味は、自分が中学生の頃に光GENJIに衝撃を受け、ロゴをトレースするなどしていたところから始まるのですが、その後少し間があって、90年台の終わり頃に放送されていたTV番組「ミュージック・ジャンプ Boy's side」というテレビ番組。これはその頃自分の妹がたまたまJr.が好きで見ていたので自分も時々見ていたのですが、特にオープニングが好きでした。

アイドル番組としては割と本格的なダンスミュージックに乗せて次々とJr.のメンバーたちが登場してダンスを披露する。歌唱は無しでひたすらダンス。愛嬌も無しでひたすらダンス。そしてバックでは女の子達がズラリと並んで、Jr.たちを目の前に興奮する様子もなく一律に同じ動きで音楽に合わせて動いている。何となく日本人のセンスでソウルトレインをやったらこうなるのかな、なんて思ったり…いや全然違いますけどちょっとそういう感じもあります。

とにかくあの頃のジャニーズJr.には集団のダンスパフォーマンスを見せようというコンセプトが感じられ、実際のパフォーマンスも頑張って練習したんだなと思わせる一生懸命さが伝わって応援したい気持ちになるし、見ていて素直にカッコいいと思えるものでした。(その後番組を段々見なくなっていったので、そのコンセプトがいつまで続いていたのかは正直わかりません。今でもバリバリやってたらスミマセン!)当時自分もちょうど世界の片隅で発生していたマンチェスタームーブメントのリバイバルでダンスミュージックに盛り上がっていた頃だったので、自分の中で微妙にリンクする部分もあり、興味深く見ていました。

例えば1998年のジャニーズJr.の集団ビジュアル写真で、メンバー達が白いツナギ姿でペンキまみれになっているものがあったのですが、そのポスターが当時妹の部屋に飾ってあって、それを見た私はストーンローゼスを思い出して勝手に衝撃を受けたりした訳です。

▲四半世紀ほど温めていたネタが今ここに

現状でもすでに一緒に活動していたタレント達が違う事務所に分裂してしまうようなこともおきているようです。どういう形に落ち着くのが一番良いのかもはやわかりませんが、旧来の体制を温存するのではなく、これまで築きあげてきた文化を愛する者達によって、より良いものが作られていけばおのずと支持されてゆくのではないかとは思っています。


■ムンビンさんのこと

一転してまたK-POPのお話ですが、今年の春ASTROのムンビンさんが急逝されました。

いきなり悲しいお話しになってしまいますが、後にはとっておけない大事な事なので初めにお話しします。個人的には今年のK-POP関連で一番衝撃的で悲しい出来事でした。

K-POP界では過去にも何度かこのような悲しいことが起きていたということは見聞きしており、二度と繰り返さないで欲しいとは思っていましたが、ついに私もK-POPを聞くようになってから初めてリアルタイムでこのような悲しみを経験をすることになってしまいました。しかもそれがムンビンさんだなんて。

カッコよくてセクシーで、それでいてとても優しそうなムンビンさんは我が家でも注目度上昇中でした。妹のムンスアさんもBilllieのメンバーとしてデビューしてからは兄妹共演もあり、良きお兄ちゃんキャラも魅力的でした。

ムンビンさんが心の中に一体どんな苦しみを抱えていたのか、私には知る由もないですし、仕事が原因ともわからないことではありますが、子役としてデビューしてずっと夢に向かって努力してきた先にこんな結末があるなんてあまりにも悲しすぎます。

こちらはムンビンさんが生前最後にSNSに投稿したツイート(ポスト)。翻訳サイトによれば次のようなメッセージが書かれていたようです。
ロハとはASTROのファンネームAROHAのことです。

 ロハたんぽの花の種です!!!
 たんぽぽの花の種だよ~風に乗って広く 広がりなさい!

 私の大切な人たちへ
 春が来たと
 そよそよくすぐって

タンポポの綿毛には「別れ」という花言葉があるのだとか。そんな…
ムンビンさんが旅立って少し遅れてやってきた、ここ北海道の春。ムンビンさんのせいでタンポポの綿毛を見るたび切ない気持ちになるようになってしまいました。これからもずっと変わらないと思います。

そして、去年の暮れに唐突に日本のテレビ番組「逃走中」にムンビンさんが出演されていました。すかさず録画したのですが、何となく見れずにいるうちにこのようなことになってしまい…いつか気持ちの整理がついて、やさしい気持ちで見れる日が来るのでしょうか。


■SMエンタテインメントのゴタゴタ

SMエンタテインメントはイスマン帝国などと揶揄されることもあるくらい、所属タレントをほぼ全てプロデュースしている(例外があるのかは知らないけど)、創業者のイスマン氏が事務所の顔となっていました。素晴らしい作品がリリースされれば「さすがイスマン」、よく無いことがあれば「イスマンのせいで」なんて言われるくらいSMエンタから生まれる全てがイスマン氏の手によるものであるかのようなイメージでした。

ところがそんなイスマン氏がSMエンタを追われるという信じられない事態がおきました。なぜそんなことになってしまったのか詳しくはわかりませんが、イスマン氏のプロデュース料がデカすぎるといった声が株主から出ていたとか…株主はイスマン氏のプロデュースが無くなっても問題ないと踏んでいたのでしょうか…

そこでイスマン氏は自身の所有するSM株をHYBEに売却し、HYBEにSMを買収させることで抵抗しようとしましたが失敗に終わりました。私も含めSMエンタのファンは所属タレント達が代々受け継いだ伝統のようなもの(うまく説明できませんが共通するSMらしさ)やファミリー感を愛しているように思いますが、買収によってHYBEファミリーになることでそれが壊れることに強い抵抗があったように思います。HYBEといえばBの付く世界的人気男性グループが成功したお金で、いくつもの芸能事務所を乱暴に買収し、それぞれの事務所のカラーを変容させ、文化的な共有の薄いファミリーを形成してきたという印象が少なからずあるため(あくまで印象です)、なおさらのことです。

こうしてイスマン氏はSMを去りました。私もイスマン氏がいなくなってSMらしさを守ってゆけるのか心配がありましたが、今のところはまあまあ順調に良い作品が出てきているようです。全てをイスマン氏が生み出していたというのは幻想だったようです。SMにはきっと素晴らしいクリエイターや制作スタッフがたくさんいるのでしょう。ミンヒジン氏が退社した後だってSMは素晴らしいビジュアルをいくつも生み出してきました。そのスタッフも結構HYBEに流れたと噂されていますが…

あとは新グループを誕生させる際に、これまでのように斬新かつしっかりとしたコンセプトを打ち出せるか、が問われると思います。ちゃんと追えてないので何とも言えないのですが、RIIZEとかNCT NEW TEAMとか…どうなんでしょうね。

一方、イスマン氏が去り経営陣が変わった影響か、早速 SUPER JUNIOR や EXO などベテラングループのメンバー何人かが事務所を離れる動きを見せています。グループがキャリアを重ね、グループとしての活動が落ち着いてきたときにグループの活動とは並行しつつ個人の活動を増やしていこうとするのはまあ自然なこととも思いますが、グループのファンとしては複雑な思いでしょう。

はたしてイスマン氏は本当にSMを去らなければならなかったのでしょうか。私はBingチャット(AI)に聞いてみました。

なんか間違っている気がするけど、間違え方がバッチリです。AI恐るべし…


■NMIXX

NMIXXのデビュー曲は目まぐるしく展開する曲調と激しいダンスがちょっとトンチキが過ぎる感じで正直理解が追いつかないでいたのですが、Diceという曲の後半「So exciting, I'm so excited」のところでヘウォンさんがカメラに抜かれる動画を見て(多分インスタのオススメで流れてきた)何かをキャッチし、そこからだんだん理解が深まっていきました。それでへウォンさんの「清純系ヤンキー」「目の光が無い」などと言われる独特なキャラクターも知ることに。

そうしていくうちにさらに発見したのがギュジンさん。ダンスがとても良いです。動きにキレがあるけど必死さは無く、表情管理も余裕な感じ。まだお若いので当たり前も知れませんが、どこも痛そうとか辛そうなところがない、軽々とした動きを見ているととても気持ちが良いのです。私最推しのレドベルスルギさんに次いでぱっつん前髪が似合うところもポイントが高い。ちょっと統計とれませんが、たぶんYouTubeで今年一番見たコンテンツはギュジンさんのチッケム(曲中ずっと特定の人にフォーカスしているやつ)だったんじゃないかと思います。それはもう孫を見るおじいちゃんのような目で…

再生ボタン ▲[안방1열 직캠4K] 엔믹스 규진 'Party O’Clock' (NMIXX KYUJIN FanCam) @SBS Inkigayo 230716

再生ボタン ▲[K-Fancam] 엔믹스 규진 직캠 'Love Me Like This' (NMIXX KYUJIN Fancam) @MusicBank 230331


■Twice

初期の恋に奔走する若い女の子のイメージから脱却し、今ではすっかりオトナの魅力ムンムンのTwiceですが、実のところしばらくは変化についてゆけずTwiceどうなっていくんだろうと思って見ていた俺でした。

▲TWICE "Talk that Talk" Performance Video

去年リリースされた「Talk that Talk」も出た当時はあまりピンと来なくて、音楽番組のランキングでも一位を取れずに終わってしまったそうなのですが、今年になってから何故かジワジワと好きになって今でも結構コンスタントに聞いています。

何がきっかけだったのか思い出してみると、曲の終盤に出てくるおでこのところで「ハの字ポーズ」をする振り付けがあって、そこで毎回ジョンヨンさんが抜かれるのですが、ある時何故か何故だかめちくちゃキュンときてしまったんですよね。自分でも意味がわかりません。多分がそこが入り口になった気がします。今では歌もダンスも全部好きになりました。

▲謎のハの字、ジョンヨンフラッシュ

これも多分YouTubeでギュジンさんのチッケムの次くらいによく見ています。


■帰ってきたナッティー

いくつもの事務所を渡りあるき、有名なオーディション番組にも複数参加、苦労の末2020年にソロデビューするも2曲の活動を最後に姿を消してしまったNATTY。

今年ついにKISS OF LIFEのメンバーとして再デビューを果たしました。ソロ活動の時はまだあどけなく、少女の夢や欲望のようなおっさんが喜びそうなコンセプトでしたが、KISS OF LIFEはそんなおっさんを恐怖のどん底に叩き落とすような強いコンセプト。

KISS OF LIFE。思い出すのはKey of Life。人によってはスティーヴィ・ーワンダーなどが思い出されるでしょうが、私の頭の中は勝手に90年代のイメージでいっぱいです。女性シンガーとDJ、ラッパー…クラブ、ナンパ、思い出(妄想)…デビュー曲「Shhh」はそんなイメージとはちょっと違うけど、なんだかあの頃の懐かしい感じもする、まあとにかくバチバチにカッコいい曲で帰ってきたわけです。少女のイメージからすっかり大人びたナッティーに初めは寂しさを感じたりもしたけれど、またこうして魅力的な姿を見ることができて嬉しいです。

ちなみに「KISS OF LIFE」は口移しの人工呼吸から起死回生といった意味を持つらしい。苦労の絶えないナッティーでしたが再スタートはかなりイイ感じです。

でも実はその次に出た新曲はMVの暴力描写にちょっと拒絶反応が出てしまい、あまり聞けずにいる俺でした(ドッジボールにトラウマがあるようです)。という訳で次はできればもう少しソフトなやつでお願いします!

ナッティーのことばかりですみませんが、グループとしても好感触ではありますのでジワジワ理解を深めていきたい所存です。

再生ボタン ▲Shhh - KISS OF LIFE [Music Bank] | KBS WORLD TV 230707


■Red Velvet

昨年11月末のカムバックからリリースが無かったRed Velvet。事務所のゴタゴタ、明らかにされない契約更新状況、前回のフルアルバム発売から6年、去年のSMTOWN LIVE 2022 @TOKYOでは出番がたったの2曲、いまだに存在しない日本ファンクラブ…ファンの不安と焦りは募るばかりでした。今年はこのまま何もなく終わってしまうのか…!?

結局諸々の不安は解消されないままですが、何とか11月に「Chill Kill」で約1年ぶりのカムバックが実現しました。しかも今回はやっとフルアルバムです。しかも多くのファンに待ち望まれていた冬のダークコンセプト。ダークなコンセプトの人気曲「Peek-A-Boo」「Bad Boy」「Psycho」はいずれも冬にリリースされていて、冬のダークコンセプトはレドベル名物のようになっています。

そしてメインのビジュアルコンセプトはレドベル初のクラシカルな東アジアのようです。アイドルグループが歴史的な韓国の文化を取り入れることは時々ありますが、今回のレドベルは韓国風でもあり中華風でもあり大正あたりの日本にもありそうなモチーフも散りばめられています。アルバム名やグループ名のロゴもアルファベットを漢字風に組み立てた斬新で凝ったものになっていてとてもカッコ良いです。

スタイリングもかなり気に入っています。特に最推しのスルギさんは色々超越して言い方アレですけどもはや妖怪のようで最高です。

▲おスル

ただ、ビジュアルコンセプトが良くて盛り上がりつつもどんな音楽になるのかちょっとイメージがしにくいところもあり、実際に曲とMVが発表されると思っていたのと違うと感じて戸惑う人も少なく無かったようです。ダークな曲調からポジティブに展開するところが難解でもありクセになるところでもあると思います。振り付けも楽しくて好きです。

来年はいよいよデビュー10周年、スルギさん以外再契約がどうなっているのか(一般的には7年と言われているが昔のSMは10年の場合もあるとか)わからないままですが、ファンの期待に応えてくれることを願っています!

再生ボタン ▲[K-베스트 댓글 모음📂] Chill Kill - Red Velvet (레드벨벳) @뮤직뱅크(Music Bank) | KBS 231117 방송

再生ボタン ▲[예능연구소] Red Velvet – Chill Kill(레드벨벳 - 칠 킬) FanCam | Show! MusicCore | MBC231118방송


■まとめ

まだまだ書きたいことが沢山ありますが、今年もやっぱり時間が足りません。

そういえば、今年はK-POPをいちど生で見てみたいという思いから、「第73回さっぽろ雪まつり 15th K-POP FESTIVAL2023」を見に行くというところから始まりました。

そこで見た男性グループのn.SSignはまだ正式デビュー前ですが、オーディション番組出身ということですでにそこそこ人気のようでした。日本人メンバーがリーダーというのも注目ポイントです。まだ持ち曲が少なく、EXO・東方神起・SUPER JUNIORとSMのカバーが殆どでした。過去の名曲オンパレードで古参K-POPファンのハートは掴みそうですが、正式デビュー後もその期待に応えられるのかちょっと心配…(余計なお世話)その後ついにデビューを果たしましたが、なかなか面白い出来だったので今後も期待しています。

あとはまたSMの話ですが、兵役に行っていたメンバーが戻ってきたSHINeeとEXO。どちらもカムバックを楽しみにしていたのですが、EXOはカムバック直前に急遽メインダンサーのKAIさんの入隊が決まり、待ち望まれていた完全体での活動が叶わないということがありました。事務所は入隊を延期できると踏んでいたようですが許可が下りなかったようです。EXOといえば平昌冬季オリンピックの閉幕式でもパフォーマンスをした国を代表するグループですが、それでもなかなか優遇してくれたりはしないものなんですね。他にも一部メンバーと事務所が契約を巡ってモメたり、事務所を独立するメンバーが出てきたりと何かと先行きが心配なEXOです。

SHINeeもテミンさんが兵役から戻り、やっと完全体でのカムバックのはずだったのですが、リードボーカルというか歌うま・イイ声担当のオニュさんが健康上の理由で新作レコーディング後に活動休止となってしまいました。詳しい健康状態は公開されていませんが、撮影も途中まで参加されていたので、かなり痩せ細った姿が心配されていました。残りの3人で精力的に活動をこなし、コンサートツアーも行われていますがやはりちょっと寂しい感じは否めません。

テミンさんも除隊後しばらくはなんだか目に力がない感じで心配だったのですが、すっかり調子を取り戻しソロでのカムバックも果たしました。

全体的には今年は第4世代の皆さんも派手なスタートダッシュが一段落して次の一手を模索し始めた感があり、安定感には欠けたかもしれませんがそれぞれ新しい魅力を見せてくれたように思います。

日本での活動も盛んで、テレビでのパフォーマンスも増えてきました。最近はまだ日本デビューしていなかったり、日本語バージョンがまだ無い曲だったりしても韓国語の歌詞のまま放送されることが多くなってきました。日本語でも英語でも無い、ハングル独特の響きもK-POPの魅力だと思っていますので、多くの人の耳に届くようになればさらにK-POPの認知は広がっていくのではないでしょうか。

そんな訳でお別れの時間です。
最後はこの曲です、ウェイシェンヴイの皆さんで「Kick Back」
皆さま良いお年を!

再生ボタン ▲WayV 威神V '秘境 (Kick Back)' MV

「初夢を、超えた」
兎年!2023新春企画
2023年1月21日
これからお話するのは架空のパーソナルワークステーションХ68000(ハーろくまんはっせん)と、そのエミュレータマシンであるХ68000 Ζ(ハーろくまんはっせんゼータ)についてのフィクションです。


2023年某月某日、Ζ社より待ちに待ったХ68000 Ζが届いた。

Х68000 ΖはARMベースのSoCを搭載したХ68000エミュレータ専用機。早い話がファミコンミニやメガドラミニのようなХ68000のミニ版である。ただゲーム機のミニ版とは違って自分の用意したソフトウエアを自由に動作させることができる点が大きく違っている。その気になればХ68000 Ζの上で新たなソフトウエアの開発だってできるだろう。

あくまで今風にアレンジされたエミュレータ機であるので、クローンや後継機を期待している人にとっては不完全なものだ。しかしS社がХ68000から撤退してから30年近く、これまでいくつかの互換機・後継機プロジェクトが立ち上がっては、完成を見ないまま消えていったのを私たちは見てきた。不完全とは言え、今の時代にこうしてビジネスとして(多分)成立するかたちでХ68000を甦らせることができたというのは、奇跡のような出来事なのではないかと思う。

見方を変えれば、これだけ時間が経ってしまったからこそ、技術的に解決できるようになったところもあるし、これだけ割り切ったかたちで製品化できたのかも知れない。ただ、長年メーカーから見放され、同人ハードによる拡張を続けながら本当に好きな人たちだけで楽しんでいたところに、それまでХ68000とはゆかりの無かった企業が突然やってきて沢山の人を巻き込み始めたものだから、良くも悪くもザワついた点は否めない。

「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つ者だけだ。」
2022年のサッカーワールドカップの時に、特にサッカーファンでもない自分がはじめて耳にした言葉を思い出していた。こんな言い方をしては何だか外すことを前提にしているようだが、大変なチャレンジであることは多くのХ68000ユーザーは分かっているはず。Ζ社にその自覚はどれくらいあるのだろうかという心配はありつつも、自分はΖ社の勇気とチャレンジ精神を一度信じてみたいと思う。

そんな感じで多少複雑な気持ちもありつつも、私は自分の原点と言えるХ68000のこの新たな歴史にとにかく立ち会いたい、見届けたいという思いが強くあったのだ。


それにしてもこうしてХ68000 Ζが完成するまで長く険しい道のりだった。まずは2022年の暮れにテスター募集が行われ、厳しい選考の末選ばれた数十名(と思われる)にХ68000 Ζの試作品が貸与された。その時点で比較的高いレベルでのエミュレートができているとは噂されたものの、秘密保持契約により詳細はベールに包まれていた。凄腕のテスター達とΖ社のエンジニア達の情熱と叡智が結集し、日夜製品のブラッシュアップが進められたようだ。結果、当初の予想を超えるものができたようだが、出荷も予定より大幅に延期となり、ようやく今日こうして私のものに届いたという訳だ。

ひとしきり感慨に耽ったところで、早速開封しセッティングしてみよう。箱のデザインも当時のものを意識したものとなっている。自分がХ68000を手に入れたのは高校生の頃だった。あの時は一体どんな気持ちで箱を開けたのだったか。少なくともこのマシンでこれから何ができるのかが何より楽しみだったはずで、箱にはそれほど価値を感じていなかったようだ。しかしタイムマシンがあれば、あの頃の自分に箱は捨てずにとっておけと言ってやりたい。

Х68000 Ζの箱には「Ζ」部分を新たにデザインされたロゴが印刷されている。このロゴについても非常に紆余曲折があった。

ロゴが発表になった当初、「『Ζ』が大きすぎるのではないか」「オリジナルへの敬意が感じられない」という声が相次ぎ、ついに変更されることになったのだ。Ζ社からはХ68000やS社のファンを意識したものを中心にいくつか案が示された。

しかし結局意見がまとまらず、モメにモメて最終的には元のデザインで良いのでは無いかということになったのだった。「Ζ」の大きさも結局元のままだ。


セッティングはあっけないくらいに簡単だった。昔は本体も重く、ケーブルは太く取り回しにくく、そのため端子の抜き差しにも力が必要だった。さらに抜けないようにネジ等で固定するものもあったくらいだ。今の時代に同じ苦労をする必要は無いのかもしれないが、あの頃感じた強烈な存在感はもっと伝わってほしいところ。とは言え、軽く小さくなってもやっぱりこのデザインを超えるパソコンは今だに無いと改めて思う。これが机の上にあるだけで何だか嬉しいものだ。

少し緊張しながら電源を入れ、フロッピーディスクの代わりにSDカードをスロットに挿入した。オートローディングのFDDのように「ウィ〜ン」とは流石に鳴らなかったが、ディスク挿入を検知して好きな音を鳴らせるソフトがあったのを思い出した。きっとすぐに誰かがそれを試してローディング音を再現するだろう。もっと好きな音を鳴らしてもいい。自分はダンジョンマスターの食料を食べるときの音を鳴らしていた気がする。

ビジュアルシェルを起動してみる。懐かしい。ビジュアルシェルは当時のMacintoshのOSをオマージュしたようなデザインで、パッと見はなかなかカッコ良いウィンドウシステムなのだがシングルタスクであり、今どきのウィンドウシステムや当時のMacintoshと比べてもできることはあまりに少なく実質ランチャのようなものだ。しかし今の時代に初めてХ68000の世界に触れ、ビジュアルシェルの画面を前にどうして良いやら戸惑っている人がたくさんいるのを想像するとちょっと愉快な気持ちになってくる。

そしてそれは初めてХ68000に触れる体験としてはとても正しいように思う。ここからはじまって、何もわからないままとりあえずちまちまとアイコンを作ってみたりするのだ。ここはもう時代に追われることもない自由な世界。膨大なフリーウエアで環境構築する楽しみとかはもうちょっと後に取っておいても何の問題もない。


Х68000 Ζは基本的には起動した瞬間からオリジナルのХ68000と同じように振る舞うのだが、ある操作をすることにより上位レイヤーが現れるらしい。元々上位レイヤーはSDカード内にあるディスクイメージを選択・マウントするための画面や、エミュレータ本体の設定画面程度であったのだが、テスターからのアイデアも盛り込んでいくうち上位レイヤーの機能がかなり拡大されたようだ。

というわけで早速試してみることにした。上位レイヤーに入るコマンドは…えーっと何だったっけ「上上下下…(中略)こめいちご、っと」

画面表示が縮小され、その外側には80年代風の少年の部屋の風景が広がっていた。机の上にはХ68000が鎮座しており、その隣に描かれたモニターにはさっきまで作業していた画面が小さく映し出されている。

横には昔のAVG(アドベンチャーゲーム)のようなメニューもあり、そこから次の行動を選択できるようになっている。

これはどうやらХ68000 Ζを通して80年代にタイムスリップし、当時のパソコンライフを追体験できるというものらしい。

自分は今でもあの頃に戻れるのなら当時のパソコンショップに行ってみたいと思うことがある。ここ札幌では当時のままの場所で営業しているパソコンショップは知る限りもう残ってはいない。

今は無き、さっしんビルの地下にあったツクモ、大きいのにいつもガラガラだったYESそうご電気、パソコンショップハドソンでは高橋名人を目撃したこともあった。パロディハウスの旧名はソフトインだったか、ビルの一室にあるような小さなお店も多かった。あの頃は用もなくパソコンショップを巡るだけでも楽しかったな…

という訳で、まずは電気街に移動してみた。当時行ったことは無かったが、昔の秋葉原を彷彿とさせる電気街の風景が現れた。いくつかのお店には入れるようになっているようだ。

家電量販店に入ってみると実際に買い物をすることはできないが、当時流行した家電、テレビゲーム機やパソコンの各メーカーの主力商品が並んでいて、資料を閲覧できる。直接Х68000とは関係の無い情報だが、Х68000が登場した時代背景を感じることができる。

当時の自分は小学生の頃からゲームセンターのビデオゲームに憧れて、ゲームのようでゲームになっていないような真似事の断片ばかりを作っていた。Х68000の前はХ1という8ビットパソコンのBASICを使っていたので、そんな自分にとってХ68000は技術的な事はわからなかったがとにかく信じられないものが出た、という印象だった。これでどんなゲームでも作れる気がした15の春だったが、実際のところ自分のスキルではХ68000においても相変わらず何かの真似の断片を作るばかりであった。

書店に場所を移すと、ここでは復刻した当時のパソコン専門書籍の電子版が購入できるようだ。一部の書籍は紙版も購入でき、時を超えて現在の住所に届けてもらうこともできる。Х68000といえばあの雑誌も復活した。特集では筐体を黒く塗装するための塗装技術の基礎や、Х68000 Ζのハードウエアや起動プロセスを研究し、社外エミュレータが動作する可能性を探ってみたりと相変わらず容赦無い。

さて今度は路地に入ってみると小さなパソコンショップを見つけた。
「パソコンショップ・ゼット」ちょっと怪しげな佇まいだ。

恐る恐る入ってみると、笑顔の店員が迎えてくれた。どこかで見た顔のように思えるがちょっと思い出せない。棚には小さなХ68000のようなものが沢山並んでいる。見ると「68000円貯まるBANK」と書かれてあり、貯金箱のようだ。ここでしか注文できないこの店のオリジナル商品らしい。実際に購入し、これまた時を超えて現在の住所に届けてもらえるらしい。店の奥には非売品と書かれた巨大なХ68000のようなものが1つ誇らしげに置いてあり「3億円貯まるBANK」と書かれている。これにはちょっとだけイラっとした。

それはさておきここはパソコンショップのはず。実はこの店にはあのソフトベンダーTAKERUがあるのだ。当時販売されていたソフトがダウンロード購入できるだけでなく、近いうちに同人ソフトの委託販売も始める予定らしい。今でいうAppストアのような仕組みだ。ここで購入したソフトはХ68000 Ζ専用SDカードに保存される。

ここでひとまず電気街をあとにし、自分の部屋まで戻ってきた。

なるほど、Х68000 Ζの公式WEBサイトに掲げられていた「当時の思い出を追体験」とはこういうことだったのか。


さらに、当時のパソコンライフの雰囲気を体験できる仕組みがもう1つあった。Х68000の思い出には欠かせないもの。そう、パソコン通信を意識したシステムの専用BBSにアクセスできるのだ。ちなみにパソコン通信といえば電話料金の高額請求が語り種(かたりぐさ)だが、さすがにそのまま時間課金を再現すると危険すぎるため、BBSは無料で利用できるが、利用時間に応じて課金されると仮定した電話料金が表示されるようになっている。

さっそくホストに接続してみると「ピ〜ガガガ〜」とモデムの通信音が聞こえる。やがてテキストキャラクターを駆使して賑やかに飾られたエントランス画面が流れてきた。雑談ボードに入ってみるとすでにもの凄い賑わいだ。なにやらビッグニュースがあったようで、そのことで持ち切りになっている。どれどれ…

なんでも何十年ものあいだ廃墟となっていたとある倉庫から大量の5インチフロッピーディスクドライブのデッドストックが発見されたのだそうだ。ちゃんと国産機向けの規格のものらしい。さすがに使用するにはメンテナンスが必要だろうが、新たに製造するのは無理と言われていた状態からすれば大きな前進だ。

そう、Х68000 Ζは5インチフロッピーに対応できないという大きな問題を抱えていたのだ。

Х68000に採用されていた5インチFDDは今や動作する個体が減少する一方であり、せっかく本体が復刻しても5インチフロッピーに保存された膨大な過去の資産が継承できないという人が大勢いる。実は自分もそのひとりだ。Х68000 Ζの発売にあたり、5インチFDDの新規製造も望む声は大きかったのだが、Ζ社も実際検討してみたもののやはり無理だったらしい。

「俺たちは助かったんだ!」「5インチFDDが販売されれば世界中のレトロPCユーザーが救われる。どこか引き取ってメンテしてくれる企業があれば…」「Ζ社さん、確か5インチFDD作ろうとしてたって言ってましたよね(チラッ」などの声があふれていた。

未来はきっと明るい。いや眩しい…アラームの音が聞こえる…


そう、全ては夢だったのだ。
今日は1月2日、富士も鷹も茄子も無い、とんだ初夢だ。当然Х68000 Ζはまだ発売されていない。

年末から元日にかけては仕事が立て込み、今日は待ちに待った休み。のんびりしたい気持ちもあるが、Х68000 Ζを迎えるにあたって準備したいことが沢山あるのだ。調子の悪い5インチFDDは直せると信じて、私はあちこちに仕舞い込んでいたХ68000のフロッピーを掘り出していた。確か実家にもまだ置いてあるはず…年始の挨拶も兼ねて今日は実家へと行くことにした。

実家での挨拶も早々に私は物置部屋になっている元自分の部屋に閉じこもっていた。すぐに見つかると思っていたのだが、なかなか目的のものは出てこない。

何をやってもうまくいかない時は掃除をすると良いと誰かが言っていたのを思い出し、私は部屋を掃除しはじめた。掃除は好きでは無いが一度気分がノるととことん細かくやるタイプである。

何かに取り憑かれたように柱を磨いていると、ふと頭上から物音がした。この上は屋根裏、誰も居ないはず。「嫌だな〜、怖いな〜」しかし、屋根裏は物置になっている事を思い出した。探しているものが何かあるかも知れない。私は屋根裏に登ってみることにした。

残念ながら屋根裏にもフロッピーは無かった。でもなんと、ずっと捨ててしまったと思っていたХ68000の箱がそこにはあったのだ。箱を開けると「高校入学おめでとう」という手紙と、Х1で作ったプログラムを保存したカセットテープがいくつも出てきた。

「ここにあったのか…」カセットもまた行方不明になっていた。これらはХ68000に夢中になるうち忘れ去られていったものたちだが、自分のパソコン人生の原点だ。もうしばらくはХ68000 Ζで忙しくなりそうだけど、一段落したら今度はХ1の環境も復活させて、このカセットにいっぱいのプログラムを見てみたい。きっと子供の頃の憧れや夢がたくさん詰まっているのだろう。

それが、今年の正月の出来事だ。

(おしまい)

DJセガワの気分★情状酌量 #04
「(改題)SPEEDやないかい2022」
2022年12月31日
いやどうも、賀来賢人さんのカーネルサンダースが未だにしっくりこないまま年末を迎えてしまいましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。まぁ、あまりリアルにカーネルっぽい人がやってもね。おじいさんあんまりフライドチキン食わないっスからね。何の話!?

年末といえばブログの更新、例年通り書き始めていたんですけど、言いたい事が多すぎてとても年内にまとめ上げられないことが大晦日になって判明致しましたので(遅い)、大変残念ではございますがこれらはお蔵入りとさせていただきまして、手短に今年よく聞いた曲をいくつかご紹介させていただくということになりました。


■ Red Velvet / Feel My Rhythm

わたくしイチ推しのRed Velvetさんといえば「PSYCO」が最高傑作と呼ばれ(ダジャレではない)、他にも比較的ダークで不穏なコンセプトがマニアックな支持を集めているところがありました。去年の活動再開後もあのカンジを再びという期待が依然大きいのですが、そんな期待を引き受けつつも全然違うポジティブな形で「PSYCO」に並ぶ傑作を生み出すことができたのではないかと思います。

ヒエロニムス・ボスの絵画「快楽の園」をモチーフにしたMVも素晴らしいのですが、ここではただただ美しさと多幸感に溢れるPerformance Videoをおススメしたいです。

再生ボタン ▲Red Velvet 레드벨벳 'Feel My Rhythm' Performance Video
 (注:YouTubeサイトへ飛びます)

Red Velvetが再び素晴らしい作品でK-POPの歴史に名を刻んでゆくことはとてもうれしいことですが、毎回多くの人々に大きな感動を与えるような作品ばかりを求められるようになってゆくことは寂しくもあります。

でもご安心ください!最近発表された新曲はRed Velvetらしくも「今それやる?」って感じの意味不明さ! これでこそRed Velvet、復活ムードはもう終わりにしてこの調子でどんどん活動して欲しいです。


■ NCT DREAM / Candy

10代限定グループでスタートしたドリームもだいぶ大人びてきたな(特にニューヨークのファッションウィークでランウェイを歩くジェノのイケメンぶりには驚きました)と思っていたところ、ここへ来て1996年初出の大先輩H.O.T.のカバー曲をリリース。H.O.T.ってなんか漠然と若者の不満を激しく表現みたいなイメージがあったけどこんな爽やかでかわいい曲をやっていた時代もあったんですねー

再生ボタン ▲NCT DREAM - Candy [2022 KBS 가요대축제] | KBS 221216 방송
 (注:YouTubeサイトへ飛びます)

イントロからMUSIC JUMP(昔やってたジャニーズJr.の番組)始まったかと思わず飛び起きてしまうような懐かしいノリ。ホントこういうの大好き。このラップのノリとか今の時代ありえないですよ。あー、Hyper Train 128 Jr.とかまた見たいけどネットを探しても画質ボヨボヨのやつしか出てきません!関係ない話!

あとはジェミンの笑顔の中にそこはかとない喜矢武豊(ゴールデンボンバー)っぽさを発見してしまい注目度が急上昇した一年でした。

▲ JEMINさんと喜矢武豊さん、奇行っぷりにも通ずるものが…

そんなNCT DREAM、2023年日本デビュー予定です!


■ aespa / Life's Too Short

再生ボタン ▲aespa 에스파 'Life's Too Short (English Ver.)' MV
 (注:YouTubeサイトへ飛びます)

謎のヘビ退治もひと段落したタイミングで、アメリカ進出を狙った英語詞曲。最初は「あーなんかアメリカ人好きそうな感じね」くらいに思って聞いていたんですけど、歌詞の内容とかミュージックビデオにグッときてしまい、あれ何だろう涙が…

曲と関係ないですが、カリナさんて練習生時代から顔が知られていてデビュー当時は優等生アイドル的なイメージがあったんですけど、去年のハロウィンコンテンツで他のメンバーが無難な可愛い仮装をする中カリナさんだけ攻めてたのを見てから一目置くようになりました。今年のハロウィンは大変残念なことになってしまいましたけどね…

再生ボタン ▲Halloween Special Medley 🐍😎🤟
 (注:YouTubeサイトへ飛びます)


■ Apink CHOBOM / Copycat

2011年デビューのベテラングループApinkからの2人組ユニットCHOBOM。可愛らしく甘美で妖しさもある2人だけの閉じた世界。これをアイドルとして成熟しきった2人が演じることで、見ている側の人生の憧れや諦め、喜びや悲しみなどあらゆる感情もそこに流れ込み、めちゃくちゃ味わい深いものとなっている。世の中のあらゆるベテラン女性コンビにカバーしてもらいたい。特に辻加護! この曲におけるボミさん、ちょっと辻ちゃんに似てません?

再生ボタン ▲Apink 초봄(CHOBOM) 'Copycat' MV
 (注:YouTubeサイトへ飛びます)


■ NewJeans / Ditto

待ちに待った、待ちすぎたかも知れません。ミンヒジン先生プロデュースの新グループ。みんなそれぞれのミンヒジン観を胸に、どんなグループが誕生するのだろうかと想像を巡らしてきたことでしょう。俺は、全然アイドルっぽくないCHAIみたいな女子のグループはどうだろうとか考えたりしました。思いっきりサブカルっぽいやつ。

でも、満を持して登場したNewJeansは凄い若くて元気で可愛らしい女の子たち。曲もオシャレ、ダンスも面白い!映像も凝っていて供給量もすごい。あっという間に人気者に。完璧、でも何か思っていたのと違う。

完璧にプロデュースされすぎて、それを完璧にこなしすぎて、メンバーの個性が見えない。距離を感じる。MVに出てくる男の子は誰なんだい?
そう思っていたんです。最初の頃は…

再生ボタン ▲NewJeans (뉴진스) 'Ditto' Official MV (side A)
 (注:YouTubeサイトへ飛びます)

「Ditto」は初めてのカムバック曲。冬の歩道を歩きながら聞けば、なんだか声が暖かくて心に沁みる。年甲斐もなくちょっと走ってみたくもなる。急に彼女たちが近くに来たようだ。

戸惑いも全てはミンヒジンの思い通り進んでいるのかも知れません。

それにしても彼女たちは若く眩しい。そして私たちはアイドルを楽しむことと、人の人生を消費する残酷さが隣り合わせであることも知っている。その輝きを手で遮って彼女たちの未来に思いを馳せれば、つい波乱に満ちた人生を想像せずにはいられないのだ。決意のグラビアだとか不倫だとか政界進出だとか…

それでもやっぱり私たちは今しかない輝きをしっかり目に焼き付けて、彼女たちの幸せをただ祈る他ありません。


まとめ。

最近はK-POPの人気も世界へと広がり、もはや日本での人気をあてにしてわざわざ日本語曲を出したり、日本のテレビ番組に出演して変なイジられ方をする必要もなくなってくるのではないか、なんて思っていました。コロナをキッカケに韓国の音楽事務所も考えを改めるのではないかと。日本人としても、どうにも不自然な日本語バージョンを聞くより、他の海外の音楽を聞くようにオリジナルのK-POPを輸入して聞いたって良いはずで、そろそろそうなっていくのではとも思いました。

でも、コロナによる入国規制が緩和されると、また以前のようにK-POPグループは怒涛のように日本に来まくり、以前のようにヒット曲のジャパニーズヴァージョンを準備して次々と日本デビューをしはじめました。

そんなに良いか日本が!たとえ動機がビジネス的な美味しさだったとしても、すでに日本にはファンが沢山いて、待っているのだ。嬉しいことです。

去年の暮れから今年にかけて元IZ*ONEのメンバーがそれぞれ新たな活動をはじめ、期待の大型新人グループが次々誕生し、K-POPの第4世代が一気に形成されました。 来年はテミンさんやベッキョンさんも兵役から戻ってくる予定で、SHINeeやEXOなどのベテラン勢の復活も期待できます。

来年もまだまだK-POPは私を飽きさせそうにありません。つらい!

(2023年1月3日、ちょっと加筆&改題しました。)
(2023年1月4日、さらにちょっと加筆&画像追加しました。キリがないので完成とします。)

DJセガワの気分★情状酌量 #03
「2021年、K-POPとわたくしの、ココロンナカの中と外」
2021年12月31日
さてさて、年の瀬にお届けするのは、昨年末に初めてK-POPについて書いてみたその後のお話。

状況は変化しつつも新型コロナの影響が未だ大きい一年でしたが、聞き始めたK-POPも飽きることなくさらに探求した一年でした。あれから出会った音楽のなかからまたいくつか紹介してゆきたいと思います。


■ NATTY

NATTYはTwiceを生んだオーディション番組に出演していたものの落選。その後、fromis_9を生んだオーディション番組にも出演しこちらも落選。苦労の末にソロデビューしたタイ出身のシンガーです。2020年のデビュー時点で満17歳ですが、韓国では数え年で表すことが多いそうで数えでは19歳。

と言う訳でデビュー曲の「NINETEEN」。ひとりのアジアの少女の夢がいま世界へ出ていこうとしている夜明けの感じが楽曲からもMVからも感じられます。力強い声の伸びがグッとくる。頑張れナッティ!

再生ボタン ▲나띠(NATTY) - ‘NINETEEN’ M/V
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

そんな感じで応援していたナッちゃんなのですが、同年にもう一曲「Teddy Bear」をリリースしたのを最後に2021年はついに新曲のリリースがありませんでした。どうしてしまったのかちょっと心配です。


■ Twice

TTとLIKEYでハマった俺でしたが完全に後追いだったため、ハマった頃にはすでにTwiceも少女らしさから脱却し、もう一歩オトナへの変化を模索しているところでした。

そんな中リリースされた「FANCY」。TT、LIKEYをはじめTwiceのヒット曲の多くを手掛けた二人組、Black Eyed Pilseung(ブラックアイドピルスン)が今回この難しい局面を任され、見事この名曲でお姉さんTwiceが誕生したのでした。やったぜピルスン!

再生ボタン ▲TWICE「FANCY -Japanese ver.-」Music Video
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

FANCYもすでに後追いで日本語バージョンから入ったクチなんですが、日本語詞も秀逸。「『好き』に大小は関係ない」という名フレーズが誕生しています。ちなみにこの大小という表現はオリジナルの歌詞には存在していなくて「どちらが先に好きになってもいい」というような意味の韓国語詞が日本語詞では「『好き』に順番は関係ない」というふうに訳され、さらに何故か「大小は関係ない」というバリエーションも付け加えられたのでした。ていうかどういう意味!?


■ aespa

BoA、東方神起、少女時代、SHINeeなどなどK-POPに詳しくない人にも認知度の高いアイドルが数多く所属する名門芸能事務所、SMエンターテインメントがRed Velvetから6年ぶりに女性グループをデビューさせるとのことで、aespa(エスパ)はデビュー発表時から大型新人として注目を集めていました。

コンセプトが壮大かつ独特で、正直ぜんぜん理解しきれないんですが、俺の雑な解釈をそのままお伝えしますと「仮想世界に存在する自分たちの分身(ae:アイと呼ばれるアバター)との繋がりを邪魔するBlack Mamba(何か大蛇っぽい奴)との戦い」みたいな感じです。アバターはMVなどにも度々登場し、メンバーと一緒に活躍していきたい意向のようです。

楽曲の多くはそのコンセプトに沿って作られていて、歌詞にはキーワードとなる独特な造語(KWANGYA、SYNK、REKALL、ae、naevis等など)とともにBlack Mambaとの戦いの冒険物語が描かれています。

とりあえずここでロングヒットとなっている「NEXT LEVEL」を見てみましょう。

▲aespa 에스파 'Next Level' MV

「NEXT LEVEL」は映画「ワイルドスピード」のサントラからのリメイクだそうなんですが、この映画については全然よく知らなくて「ワイルドスピード森川」こと森川葵さんの活躍によりなんとなく記憶していました。原曲を聞いてみると序盤は意外なほど原曲に忠実なアレンジで拍子抜けしたんですが、歌唱やラップのパートが付け加えられたことによって物語がどんどん展開してゆく面白い仕上がりとなっています。

初めは正直なところ「おじさんちょっと急いでるんだけど、そのコンセプト付き合わないとダメかな?」なんて思ったりもしたのですが、ある種の語り芸とも呼べるような独特な作風が面白く、何と言っても名門SMエンタの伝統にのっとり抜群のビジュアルと歌唱力、ダンスも個性的でよくわからないままでも引き込まれてしまいます。きっとコンセプトの理解を深めれば、よりマニアックに楽しむこともできるのでしょう。

ビジュアル的にはスペースファンタジーのようなサイバー空間のような感じでクールにキメているんですが、どこかチャーミングだったりユーモラスな感じもあり、自分の中ではaespaがアバターとともに繰り広げる緻密かつ壮大な冒険物語が記憶の中にある「プリンプリン物語 」や「飛べ!孫悟空」とSYNKしてしまうのでした。


■ TAEMIN / SHINee

我が家には一緒に暮らしているいわゆる私の奥さんがいまして、今まで音楽に関しては殆ど趣味を共有し続けてこれたんですけど、K-POPはさすがになかなか興味を持ってもらえなくて、まあちょっと寂しいけど今回ばかりは一人で楽しむか…というつもりでいました。

そんな中、2021年の元日に行われたSMTOWN LIVE。これはSMエンターテインメントに所属するアーティストが大集合するコンサートで、毎年でっかい会場を押さえて派手に開催されていたんですが、今回は新型コロナの影響でオンライン開催となりしかもコロナ禍に希望を届けるとのことで無料配信されたのでした。なんと太っ腹。

さらにさらに、メンバーの怪我により長らく完全体でのパフォーマンスができなかったRed Velvetがこの日ついに復活するとのことで、それはもう最大限の期待を寄せてリビングのTVで見ていました。

それはとても感動的なステージだったのですが、まるで予想外なことに一緒に見ていた奥さんがTAEMIN(テミン)さんのステージを見て興味を示すという大事件が起きました。

テミンさんはソロ活動もしつつSHINee(シャイニー)のメンバーなのですが、他のメンバーが韓国の徴兵制による兵役を終了して間もなかったため今回はソロでの出演でした。テミンさんの少しナルシスティックな感じでずっとカッコつけている様子が心を掴んだようで、確か「岡村チャンみたい」とか言っていたような気がします。微笑みながら見ているうちに自分も心を奪われていました。

▲TAEMIN 태민 'Criminal' MV

▲TAEMIN 태민 '이데아 (IDEA:理想)' MV

そしてこの日のSMTOWN LIVE上で、SHINeeの近日カムバックも発表されました。

この日を境にウチの奥さんはみるみるテミンさんとSHINeeにハマり、そこからの成長(?)ぶりは目覚ましいものでした。自分もTAEMINさんとSHINeeの素晴らしさを知り、それまでK-POPの中でも男性アイドルについては良さがイマイチ分からずにいたんですが、少しづつ楽しめるようになり、K-POPに対する視野を広げることができました。

SHINeeは2008年デビューの超ベテラングループ(同じ事務所にはもっと先輩のグループもいますが)で、日本での活動も結構していたので自分も名前くらいは知っていました。でも自分の記憶では昔の韓国の男性アイドルってなぜか怖いイメージがあって、確かに昔の男性K-POPアイドルといえばみんな顔が白っぽくて目の周りがぐるっと縁取られているようなメイクだったり、鍛えられた体を強調するような衣装が多かったりとあまり親近感を覚える感じではなかったように思います。中でもBIGBANGのビジュアルは今見てもトンガっていて、怖いという先入観がSHINeeやEXOをはじめ他のグループにも及んだのかなと思います。(BIGBANGの皆さんに罪はないんですが…)

▲SHINee 샤이니 'View' Dance Edit Ver.

▲SHINee 샤이니 'Married To The Music' Performance Video

▲SHINee 샤이니 '1 of 1' MV

SHINeeの楽曲は改めて聞いてみると名曲揃いでダンスも面白く、なんで日本でもっと流行らなかったんだろう、どうしてもっとちゃんと評価できなかったんだろうと思ってしまうんですが、今でも日本の中ではK-POPは見えない壁の中で鳴っているようなところがありますね。

ずっと近くで鳴っていたはずなのに全然聞こえてなかった。見えない壁っていうのはもしかすると心の壁だったのかもしれません。

▲SHINee 샤이니 'Don't Call Me' MV

SHINeeはメンバーが兵役を終了し、2月にフルアルバム「Don't Call Me」でめでたく活動を再開しました。しかしその後にテミンさんの兵役が控えていたため、ここから怒涛のスケジュールが始まります。

「Don't Call Me」のプロモーション活動、オンラインコンサートがあり、4月にはテミンさんの参加する別グループ Super Mの新曲「We DO」の配信リリース。Don't〜のリパッケージアルバム「Atlantis」を発売、プロモーション活動。

さらに5月はテミンさんソロのオンラインコンサート、ソロアルバム「Advice」の発売、プロモーション活動、SHINeeとしての日本向けオンラインファンミーティング。そしてついに5月末日、テミンさんは兵役のため入隊しました。

プロモーション活動といっても音楽番組への出演のほか、ヨントンと呼ばれるリモートでやるサイン会のようなものや日頃のファンに向けた生配信など色々あります。アルバム発売時にはリード曲のMVも公開されます。特にソロやSuper Mでの活動もあったテミンさんはいつ寝ているのかと言うほどの働きっぷりでした。

さらにさらに、テミンさん入隊後の7月下旬にはSHINeeの日本向けミニアルバム「SUPERSTAR」が発売されました。一体いつ録ったのか!?もはやミステリーです…(ちなみに日本語詞はあのいしわたり淳治氏も関わっていました。こんなところでお会いするとは…と思っていたら知らないうちに結構前からK-POP仕事をされていたようです。)

ここまで人づかいが荒いと流石に事務所の黒い一面を感じずにはいられませんし、こんなに活躍している人(そうでない方はいいという訳ではないけど)を徴兵して長期間にわたり自由を奪ってしまう韓国社会の大変さも感じるところです。


■ STAYC

Twiceのヒット曲の多くを手掛けた二人組、Black Eyed Pilseung(ブラックアイドピルスン)が自らプロデュースしたガールズグループがデビュー!ということで、Twiceの楽曲の中でもピルスンさんの作品が特に好きだった私は非常に期待を寄せていました。

デビューシングルアルバム「Star To A Young Culture」のリード曲「SO BAD」は既に期待通りの曲のカッコ良さとダンスのユニークさだったんですが、ちょっとまだメンバーの個性が見えてこないというか、一発目なんだから当然といえば当然なんですが…それでもYOON(ユン)さんのお人形のような前髪ぱっつんストレートヘアはインパクトがありました。そんでもって途中意味不明なポーズで怖い顔をするんですよね…何で!?っていう。そういうところからアイドルに対する期待や信頼感が生まれていくというものです。

▲ SO BADなユン氏「なんでそんな顔するの…」

そしてセカンドシングルアルバム「STAYDOM」のリード曲「ASAP」。ここでワタクシ的にはピルスン節が炸裂します。ポップでなおかつちょっぴり哀愁のあるメロディー、大好きです。

再生ボタン ▲STAYC(스테이씨) 'ASAP' MV
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

MVでは若者らしいちょっと奇抜なファッションがコンセプトにバッチリ。あとホント個人の感想なんですけど、大きな時計みたいなメーターの針をグルグルまわすシーンと変なサングラスを着こなすユン氏に勝手にフレディーマーキュリーみをキュンキュンと感じています。

ポイントダンスは公式には「ふみふみダンス」などと呼ばれているようですが、どうみてもボコボコ殴打しているようにしか見えません。笑顔で…どうして…。そういうところからアイドルに対する期待や信頼感が生まれていくというものです(二回目)。

続いて発売されたミニアルバム「STEREOTYPE」、リード曲も同タイトルです。

▲STAYC(스테이씨) [STEREOTYPE] Preview #1 Concept A

メンバーがドレス姿で草原から森へ向かって走っていくコンセプト映像を見た時点で、いつかのRed Velvetっぽさというかミンヒジン氏(長くRed Velvetを担当していたデザイナー)っぽさを感じて期待感が高まり、つい予約してしまいました。

▲STAYC(스테이씨) '색안경 (STEREOTYPE)' MV

リリースされた「STEREOTYPE」はティーザーから勝手に想像していた感じとは違ったものの、サビでドカンと行きがちなところをキュ〜っと押さえるようなアレンジ(語彙力の限界…)がたまらなくて流石ピルスンという感じです。

さらに勝手な解釈ですが、一聴してシンプルな編成のバンドアレンジが合いそうな曲だなと思いました。念頭にあったのはNOT WONK。という訳で私の脳内では何度となくNOT WONKの皆さんに演奏していただきました。あの甘さと激しさが混ざりあって疾走感あふれる感じで。身に覚えのない体の痛みなどがあったら俺のせいかも知れません…


■ OH MY GIRL

2020年には「Nonstop」が自己最大のヒットとなり、次の一手が注目されていたOH MY GIRL。約1年ぶりにリリースされた新曲「Dun Dun Dance」はなんとディスコナンバー。OH MY GIRLのイメージからすると正直ちょっと意外でした。

再生ボタン ▲(MV)오마이걸(OH MY GIRL)_Dun Dun Dance
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

最初のうちはどうも慣れなくて、衣装も露出多めで無理してるんじゃないかと心配していたんですが、ちゃんと自分たちのモノにしていって、見ている側もなんだか幸せな気持ちになれました。売り上げ的にも自己記録を大幅に更新するヒットとなったようです。

ディスコで勝負に出るというとついモーニング娘。が「LOVEマシーン」でイメチェンを図ったときの事を思い出してしまうオジサンなのですが、あの時も初めはなんか無理してるんじゃないかと心配してしまったんですが見事やりきったし、むしろその後の活動は完全にそっちのノリに振り切りましたよね(いつの話ですか)。

ただ「おまごる(OH MY GIRLの通称)って本当はもっと不思議で複雑な魅力があるんだよなー」なんて、思っていたところDun Dun〜の収録されているミニアルバム「Dear OHMYGIRL」には全然ディスコじゃないいつものおまごるも詰まっていて安心しました。うまく言えないけど手芸のような、地味だけど可愛らしい感じ。


■ Red Velvet

2021年元旦のSMTOWN LIVEでついに完全体での復活を果たしたRed Velvet。しかしまだ新曲については何のアナウンスもありませんでした。生配信で開催されたSMTOWN LIVEでしたが、おそらく事前収録でしょうし大怪我から復帰したウェンディさんの回復度合いもよくわかりません。もともと再び踊れるようになるのか心配される程の怪我だったので、復帰したといっても何とか数曲披露できる程度の可能性もあります。まだまだ今後の活動については不透明なままでした。

そんななか4月にウェンディさんがミニアルバム「Like Water」でソロデビュー。続いて6月にはジョイさんがスペシャルアルバム「Hello」でソロデビューしました(スペシャルアルバムとは何か…私にもよくわかりません。曲数的にはミニアルバムかと思います)。アイリーンさんの不祥事もあったので、やはりグループとして本格的に活動するにはもう少し時間が必要だったのかも知れませんし、芸能キャリア的にもソロでの活動も充実させていくべき時期でしょうからこのタイミングだったのでしょう。

ウェンディーさんのソロはバラード中心でやっぱり歌唱力が凄くて惹き込まれるし、仲良しメンバーのスルギさんとのデュエット友情ソングもあって良かった。ジョイさんのソロは90年代頃の名曲のリメイク集で声の持ち味が活きていたように思います。「Be There For You」という曲が気に入りました。

7月には「Queens Mystic General Store」というRed Velvetのこれまでの歩みを振り返りつつ新しい魅力を発見するコンテンツが公開されました。これまでの楽曲に登場したモチーフでいっぱいの古い雑貨店。そこでメンバーたちが新しい自分を発見してゆくというもので、過去の名曲たちのコンセプトを再解釈して新たに撮影された映像がメンバーごとに用意されていました。

中でもウェンディさんの「I Just」がカッコよくてシビれるやつで「うぉー、ついに帰ってきたぜ!」という気持ちになりました。コンセプトに合わせて変幻自在に魅力を発揮できるところがウェンディさんの良いところです。こういうのができるのはやっぱりグループならでは。

▲Queens Archive - Red Velvet 레드벨벳 'I Just' #WENDY

そして8月には待望のRed Velvetとしての新しいミニアルバム「Queendom」がリリースされました。K-POPを好きになってからいくつものアーティストのカムバックを見てきましたし、ウチの奥さんがSHINeeやテミンさんのカムバックに歓喜する様子も見てきましたが、自分が一番好きなグループがカムバックするのは初めてのことでした。発表があったときは嬉しくてこころなしかしばらく体調も良かった気がします(何を隠そう大体の中年は何かしら体調が悪くて平常運行です)。カムバックって本当にいいもんですね!

リード曲の「Queendom」はRed Velvetの5人とそのファンとのこれからの歩みに勇気を与えるような歌でした。「全て異なる色で完成したRainbow」というフレーズなんてきっとファンは泣いてしまうやつではないでしょうか。

▲Red Velvet 레드벨벳 'Queendom' MV

でもRed Velvetってどちらかというと俗世から離れたところにいるようなイメージがあったので、アーティストの生き様やファンの気持ちを意識したようなのってちょっとらしくないような気も正直ありました。ただまあ、ホント色々ありましたからね、さすがにRed Velvetでもこうなるよねって感じで。

まあその辺のらしさみたいなのはアルバム収録曲でテレビなどでも披露された「POSE」でバッチリ感じられるのでオッケーです。

再生ボタン ▲Red Velvet 레드벨벳 'Pose' Performance Stage @inteRView vol.7 : Queendom
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

あとは冬に名曲が生まれると言われているRed Velvetなので冬のカムバックが期待されるところです。最近まさかの日本向けのアルバムリリースが発表になりましたので、本国の冬カムバはしばらくお預けかもしれませんがとりあえずはこちらを楽しみにして生きてゆきたいと思います。


■ その他もろもろ

しばらくEDMが流行しているらしいK-POPですが、今年の夏頃までレトロブームの流れもあり、オジサン的に聞きやすくてはなかなか豊作だったように思います。

思い出されるのはRocket Punchの「Ring Ring」とか、fromis_9(プロミスナイン)の「WE GO」もレトロと呼べるかわかりませんがちょっと懐かしさがありました。男性グループではONEUSの「BLACK MIRROR」が良かったです。ジャンルはよくわかりませんが早い話がマイケルジャクソンみたいなやつ。最近またこの感じが出てくるのは世界的人気のBの付くグループ(はっきり言え)がヒットしたおかげもあるのかも知れません。

▲로켓펀치(Rocket Punch) 'Ring Ring' M/V

再生ボタン ▲프로미스나인 (fromis_9) 'WE GO' Performance Video
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

▲ONEUS(원어스) 'BLACK MIRROR' MV

話は変わって最近気になっているはTRI.BE(トライビー)。MOMOLANDをヒットさせたシンサドンホレンイが手がけたグループということでデビュー時から注目してはいたんですが、いまいちピンと来ないでいました。今年出た「WOULD YOU RUN」でやっとピンピンっときまして。

再生ボタン ▲TRI.BE - WOULD YOU RUN
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

曲が良かったのもあるけどメンバーのヒョンビンさんが髪をオレンジ色にしてイメチェンしたのも大きかったと思います。どうもこういう派手さに惹かれるところがあるようで… それで気になってグループについて調べるうちになんと15歳の日本人メンバーがいることもわかり、ミレさんという方なんですが注目しています。

と、書けば書くほどまだアレもあったなと思い出してゆくのですが(NCTとか)、ほらもう来年が見えてきそうです。

それでは一日も早くコロナが終息し、コンサートに行ける日を願って。
良いお年を!

▲NCT 127 엔시티 127 'Favorite (Vampire)' MV

DJセガワの気分★情状酌量 #02
「K-POPにおける音源のリリース関連のお話」
2021年12月22日
はいどうもー「気分★情状酌量」まさかの2回目をお届けします!

テーマは今回もまたK-POPです。っていうか実を言いますとK-POPを聞くようになってから一年半ちょっと経つのかなと思いますが、最近ではそれまで聞いてきた音楽を殆ど聞かなくなってしまい、K-POP漬けの生活になってしまっている俺です。かと言ってK-POP以外の音楽は興味が無いのかと言うとそんなこともないんですが、個人的に音楽を聞ける時間があまり無い生活をしているので、今は自分にとって新鮮で面白い音楽がどんどん出てくるK-POPを摂取するのに精一杯になっているようです。なので音楽に関して何か書こうとするとついK-POPネタになってしまいます。多分もうしばらくはこんな感じかと思いますがよろしければお付き合い下さい。ちなみにK-POP以外で最近聞いた音楽といえば…最近またMETAFIVEの「環境と心理」を聞き返してジーン!ウルウル、となりましたよ。小山田さーん!! 配信ライブも良かったです。

という訳で、まだまだK-POPに関しては若輩おじさんではございますが、今回はある程度リスナー経験を積んできて感じたK-POPの特徴、これまで自分の聞いてきた日本のロックやポップスとの違いや共通点などのお話を何回かに分けてお話ししてゆきたいと思います。

とは言っても自分が聞いているK-POPは一応アイドルにカテゴライズされているものなのに対して、日本のアイドルのことは殆ど知らないし、それまで聞いてきた音楽と言えば主に渋谷系とか、ロックの中でも非マッチョな感じのオルタナ系?っていう感じで色々違うし、偉そうに比較できるほど詳しい訳でも無いんですけど、そこはどうか今回も情状酌量のアレでひとつよろしくお願いいたします! 所詮すべての言葉は個人の感想です! なんつって予防線ビンビン物語な感じでお届けいたします!


今回はK-POPにおける音源のリリース関連のお話です。

まずはリリースの単位とかタイミングについてなんですが、日本ではシングルを何枚か出してアーティストが今表現したいコンセプトや世界観の方向性を小出しに見せてから、シングルで出した数曲を再録したアルバムをリリース、と言う流れが割と主流なのではないかと思います。

一方、K-POPではシングルというリリースはあまりしなくて、あっても曲単発の場合は配信のみだったりします。主に日本で言うシングルのような感覚でミニアルバムが出て、たまーにフルアルバムといった感じのリリースが主流のようです。アルバムのコンセプトやプロモーション活動は基本的に一回のアルバムリリースごとに完結するので、ミニアルバムのリード曲がその後に出るフルアルバムに再録されたりということは基本的にはありません。

日本だと音楽活動の一つのゴールとしてアルバムリリースがあって、それに向かってシングルを出していく行く感じだと思うのですが、K-POPではミニアルバムで活動をどんどん繋いでいく感じなのかなと思います。K-POPの方が、今回うまくいってもイマイチでもまた次、次、って感じで勢いが持続されるのかも知れませんが、ずっと走りっぱなしで区切りが付きにくくハードそうにも見えます。

そんな流れの中でフルアルバムのリリースやコンサートツアーがどういうタイミングで入るものなのか、ワタクシはまだよくわかっていません。自分がK-POPを聞き始めた頃にはもうコロナ禍でコンサートも開催されなくなっていましたので…

あと日本では一般的ではないリリース形態として、一度出したミニアルバムやアルバムに新曲を何曲か追加収録してタイトルやアートワークも一新して再リリースという、リパッケージと呼ばれるリリースが割と普通にあります。これはアルバム信仰というか「アルバムとはアーティストの生み出した世界観の楽曲やアートワーク、瞬間の生き様なんかをパッケージングしたもので〜」みたいな感じで神聖なものとして捉えている人々(自分がそうです)からすると、特にフルアムバムの内容に後から手を入れるなんていうことはちょっと抵抗のあるリリース形態ではないでしょうか。

でも正直なところ収録曲の大部分が同じなのに、アートワークのコンセプトが変わっちゃったりしても意外と成立するもので、イイ曲が追加されたおかげでリパッケージ盤の方がより名盤になった、なんてケースもありました。こういうことがあると自分がアルバムというものに対して抱いていた幻想が今更ながら揺らいでしまいそうです。でも思えば洋楽なんかでもリリース時期の違いだったりとかUK盤とUS盤で流石にタイトルまでは変わらないまでも収録曲のバージョンが違ったりジャケが違ったりすることはありましたよね。まあそれはいいとしても、単純にこないだ買ったばかりなのにまた同じような内容のアルバムを買わせるなんて・・・とは思ってしまいます。


次に音源がCDなどの物理メディアでリリースされる際のパッケージについて。

何年か前、自分がまだK-POPにハマる前ですが、音楽の聴き方がダウンロードやサブスクが主流になっていく中で、今後はCD等の物理メディアを購入するのはコアなファンが主になるのではとの(素人)考えから、CDのパッケージは特典や付属品などをマニア向けの凝った内容にしてゆくのはどうだろうか、というような話をここで書いたことがありました。

それでK-POPはどうだったかと言いますと、多分アイドルだけだとは思いますが、CDのパッケージは結構豪華です。豪華っていうかまあ、とりあえずデカいです。

デカいのには理由がありまして、大抵はまあまあなページ数のフォトブックが付属します。その作品の世界観・コンセプトが詰まったアートワーク。これがCDサイズの場合もありますが、折角なら大きい方が嬉しいのでおのずとデカくなりがちです。多くはDVDのトールケースかそれより少し大きい程度ですが、ウチにあるやつでは最大でなんとLPサイズ! もしかすると、豪華さを競ってエスカレートしているというところもあるのかも知れません。

ちなみに韓国にはオマケをつける文化があるという話を聞いたことがありますが、実際ネットの韓流ショップで買い物をした時にアイドルの写真とか化粧品のサンプルが付いてきたことがありました。そういう文化もほんのちょっとは関係があるのかも知れません。

フォトブック以外にもトレーディングカードは基本として、ポストカード的なものやら栞的なものやら、ステッカーとかミニポスターとか、他にも作品のコンセプトに関連した付録のようなものが入っていることもあります。これは別にフルアルバムに限ったものではなく、ミニアルバムもこんな感じです。しかもジャケ違いとかフォトブックが豪華なバージョンとかケースが凝ってるバージョンだとか何種類かバージョン違いを発売することもあります。そしていわゆる通常盤というか、標準的なCDのケースに歌詞カードとディスクだけ、みたいなのはありません。おまけがいらないなら音楽配信で購入やサブスク視聴するしかないという…

これってもはや音源の配布手段としてのCDはあまり重要ではなくて、アルバムコンセプトに関するアイテムをまとめたパッケージをリリースしているという感じなのでしょう。最近はロスレスなハイレゾ音源が配信で割と手軽に聞けるようになってきて、CDの音質も時代遅れになりつつありますので、そのうちCDも無くしてダウンロードコードを封入とかになるのかも知れません。でもそうなると音源はフィジカルで所有したいという人々(自分がそうです)の願いはどうなっていくのか…その問題は考えがまとまったらまたどこかでお話ししたいところです。

さて、パッケージのデカさについてはK-POPに詳しくなくてもブックオフめぐりがお好きな方はもしかしたら薄々気付いているかも知れません。多くのお店では普通のCD棚に入らない大きさの特殊パッケージが集められたコーナーにある、結構な割合がK-POPの輸入盤なのではないかと思います。自分も以前から何か変だなとは思っていました(微笑み)。

という訳で、以前自分が思い描いていた未来にワリと近いといえば近い形のものがK-POPの世界ではすでにあって、実際どうだったかと言いますと、ファンとしては嬉しいことは嬉しいんですが、リリースの度にこのボリュームでは、お部屋の中があっという間にブックオフ状態になってしまうというのがちょっと悩ましいところです。大きさもマチマチなのでアーティスト別とかリリース順で整理して収納するのが難しい! そのへん、K-POPリスナーの先輩たちはどうしているのか気になるところです。

ただこの賑やかさは、日本でCDが売れまくって特殊パッケージも多かった90年代を彷彿とさせる感じもあり、あの時代に音楽を聞きまくっていた人間としてはあの頃の楽しさを懐かしむような気持ちもあります。

そうそう、このように文化をリードしている感じもありつつ、懐かしい感じもするっていうのもK-POPの面白さのひとつかなぁと思います。自分はまだあまり触れていませんが、音楽以外においても韓国の文化にはこのような面白さがありそうです。パラレルワールドを見ている感じ。もちろん結構違うなぁと感じることも多いんですけど。

それで価格についてもパッケージが豪華なぶん割高になったりするんですが、一方ではトレカの収集家が大量に購入してトレカだけ抜き取ったものと思われる新品同様品がメルカリなどでとんでもない安値で流通しているという動きもあります(よく知らないけど似たような現象は日本のアイドル界でもありそう)。そういう現象が発生してしまうような売り方はちょっと不健全なような気もしつつ、興味はあるけど聞いてみたいだけなのにいきなり高い新品を買うのは躊躇している人とか、色んな理由でお金のないファンにとっては(あまり大きな声では言えないけど)有り難い仕組みになっているような気もします。

パッケージの話からどんどんそれてしまいますが、ラッパーのECDさんがラップの中で「近くのフッドにはフリーで配りゃいいんだ 売りつけてやんのは遠くの金持ちにだ」って言ってたのを思い出しました。これは別にアイドルの事をラップしている訳ではないんですけど。

金持ちに売りつけるなんて言ってしまうとちょっと過激ですが、アイドルの活動って作り手の才能や努力による素晴らしい作品やパフォーマンスがあってそれを多くのリスナーに愛されてというのは前提としても、最終的には熱狂的にお金や時間を使ってくれる一部のコアなファンに支えられて成立しているというところがあるように思います。そのうえでたまにCDを買ったり、普通にテレビやYouTube等で見るくらいのいわゆる普通のファンも大勢いて、はじめて国民的な、あるいは世界的な人気のアイドルとして存在できるのではないでしょうか。でも、その仕組みで本当にちゃんと皆んなが幸せになれるのだろうかというのはいつも考えてしまうところではありますが。

要するに熱心に応援するのも普通に応援するのもどっちもアリ。たまにはメルカリで買うのもいいかなっていうところです。


というわけで、今回はひとまずここまで。

次回以降はアイドルのプロモーション活動やテレビの音楽番組のお話などしてみようかなーと考えています。その前に今年聞いたK-POPのまとめ的なのをやるかもしれません。さて、いつになるやら…

DJセガワの気分★情状酌量 #01
「距離をとって、K-POPアイドルにハマる夏」
2020年12月31日
みなさんコンニチハ、ご機嫌いかがですか?

さて「DJセガワの気分★情状酌量」のコーナー(?)、タイトルをご覧になって一体どうしたものかと思われたかも知れませんが、以前に思いついたものの使う機会が無かったものを今回無理矢理使ってみました。企画力・実行力は乏しくともタイトルだけは思いつく・・・学生の頃、よくゲームを作ろうとしてロゴとか考えてタイトル画面まで作ったら満足して投げ出すという事を繰り返していた俺です。時間があったらコレのロゴもデザインしてみたいんですけど。「笑っていいとも!」みたいな感じで。そんな調子なので、このコーナーも早速第2回がある気がしません・・・でも一応DJらしく、音楽をご紹介したくこの度カムバックして参った次第です。

ということで今回お届けするのはタイトルにあるとおりK-POPなんですけど、まだ全然詳しくは無くて・・・でも偶然迷い込んだらなかなか楽しい世界だったので折角だからここに書き残しておこうと思ったワケであります。というか俺が最近急にK-POPにハマりだして何事かと怪訝な顔をしている家族の視線が痛いので、説明するためにも話せば長くなる経緯をいつか書きたいな、というのも実はありまして・・・まあとにかく何とぞ情状酌量のうえお付き合いいただければ!


■きっかけ

ことの発端は全然関係ないハナシなんですけど、昔からオールドPC用のとあるゲームコントローラーをネットオークション等で探していて、まあ具体的に言うとシャープのX1やX68000等で使える純正のジョイカードというモノがありまして、わかりやすく言えばファミコンのコントローラーみたいなやつです。シャープはツインファミコン等のファミコン互換機を販売していたこともあってゲームコントローラーとしての信頼性が期待できた(実際どうなのかはわかりません)のと、何といってもシャープ純正というところが憧れるんですよねぇ・・・ってホント関係ないですけど。

▲画像検索で出てきたやつ

で、そのジョイカードをオークションとかで検索していた時にたまたま目当てのものに混じって出てきたのが、女性タレントらしきトレーディングカード。最初はなんか関係ないのが引っかかるなと思って無視してたんですけど、あまりよく出てくるので商品説明を見てみたところ、この女性はRed VelvetというK-POPアイドルグループのメンバーで名前をJOY(ジョイ)さんというらしいのでした。ジョイのカード。なるほどー、ていうかよく見ると綺麗な方だなと思ってついRed Velvetについて調べてみたんです。その調べた時に何を見たのかは全く覚えていないんですが、とりあえずその時点では特にそれ以上の興味を持つことはありませんでした。(ちなみに今思えば当時見たトレカは#Cookie Jarの時のやつでした。ベッキーっぽいなと思いました。)

そしてここが怖いところなんですが、Red Velvetについて検索してからというもの、何故か検索には使っていないはずのインスタグラムのオススメにRed Velvetや他のK-POPアイドルらしき写真や動画がチラホラ出てくるようになったんです。うわ、どういう仕組み!? と思いつつも見てみるとそれらの殆どは、ファンがどこからか転載・編集したものと思われる非公式なものでした。

インスタグラムに投稿される動画は時間が短いので、MVやステージ映像からダンスの見所として切り取ったと思われるものが多くありました。K-POPもアイドルも自分が普段聞いている音楽ジャンルではなかったので、音楽的に好きになれるとは思わずにスマホをサイレントにしたままでなんとなく映像だけ見ていたんですが、そのサイレントのダンス動画がなかなか面白くてついつい見てしまったのでした。そして見れば見るほど増えるオススメK-POP動画。

K-POPのダンスって時々何だかカッコいいともカワイイともつかない、それでいて無性にグッと心が引きつけられるような不思議な動きやポーズがあるなと思いました。

「どろにんぎょうのふしぎなおどりって、こんな感じなのかな」(ドキュメント72時間の感じで)


■CHUNG HA

音楽的に好きになることは無いだろうと決めつけ、あえて距離をとるようにサイレントでダンス動画ばかりみていた俺でしたが、やがてついにそのココロの壁を越えるダンスに出会うことになります。

CHUNG HA(チョンハ)のStay Tonightという曲でした。

私の大好物であるヴォーギングを取り入れたダンス。しかしヴォーギングといえば有名なところではマドンナとかであり、自分の中では断然岡村靖幸なんですが、岡村ちゃんがヴォーギングしてたのも昔の話。1990年前後に流行ったダンスであり、世界的にどうなのかは知りませんが、少なくとも2020年の日本のメジャーな音楽シーンでヴォーギングかましてくれる歌手はなかなか見たことがありません。

はじめてYouTubeでちゃんと聞いてみようと思いました。

聞いてみると曲のアレンジも新しさとちょっと懐かしい感じもあり一気に好きになりました。ダンスのポイントはなんと言ってもヴォーギングですが、前述した注目すべき不思議ポーズは「ちんぴょろすぽーん」みたいなやつです(伝わるかな・・・)。

再生ボタン ▲[Dance] CHUNG HA 청하 'Stay Tonight' Choreography Video
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

この曲には一般的なMVもあるんですが、これは公式に作られたダンスの練習用動画。曲の世界観を表現したMVも素敵なんですが、好きなダンスがしっかり見れるこちらもサイコーなので紹介してみました。

さらにSTUDIO CHOOMというYouTubeチャンネルがありまして、ダンスパフォーマンスにフォーカスした映像を多数公開しています。よくわかんないんですがMnetという韓国の音楽専門チャンネルが関わっているようです。こちらで公開されたものもどうぞ。

▲(Full Focused) CHUNG HA(청하) 'Stay Tonight' 4K | [BE ORIGINAL]

K-POP業界(?)ではダンスに力を入れていて、ソロシンガーやグループの多くがこうしたダンスプラクティス動画やダンスにフォーカスしたを映像を公開しているようです。ダンスカバー(日本で言う、踊ってみた的な)を流行させることで広めようという戦略なのでしょうか。探してみるとこの曲のダンスをカバーした動画が結構見つかりました。パッと見た感じではアジア系ではない方のものも多く、広く聞かれているのかなと思いました。中には本格的にダンスやってる感じの方もいましたが、当たり前だけどやっぱり本物が一番カッコ良いです。CHUNG HAさんのダンスはとにかく動きが綺麗。

ただ残念ながらCHUNG HAさんのヴォーギングを取り入れたダンスは今回たまたまで、曲のコンセプトも毎回結構違う感じなので今のところこの曲以上にフィットする作品はまだ無い感じです。 でもまだ何かありそうで、これからも気になる存在です。

その後リリースしたPLAYという曲のティーザー映像が公開された時にはティーザー映像についていた音楽がハードコアテクノみたいな(細かいジャンルに疎い俺です)曲調だったもんだから、キタコレと思ってめちゃめちゃリリース楽しみにしていました。

▲CHUNG HA 청하 Pre-Release Single #2 'PLAY' Concept Clip

しかし結局それはイメージ映像のための音楽だった(?)みたいでリリースされたのは全然違う感じの曲でした。全然悪くはないんですけど無駄にガッカリしてしまい、なんかスイマセン!。


■OH MY GIRL

先程ご紹介したSTUDIO CHOOMのダンス映像を色々見ていたところ発見したのがこちら。

▲Jonas Brothers 'Sucker' by 유아(YOOA)(OH MY GIRL) l [COVERS] (4K)

Jonas Brothersの曲に乗せて踊るこの動画、エラくカッコいいダンサーさんがいるなと驚いてチェックしてみたところYOOA(ユア)さんという方で、OH MY GIRLというグループのメンバーとのことでした。

OH MY GIRL、いったいどんなグループなんだろうと見てみると、意外にも清純派ポップスなアイドルグループ。てっきりグループの中でもSTUDIO CHOOMの感じでファンキーにバリバリ踊ってるのかと思ったら、一応バリバリ踊ってはいるものの思ってたのと違う・・・なんかYOOAさんもったいないなーというのが第一印象でした。

しかし「五番目の季節」という曲のMVを見て、YOOAさんのダンスとはまた別の、このグループの魅力を発見するのでした。

▲OH MY GIRL 『五番目の季節 Japanese ver.』

なんていうかまず日本のポップスがどこかに置いてきたようなこの純でストレートな感じがショックでした。かと思えば、ただのストレートなラブソングに終わらない異様さもあるのは文化の違いもあるのかも知れません。

例えば近年のキリンジをはじめ、さまざまなアーティストが80年代の感じの再現に挑戦している作品を聞くことがありますが、やはり過ぎ去ってしまった感覚を再現するのはなかなか容易ではないと感じるところです。もしかしたらK-POPのシーンにはまだその感覚が残っているのかも知れません。思えばヨン様あたりから始まった過去の韓流ブームもそういった日本社会では失われつつある魅力からだったのかも知れないと思います(韓ドラとか全然見たことないのでわかりませんが)。

そして他のメンバーたちもYOOAさんに負けないくらい個性的であることに気づき始めました。

このMVでいちばん衝撃だったのがなんかうまく表現できないけど、まるで異世界から来たサブカル少女のような姿のラッパーMIMIさん・・・中学生の時クラスにいたビジュアルショック系のバンドが好きだった女子がちょっとこんな雰囲気だったような気がします。

▲MIMIさん・・・

MIMIさんはラッパーということもあって割と強めのファッションなことが多い気がしますが、曲によって変幻自在で乙女チックなビジュアルもちょっと違和感ありつつも一応こなしています。そんなところがやっぱりアイドルなんだなーと思うところでもあり、その違和感がまた良かったりするところです。

ちなみにK-POPってラップのパートがある曲が割と多くて、女性アイドルでもグループの中にラップ担当がいたりします。そしてみんな普通にウマいです。

あとはスンヒさんも個性的です。見た目のユニークさだけではなく、歌も上手いし、バラエティではモノマネもするし、動画配信ではギターの弾き語りをしたりととても芸達者な方です。

ついでに顔がタイプなのはジホさんかな・・・

そしてもう一曲「Nonstop」、こちらはそれまでのOH MY GIRLからすると割と新機軸な感じの曲だったのではないかと思いますが、コレはもう普通に大好きな感じです。MVも可愛らしい。これからもこの路線に期待してます。

▲[MV] OH MY GIRL(오마이걸) _ Nonstop(살짝 설렜어)

歌っている内容は曲の雰囲気から勝手にシンディー・ローパーの「Girls Just Want To Have Fun」な感じなのかなと思って聞いていたんですが、実は全然違ってちょっとヘンテコな歌詞でした(個人の感想デス)。だからOH MY GIRLの曲は大体オリジナルより日本語バージョンの方を好んで聞くんですが、この曲は日本語版がまだちょっとしっくりこないんですよねー。


■TWICE

おなじみTWICE。もともと特別興味はなかったんですが、こんな感じでK-POPに興味が向っていくうち「イマドキのK-POPといえばTWICE、そういえばTWICEってどうなんだろう」とあらためてちゃんと聞いてみたくなり、MVを見てみました。

再生ボタン ▲TWICE「TT -Japanese ver.-」Music Video
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

TWICEといえば「TT」。TTとは泣き顔を表す顔文字。私にしてみればパソコン通信時代から使ってきた、流行とは程遠いあの顔文字が若者の間で流行する歌のタイトルになっているという、感慨深いような、ちょっと気恥ずかしいようなムズムズような感じがあります。それ以外の印象はあの両手でTTの形をつくり、体をクネらせるダンス。アレがちょっと照れ臭い。というか明らかに自分に向けて鳴らされている音楽ではないのはわかってます。勝手にジロジロ見てる俺が悪いんです、すいませんお巡りさん!

なんてつい色々自分に言い訳しながら聞いてしまいますが、改めてちゃんと聞いてみるとこれがなかなかカッコよかったんです。全然いけます。

そして衝撃を受けたのがやはりダンス。特に「大人ぶってみたってダメね」のところの不思議な動きが夢に出そうなくらい俺の心を惑わせました。この動きはまさにこの歌の歌詞のように、恋愛に翻弄されて「一体私どうしちゃったの」みたいな状態?っていうか俺がどうにかなりそうです。

そして曲の終盤ではこのフレーズのところのダンスが変わって、メンバーが順にしゃがんだ状態からすっくと上に伸び上がっていくような動きになります。植物が芽を出すようなこの動きはまるで迷いの状態から脱して覚醒したかのようで、そこも好きなポイントです。

歌詞に目を向けると、よくある初々しい片思いの苦しみのシーンからはじまり、まあ可愛らしいと思って聴いていると、途中から急に軽い逆ギレ状態に発展してゆく展開が面白い。

再生ボタン ▲TWICE「LIKEY -Japanese ver.-」Music Video
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)

「LIKEY」この曲のテーマはMVや歌詞の内容からSNSというかほぼInstagramと思われます。

大変だけど中途半端ではいられない、頑張って化粧をしたり、息を止めてタイトなジーンズに体を通するような、ちょっぴり明け透けな戦場のガールズ・ライフを覗き見るような歌詞。キレイなだけじゃない、ほんのりとした生活感がちょっとドキドキしてスミマセン。この調子で「メルカリでなかなか受け取り評価をしてくれない」みたいな歌も行けるんじゃないでしょうか(ウソ)。

そんな感じで一方的にウォッチしている気でいると、急に場面が変わり「ずっと見てるんでしょ 一言も言えず」という歌詞で彼女たちの視線が急にコチラへと向かいます。ドキーッ!

何年も前の話ですが、地下鉄に乗り込むと当時インスタで何となくウォッチしていたアカウントの女の子がいきなり目の前に座っていてめっちゃ焦った経験があります。彼女はそのあとの駅ですぐに下車して行ってしまったし、何かの拍子でそのアカウントも見失ってしまい今ではもう思い出せないんですが、その時の事を思い出してショックでした・・・

そしてその後のラップにある「一日中気持ちupdown でも嬉しくて踊っちゃうね」というフレーズに毎回なぜか涙腺がジワってしまいます。その不安定さに、上手く言えないけど若さというか儚くて強い輝きのようなものを感じるようです。それって青春っていうことなのかなー

続く間奏は曲だけ聴いていると普通の間奏なんですが、MVを観たあとではバキバキに踊るモモさんがジワった余韻と共に脳裏に蘇るところです。

あと、このMVの冒頭でナヨンさんが自転車で走ってるシーンがあるんですが、そのイメージから彼女に対してはどちらかというとフニャっとした感じのイメージを持っていたんですが、色々見ているうち、ステージ上では結構「オラ見ろ!」と言わんばかりのパキパキなパフォーマンスをしているのをよく見るようになり、カッコいいなーと思います。

ちなみに顔がタイプなのはダヒョンさんでラップもカッコいい。声が好きなのはミナさんですね。でもみんなそれぞれ魅力的です。


■ MOMOLAND

MOMOLANDは「BBoom BBoom」(プムプムと読むらしい)という曲をダンス部の学生がダンスカバーした動画をたまたまYouTubeで見て、オリジナルを見てみたいと思ったのがきっかけです。サラッと書きましたが、一体どういう動機で学生のダンス動画なんか見ていたのか正直全く覚えていませんので、そこは何とぞ情状酌量して聞き流して下さい・・・

▲MOMOLAND「BBoom BBoom -Japanese ver.-」Music Video

オリジナルが見てみたいと思ったのもこのサビのダンスが印象的で、勝手に「おばけDJダンス」と呼んでるやつです。キュートさに加えてコミカルさと程良い猥雑さ。もし自分も若くて健康的な女子だったらこんなの絶対踊りたいだろうなと思いますが、いろいろそうじゃない人生を歩んでおります・・・

「BBoom BBoom」はMOMOLANDの出世作なのですが、その勢いに乗ってリリースされたのが「BAAM」です。

▲MOMOLAND「BAAM -Japanese ver.-」

この曲のJapanese ver.のMVは日本にまつわる小ネタをふんだんに盛り込んだ力作。日本進出にかける気合が感じられます。中でも衝撃を受けたのがヘビンさんの男装で、これには思わずズギュンときてしまいました。

そんな感じで、他に聞いてるK-POPは割とアーティストっぽい面もあるんですけど、MOMOLANDは一番アイドルっぽくてオッサンが紹介するには正直恥ずかしい感じですね。まあ、全部恥ずかしいんですけど。


■ Red Velvet

そしてRed Velvetです。色々聞いたり見たりした結果、K-POPに興味を持つきっかけとなったこのグループが自分は結局一番好きみたいです。気づくまでちょっと遠回りしましたが、きっとファーストインプレッションで決まってたんですねぇ。

当初はインスタでサイレントにしてダンスだけ見ていた曲たちですが、K-POPへの興味が増すにつれ実はどんな曲だったのかというを確認する作業が始まりました。

再生ボタン ▲Red Velvet 레드벨벳 'Bad Boy' MV
 (注:埋め込みできない動画なのでYouTubeサイトへ飛びます)
まずは「BAD BOY」。寒そうな世界とぬくぬくな世界を行ったり来たりの美しい映像。BAD BOYといいつつほんのり百合系なのもドキドキ。曲も大好きです。クールでいて、子守唄のような郷愁も感じられる不思議な魅力。

ダンスの魅惑ポイントは「ほーりんどぅーないだーらーわー(適当)」からの流れるような一連の動き。特にひざを手で払うような動きが「何だコレは」って感じです。MVではちょっと流れがわかりにくいのが残念・・・YouTubeにステージ映像がたくさん上がってるので興味のある方は是非。

この他にインスタで見て気になっていたダンスの曲に「Power Up」があります。これは何といっても「イエイエー」の部分の手を頭の上で合わせてツンツン突き上げるような動きが印象的です。どうしてこうなった。全体的に「BAD BOY」とは打って変わってコミカルでトンチキな動きが盛りだくさんです。

▲Red Velvet 레드벨벳 'Power Up' MV

Red Velvetは曲もビジュアルもコンセプトが次々と変わっていくのですが、中でもこの「Dumb Dumb」に見られるような、ヨーロッパの童話のようなビジュアルコンセプトは特にオッサンの中の乙女心に刺さります。

▲Red Velvet 레드벨벳 'Dumb Dumb' MV

同様にセカンドアルバムのアートワークもかなり好きです。

▲Perfect Velvetのジャケ写

Red Velvetは日本でも有名なBoAタンや少女時代の所属する超大手プロダクション所属なのですが、どういう訳かRed Velvetはそんな大手とは思えないマニアックさがあります。いつもどこかちょっと変で、でも美しくて、クセになってしまうのでした。

マニアックな要素の一つにMVに隠されたメッセージやストーリーがあります。決して公式に明らかにされることはないと思いますが、ファンによってMVについての様々な考察がされていて、ネット上で見ることができます。確かにそれを読んだ上でMVを見ると一見意味のわからないようなシーンも色々と辻褄があって、思わず鳥肌が立ってしまうようなものもあります。

ただこれは楽しさもありつつ、場合によってはメンバーの望まないメッセージを本人の知らないうちに発信してしまったりする可能性も考えられるので少し怖くもあります。

そんなRed Velvetですが、実は昨年末にメンバーのウェンディさんがリハーサル中の事故で大怪我をしてしまい今年は殆ど休養中でした。他の4人で行われることになった来日ツアーも新型コロナウィルスの影響で中止になり、最近やっと復帰の目処がたってきたと思ったら今度は他のメンバーの不祥事が告発され、グループの存続自体が危ぶまれる事態になったりと、せっかく好きになったのにリアルタイムでグループ完全体の活動を殆ど見ることができないままヤキモキしっぱなしでした。

でもその後、事務所から今後の活動についての前向きな発言があったり、年明けの事務所主催の配信イベントへの出演予定も発表され、どうやら何とか活動停止は免れそうです。来年こそは様々な不安が解消して、完全体で思い切り活動されることを願っています。


■アイドルを好きになるということ

自分は今まで主にロックやポップスを聞いてきて、その殆どが演者自身が作詞作曲をするものが殆どでした。アイドルの音楽にはあまり馴染みが無く、まだアイドルを好きになるということがどういうことなのか、アイドルというものをどのように楽しめば良いのものかがイマイチわからずにいます。

シンガーソングライターや多くのバンドによる作品は多少のプロデュースが入っていたとしても、ほぼ本人の才能や技能、そして思想や意思などが詰め込まれたものとして受け取るので、作品によってアーティストを信頼することができます。

しかしアイドルの場合はある程度本人の意思が反映されることがあっても、基本的にプロデューサーから曲やダンスを与えられて初めて活動が成立するため、アイドル自身の才能や努力ではどうにもならない部分が多い。なので自分にとってアイドルという存在は、好きであり続けるための根拠というか、信頼するための要素がアイドル本人以外の部分にあるため、とても不確かであると感じています。もしもプロデューサーの意向が変わったり、事務所に見放されていい曲に恵まれなくなったりしたら、好きであり続ける自信が無いのです。

それはきっと自分が音楽ありきでアイドルを捉えているからこそ不確かに感じるのであって、アイドルの楽しみ方としては正しくないのかも知れません。

そんなことで自分はアイドルのファンになる資格というか素質はないような気がしていて、なかなかファンのコミュニティの中に入っていく勇気も持てません。

もっともK-POPアイドルのコミュニティは断然若者が多くて、自分が入っていったところで「志村けんのいいよなおじさん」状態になることはウケアイです。ていうかそのネタも多分通じない!

でも今回ここで紹介した音楽たちと出会って、ホント久しぶりに音楽を聴くのが楽しいと感じているんです。改めて音楽の可能性を感じています。なんだかとんでもないところに来てしまった気もしつつ、もうしばらくこの道を探ってみたい気持ちです。

「カメラ・トーク」30周年によせて、
歌詞の引用控えめで。
2020年6月7日
1990年6月6日といえばFlipper’s Guitarの歴史的名盤「カメラ・トーク」の発売日であり、今年はリリース30周年ということでSNS等でちょっとした盛り上がりを見せていました。自分も筋金入りのファンを自負しているので乗っかりたい気持ちもありましたが、個人的には6月6日はそれより大事な記念日でもあるので乗っている場合でも無く、いまさら乗り遅れ気味ではありますがちょっとだけカメラ・トークに関する思い出を書き残しておきたいと思います(全部書こうとするとキリがなさ過ぎるので)。まぁ、本当にマメなファンなら事前にバッチリ準備しておくところなんでしょうけど、昔からそういうところが弱い俺です、はい。

フリッパーズ・ギターをちゃんと聴いたのはこの「カメラ・トーク」が初めてだったので、自分にとってはフリッパーズとの出会いの作品でもあります。多分カメラ・トーク発売間もない頃だったのかなと思います。当時、雑誌で見かけたフリッパーズのお二人のオシャレな佇まいが、まるでオシャレとは縁の無い自分にも衝撃だったのと、ラジオでかかっていた「恋とマシンガン」や「カメラ!カメラ!カメラ!」がこれまた普段聴いていた音楽とはひと味もふた味も違うもので、まだレンタル屋に走るほどではなかったもののずっと心に引っかかる存在でした。

そしてついにカメラ・トークを聴くことになったのは、N君という当時のクラスメイトがCDを貸してくれたおかげでした。あるときたまたま会話のなかでフリッパーズが出てきて、自分が気になっているということを言ったら、持ってるから貸してあげるよ、という流れだったと記憶しています。ちなみにN君は当時KANとビリー・ジョエル好きを公言していて、特に自分と音楽の趣味が合う感じではなく、CDを返した時も「あまり良くないでしょ?」と言っていました。カセットテープにダビングして(時効ということでお願いします)すぐ返したので自分もまだその時はピンときていなかったような気がしますが、その後そのカセットテープは何千回(誇張あり)と再生されることになるのでした。それなら買えよってハナシですが、当時はホントお金無かったんです。さすがに今はCD持ってますけどね、何枚も・・・

当時の数少ない友達はパソコンの趣味で繋がっている人しかいなくて、普段から人と音楽の話をする機会が無かったんですが、カメラ・トークの素晴らしさをとにかく誰かに伝えたいあまり、普段自分の部屋でしか音楽を聴かないのにわざわざリビングにラジカセを持って行って家族に聞こえるように聴いてみたりしたこともありました。何の反応もありませんでしたが。

当時洋楽や映画の知識が殆ど無く、フリッパーズの音楽や言葉、あるいはビジュアルを文脈で捉えることは全くできていなかったのですが、はじめて聴くような音楽ばかり、そしてそのどれもが素晴らしい。そして非社交的・非体育会系な、いわゆるオタクなボクちんのハートに刺さりまくる言葉とそれを歌う少年ぽさのある声。それでいてとびきりオシャレな佇まい。

当時は宅八郎がテレビで気持ち悪いオタクキャラを演じてブレイク、とんねるずのオタクいじめコントが大流行。オタクには人権が無いような時代でした。(特別自分がひどいいじめを受けていたということでは無いです。自覚が無いだけかも知れませんが。)そんな時代の中でフリッパーズは非社交的・非体育会系でいながらもカッコよくいられるという大発見でもありました。結局そのカッコよさに一歩も近づくことはできなかったのですが。

またはその数年前、光GENJIが大ブレイクし多くのクラスの女子たちが夢中になっている中、密かにその輝きにやられていた俺がいました。ちなみに光GENJIのロゴも好きでよく写し描きしてました。自らがアイドルになりたいと思ったことは一度も無いし、ちょっかい出したいみたいな気持ちも全く無いんですが、少年ぽさへの憧れがあの頃からずっと自分の中にあるような気がします。フリッパーズの表現や佇まいはそんな少年性への憧れにもビシビシ応えるものでした。

その後もう一枚のアルバムを残してフリッパーズは解散。ワタクシはフリッパーズの影を追って彼らのルーツといわれるネオアコやギターポップ、マンチェなどの作品を聴くことになります。そこで初めてフリッパーズの音楽では様々な楽曲からメロディーやアレンジが引用されているのだと知り、少しショックを受けたりもしましたが、部分的に似ている要素があっても、フリッパーズほど夢中になれる音楽や、フリッパーズを聴いたときと同じような気持ちにさせてくれる音楽には出会うことはありませんでした。

当時フリッパーズが影響を受けたバンドとして手始めにオレンジ・ジュースを聴いたんですが、フリッパーズを期待して聴いてみると、特に声が全然フリッパーズじゃなくてガッカリしたのを覚えています。こんな低くて野太い声の何処がフリッパーズなのか・・・ネオアコって何・・・みたいな。アズテック・カメラも歌詞が文学的で魅力を感じつつも、やっぱり声がフリッパーズじゃない・・・今ならどちらも良さを感じることができるんですが。

結局フリッパーズを何者にも替えがたくフリッパーズであり得させた要素というのは小沢さんの言葉と、それを歌う小山田さんの声だったのだと思います。

とまあ、特に何のイイ話も無いんですが、「カメラ・トーク」は日本のポピュラー音楽史や自分の音楽リスナー人生における重要性もさることながら、個人的にはさえない高校生当時の軽蔑と憧れに彩られた日々の痛みに何らかの意味を見いださせてくれた、そしてそれをいつまでも忘れずにいるための、大切な大切な作品なのです。歳がバレる!

おしまい。

戦場のオジサンズライフ
in So kakkoii 宇宙 (Long Intro)
2019年12月31日
セガワです。

久々に日本に帰ってくると、リュックに堂々と定期券とか記名式のIC乗車券とかを券面が見える状態でぶら下げてる人をよく見かけますよね・・・ウソです。日本から出たことありません・・・セガワです。

ていうか主に学生さんですけど。まぁ実際のところ名前が見えたからナンだって程度のものなんだろうとは思いますが、個人特定に敏感なこのご時世にユルいひともまだ結構いるんだなぁって思ったりします。でもそんなこと言ってたらFACEBOOKとか流行ろうはずがありませんよね。

「記名式の乗車券から〜部屋番号を探し出〜した〜♪」なんつって。でもこれだってそのうち古き良き平成の風景になるのかも知れません。この目に見える今の瞬間をしっかり焼き付けておきたい YOUR NAME。

という訳で、セガワ先生の作品が読めるのはSGWX.netだけ! 帽子の頭文字から部屋番号を探し出していいのはフリッパーズ・ギター先生だけ! そこんとこ464Q!

さて、今日は何をしに来たんだっけ。

そうそう、ついに発売された小沢健二先生のニューアルバム! 最近はもっぱら仕事先でも「聴きました?オザケンの新しいの」が挨拶代わりになってますね。・・・ウソです。普段音楽の話なんてする機会のない生活をしています・・・セガワです。

でもまあ、自分にとって音楽を聞くという行為はとても個人的なものだと思っているので、もともとあまり他の人と共感しあえるものではないと思っているんですよね。でも、別に共感を拒んでいるわけではなく、もしも共感できたならそれは奇跡だし、めちゃめちゃうれしいのでどこかに届くかなと思って、つい彼方を目がけて言葉を投げてしまう習性があるみたいです俺は。セガワの朝は早い。

それで本日ご紹介いたしますのはこちら、小沢健二さんの待望につぐ待望のニューアルバム「So kakkoii 宇宙」! 来るぞ来るぞと見つめていた先とは全然違う方角から来た感じのこのタイトル!いきなり難解過ぎます。

わたしたち、離ればなれの時間が長過ぎたみたい・・・というか会うの久しぶり過ぎて話題多すぎ内容濃すぎ! 飲み込むにはもうちょっと時間がかかりそうです。

「kakkoii」と言えば、小沢さんのソロデビュー時に作成されたプロモーション番組「OZAWA je t'aime(ジュテーム)」の中で小沢さんが「基準はカッコいいこと」と言っていたのが印象に残っていて、それが思い出されます。別にブレてない!とか言いたい訳じゃないけど。まあブレたりカブレたりあっての人生ですよ(キメ顔)。ただ小沢さんの価値観において重要なワードなのかなと。

あるいは「kawaii」という言葉が単に単なる可愛いだけではない日本文化独特のニュアンスをも含んだ表現として海外でも通用する(らしい)ように、小沢さんはカッコよさにも日本文化独特の何かを見出しているのかも知れません。

「宇宙」は単に地球の外側に広がっている宇宙そのものを指す以外に、ウィキペディアによれば「何らかの観点から見て、秩序をもつ完結した世界体系」とあり、多分こっちかなと。そう考えると「サーフ地獄スキー地獄」とも割と近いニュアンス?(怒られる)

他には俺界隈では、カオス状態みたいな自分の手に負えないような状態を「宇宙」と表現することもあります。北海道弁でいうところの「わや」。それは多分小沢さんの言う宇宙とは違うんだろうけど、個人的にはそういう視点もつい入り込んでしまいます。

そしてどうしてもスルーできないのがジャケットデザイン。りーりー(小沢ジュニア)のお顔がドーンと。今回は小沢さんがジャケットデザインを自ら作っているとは聞いていましたが、まさか素材まで! 確かにりーりー君は小沢さんの傑作ですし、もちろん色々と考えがあってのこととは思いますが、でもまぁ普通は遠慮するでしょうというということでも、自分に正直にやってしまう!というのが今の小沢さんなのでしょう。自分こそヨコシマなこころを捨てて曇りなき眼であるがままを見るべきかも知れません!

ジャケット写真以外のパッケージデザインも凝っています。このCDケースの再発明のような試みは復活後初のシングル「流動体について」から始まっていて、正直特殊印刷で文字は読みにくいし、盤も出し入れしにくく、歌詞カードや帯も変な形でどうにも扱いにくい、利便性については殆ど無視した感じで暴れまくってるデザイン。イマドキは一回PCなんかに取り込んだら殆どCDを出し入れする機会もないので実際そんなに困る訳ではないですけどね・・・ちなみに先行シングルの流動体やフクロウが7インチサイズで出たので、アルバムは12インチサイズで来るかと期待しましたがそこは意外と標準的サイズでした。もっともアルバムの前に出たアルペジオに至っては変形すぎて意味不明です。

ひふみよ以降はwebデザインなんかも自分で手掛けるようになって、それまで知られることの無かった小沢さんの独特なデザインセンスが知られるようになり、それまでの小沢さんの小洒落たイメージと違ってて正直戸惑ったりもしたんですが、これはそれまでオシャレに飾られていたビジュアルのセルフプロデュース化が進んだ結果であって、むしろこれが本当の小沢さんなんだと理解するしかないんでしょう。ちょっと今ソースを探し出せませんが、以前どこかで読んだ小沢さんの母である小沢(または下河辺)牧子さんの文章で奇抜なファッションで出かけていく息子の話を読んだことがあります。どの程度で奇抜に感じたのかは分かりませんが、フリッパーズの頃はそのコンセプトの中で見せていただけで、実は昔から個性的な美的感覚の人だったのかも知れないと想像します。

パッケージについては、音楽の聞き方の主流がダウンロード販売やサブスクリプション、お金のない人はとりあえずYouTube、みたいになっているこの世の中で、あえて物理的なパッケージを求める気持ちを考えると、あまり扱いにくいのはどうかと思いますが思い切り凝るというのは一つの答えかと思います。ファンでもないと要らないような、ちょっと発想が貧困で恥ずかしいですが、例えばもっとその作品を作った時の感じがよくわかるようなレコーディングの資料だとか、ファーストでやったようなセルフライナーノーツだったりとか、オマケの音源とか。そういったものもパッケージングするのはどうかなと思ったりします。まあ、その凝りに凝ったパッケージに付いてくる音源が今どきハイレゾではないCDというところがイマイチ残念ではありますが・・・

そして肝心な音楽的なことについては、カッコよく知識を並べて語るようなことは全然できないんですが、ライフの雰囲気を残しつつライフ以降やファーストの頃を思わせるような部分もあり・・・これはいわゆる集大成という感じでしょうか。新しさというところでは、ブラックミュージック的アプローチがより深まったように感じました。

でも何より、ちゃんと音楽としてカッコいいものができたということが嬉しいです。ここ最近の小沢さんの作品の見せ方を見ていると、何よりまず歌詞を読んで欲しいんだろうなぁと思わせる感じだったので、まさか音楽が疎かになるとは思いたくは無いですけど正直言うと実はちょっぴり不安もあったんですよね・・・というのも、ライブで新曲を初めて聞いた時のことですが、歌詞をスクリーンに映しながら演奏するためついつい歌詞に意識が言ってしまって音楽をイマイチ楽しみきれなかったということがありまして、それがプチトラウマになっていたんですね。

これまでの作品も歌詞は濃いめの傾向はありましたが、最近の作品はさらに歌詞の密度が高まっていて、素晴らしいんだけどやっぱりちょっと頭を使って聞いてしまう感じがありました。自分にとって好きになる音楽というのは歌詞が良いのは大前提なんですけど、やっぱり曲で高まるものでないとなかなか好きになることはないんですよね。歌詞が前提なんて音楽好きとは言えないんじゃないかと言われれば、まあそうなのかも知れません。

それで今度のアルバムはどうだったのかと言うと、やはりそういう傾向はあるものの思っていた以上にちゃんとバランスを考えられたものでした。余計な心配しちゃってスミマセンでした!

歌詞では色々なことが歌われてはいますが、自分の印象ではアルバム全体を貫くテーマは「このしんどい今の世の中でいかに希望を見出して生きていくか」ということ。これは完全に同意(誤解している可能性もありますが)、もし自分も全身全霊をかけて世に何か送り出すことがあるとするならばもう完全にそういうものしか無いです。まあ、単純にこの歳になって恋愛のドキドキみたいなのを言いたいとも思わないし・・・てのもありますけど。

なのでユーモアを交えつつも全体を通してシリアスな内容になっています。東京恋愛専科みたいなノリは全然ありません。小沢さんは以前「この街の大衆音楽の一部であることを誇りに思います」と語っていましたが、一番大衆音楽に接近したライフの頃への執着を感じる音楽ではないように思うし、このアルバムがライフのような聞かれ方をするようにもあまり思えません。ライフの残した功績は大きいですが、比べることにあまり意味はないと思います。

さて、一体誰が読むのかと思いながらも長々と語ってしまいましたが、実はこのあと全曲の感想的なこともやろうと準備を進めておりまして、これからぼちぼち小出しにしていく予定です。

という訳で皆様良いお年を!

EZOの記憶・残像・モヤモヤ IN MY HEAD 状態2019
2019年9月23日
久方ブリーフ!皆さんロックしてますか?ナビゲーターのデビッドジャガーです。通称じゃが太くん、本名セガワです。

毎度の事ながらご説明いたしますと、これからお話しするのは一応ライジングサンロックフェスティバルに行ってきたというお話なんですけど、特にライブレポといえるものではなくて自分の行動記録とか、それにまつわる話とか思いつきとか、まぁそういう類いのものになっております。もしそんなものでよろしければ・・・どうぞ、今日は最後まで楽しんでいって下さぁーい!(どどん)

さて、令和元年、2019年、8月。自分にとって今年のエゾ(ライジングサン)はナンダカンダ言ってナンバーガールの再結成が一番の目玉だったんですが、その出演予定だった初日の16日がなんと台風で中止になってしまいました。今回で21回目となるエゾですが、中止となるのは史上初めてです。中止の発表は前日の19時頃にあったようですが、その日私は22時過ぎまで仕事をしていて情報が入ってこなかったので中止を知ったのはそのあとのことでした。

今まで何度も悪天候にぶつかりながらも乗り越えてきたので、今回もまあガンバローくらいに構えていたんですが、さすがに台風がまさに接近中、しかも開催日に直撃確実となると断念せざるを得なかったようです。中止理由は「お客様の安全を第一に考慮して」との公式発表でしたが、実は飛行機が飛ばなくて現地に来れない関係者や出演者が結構いたのかもなーという気もします(勝手な憶測で)。

そんないきなりデカい喪失感から始まったライジングサン。ぽっかり予定が空いた16日、ナンバガロスで心にもぽっかり穴が空いていたせいか、つい思わずWOWOWに入会してしまったのでした。エゾ終了直後の18日、WOWOWメンバーズオンデマンドでナンバーガールの再結成ツアー初日となる日比谷野音公演がライブ配信されるということで!

自分はいち早くエゾで見るからいいやと思っていたのにこんなことになるとは・・・。しかし、実は最近 amazon のセールで Fire TV Stick を衝動買いしていたので、幸い(?)視聴環境は整っていました。偶然!偶然!いやきっと運命でしょう。というわけで衝動買いの罪悪感からは少しだけ解放されたのでした。お得とポイント還元に弱いデビッドジャガー。ちなみにWOWOW衝動入会に関しましては、しっかりちゃっかりポイントサイトを経由してやらせていただきましたので、罪悪感ゼロカロリーのウマーベラス状態でございます、ホホホ。さっそく、これまた再結成した杉山清貴&オメガトライブのライブを見て野音de再結成的な空気を予習しました。

窓の外は予報どおりの暴風雨。この雨が打ち付ける、二人で思いきり遊ぶはずのon the ライジングサンロックフェスティバル in EZO、の誰もいない会場。そんな風景をぼんやり思い浮かべるじゃが太くんでした。

ナンバーガール・・・向井さんはきっとライジングサンでやることにこだわりを持っていてくれていたと思うし、待っていた皆も何とか17日に演奏してくれないかとか、向井さんだけでも会場のどこかでゲリラ的に弾き語りしてくれたら(あの頃のように・・・)とか考えたんじゃないかと思いますが、実はエゾのあとすぐの18日に野音でライブという、もともと結構タイトなスケジュールだったこともあり結局どうにもなりませんでした。確かに昔の向井さんを知っているとそんな無茶もつい期待してしまいますが・・・お互い分別もついて歳をとり、復活とはいえすっかり「大人ンバーガール」ですからね(それが言いたかった)。

そして16日といえば、他にはDYGLとthe hatchを見てみたかったです。どのみちDYGLはナンバーガールと時間が近くて見れなさそうだったんですがー。で、どちらのバンドも実はまだよく知らないんですけど、DYGLは小山田米呂くんと交友があるらしく、勝手に最先端のセンスある若者のイメージを持っているのと、the hatch は NOT WONK の加藤くんがラジオ番組で札幌のバンドとして紹介していたので気になっていた、ということで。ザ・期待感、というやつです。

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さて一夜明け17日。昨日の暴風雨がまるでウソのように晴れました。ここは気をとりなおしてちょっと短いライジングサンを精一杯楽しみたいところ。残念なのは諸事情により、急遽一人で行くことになってしまったこと。一人か、マジか。まあ、元々一人でフェスやライブに行くのは全然慣れっこではあるんだけれども。

というわけで、ひとりの夏物語を始めるとしましょう。このところ盛んにキャッシュレス決済を推進している我が国でありますが、さすがにまだライジングサンの地にはその波が来ていないようなので、カード決済にこだわるデビッドジャガーもこの日ばかりは現金を用意して出発。久しぶりにシトラスのベストなんかを聞いて、気分をアゲながら会場に向かいました。ジャガーは意外と渋谷系。

会場に着いてまずはご飯、そしてビール!と思いながら飲食ブースをめざして移動。昨日の雨ですっかり田んぼ状態かと思いきや、意外なほど水たまりは少なかったです。ちょっと気をつければスニーカーで全然イけました。風が強かっただけで意外と雨量はそうでもなかったのかも知れません。あとはきっとスタッフの皆さんがバッチリ整備して待っていてくれたおかげかな!?

サンステージではすでに怒髪天が始まっていました。そして何故だかステージの上には祭太郎とふんどし姿の男たち。何をやっているのかは・・・よくわかりませんでした!

祭太郎さんといえば初期の頃から毎年「祭りの妖精」という謎の存在のまま参加し続けているパフォーマー(?)さん。ホント最初のころは「ママー、うさぎのおじちゃん!」「見ちゃいけません!」みたいな感じだったような気がしますが(もう記憶が妄想に変わっています)、近年は会場マップにも記されるようになったり、物販も始めたりと着々と信頼と地位を確立しているなと思っていたら、いつの間にかサンステにまで登りつめていたとは・・・!

などと、感慨に浸りながら一杯。そしてNOT WONKの出るPROVOブースに移動。ナンバーガールも幻となった今ではNOT WONKが今回一番のお目当てです。メインプログラムのステージじゃないのが残念といえば残念ですが、負け惜しみじゃなくNOT WONKは小さい会場の方が絶対楽しいはず。願わくばもっとたっぷり見たいですけど。

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PROVOのステージは去年と同様、PROVOエリアの中央にあって全方向から観客が囲むようになっています。3人のメンバーはそれぞれステージ中央に向かって立つというレアなセッティング。去年はドラムのアキムくんの後ろから見たので、今年はボーカルギターの加藤くんの後ろでスタンバイしました。

メンバー登場。狙い通り、加藤くんのステップを踏むが如く、トリッキーな足さばきでエフェクターのスイッチを操作する姿が間近に見れる位置でウハウハです。ベースのフジくんはちょっと見辛いポジションになってしまったんですが、ちょっと見ない間にえらくオシャレな髪型になっていてビックリ。いつもくらい伸ばしているんだけどサイドと後ろが刈り上がってる感じです。アキムくんは短パンでドラムを叩いていたので、ここから見るとスネアに隠れて見えないけれど別角度からはヨコ○ンしているのではないかとハラハラしました。実際はそれ程短パンじゃないことが後で判明して、ドキドキをありがとう!という感じです(スンマセン)。

ステージを観客が囲んでいるせいで、ステージを挟んで向かい合った人たちの様子もよく見えます。加藤くん越しに見える、最前列でエアギターぎみになってノッている人が気になって仕方ありませんが、集中!集中!

演奏した曲はここ最近のライブの傾向に則って、今年出たアルバム「Down the Valley」の曲を中心に。もともとNOT WONKはメロディックパンクをルーツに持ちながらも、ネオアコやギターポップの影響も感じさせるところが好きなバンドなんですが、最近はさらにソウルの要素も取り入れられてちょっと他にはない感じになっています。

あっという間に時間が過ぎ、メンバーがステージから去ろうとすると後方から「もっとやってください!お願いします!」的な叫びが。直訴的アンコール、新しい!でもわかる、その気持ち。ちょっとスタッフと相談する様子のあとまた戻ってくれたメンバーたち。

そして「さよなら」と言い捨てて演奏した「Die Young For The Earth」。NOT WONK初期のパンクナンバーにダイブが発生するほどのブチ上がりで終了しました。

ボクは最近の作風が一番気に入ってるんですけど、食べ盛り暴れ盛りの若者たちには少々物足りない部分もあるのかも知れませんね。メンバーもひょっとしたら葛藤を抱えているところかも知れません。

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その後、RED STAR FIELD 周辺でBEGINを聞きながらザンギ&ビールで一休み。ぼんやりしてたところ、北の大地で突然のカチャーシータイムが始まりました。

ところで飲食ブースを散策していると、今年は流行に乗ってタピオカドリンクのお店がチラホラ見えます。あと流行りといえばチーズドックも見かけました。タピオカドリンク、私も昔からたまに飲みたくなることがありますが、なぜ今さらこんなに流行っているのかはわかりません。インスタ映えするような華やかさもそれほど無いと思うんですけど・・・ただ、ナウなヤングの多くは近隣のアジア諸国(特に韓国ですが)の文化に対して本当に抵抗がなくて、むしろどんどん流行を受け入れようとしているんだろうなーというのは感じるので、その流れでのタピオカ再評価なのかなーくらいの想像はしています。韓国でもタピオカ流行ってるらしいですし。

流行っているものそのものに関してはオッサンには何だかよくわからないものが多いですけど、昔のようにアメリカ文化に直接影響されるばかりじゃなくて、東アジア諸国の間でそれぞれに進化した文化が影響しあえるようになったら面白そうだし、よきかなと思います。糖分の摂り過ぎには注意しつつ。

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そしてホームカミングスを見にボヘミアン・ガーデンへ移動。

途中、人だかりができていて何かと思えばボヘミアン・サーカスで yaiko×takataka が演奏しているところでした。ボヘミアン・サーカスって通路脇にちょっとしたステージを用意しただけの会場なんですが、こんなところで矢井田瞳サンが見れるなんて!っていうか全然見えないんですけど、何とか人だかりの隙間からちょっとだけ生ヤイコを確認しました。

さて、ホームカミングスは京都出身のバンドなんですが、NOT WONK と交友があって札幌のイベントに来たのが知るきっかけだったと思います。メンバー4人中、ボーカル、ベース、ドラムの3名が女性という珍しい編成。白一点(?)のギター福富さんはイベントのトークやライブのMCなんかでは見ていてちょっと可哀想になってくるくらいのイジられキャラです。

ホムカミを知ったばかりの頃は、ボーカルの畳野さんの存在感が強く、彼女のバンドという印象がありました。でも実はホムカミの世界観において重要な要素である歌詞において福富さんの力が大きいということが次第にわかってきて、イジられながらも実は凄い頼もしい存在、という感じになんかグッと来たんですね。自分もそういう存在に憧れます。ただ自分なら畳野さんのイジりにはちょっと耐えられる気がしませんが・・・とまぁ、そんな感じで次第にホムカミに関心を寄せるようになっていったのでした。

あと彼らはずっと英語詞で作品を作ってきて、音楽的にも海外のインディーやオルタナ好きがいかにも好みそうな感じのものでした。なので結構狭い世界の中で活動しているバンドという印象があり、それ自体は別に悪いことでもないんですが、昨年リリースしたアルバム「WHALE LIVING」ではあっさり音楽的な間口を広げてきて、初挑戦した日本語詞もいきなりレベルの高いものを出して来たというのが結構ショックでした。正直誤解していたというか、不器用だと思っていた高倉健が実はめっちゃ器用だった、みたいな・・・。とにかくスイマセンでした!

ホームカミングスがボヘミアン・ガーデンで演奏することに対しては、彼らくらいの評価や勢いのあるバンドならもっと大きなステージに出して欲しいと初めは思っていたんですが、実はこのボヘミアンの寂れた雰囲気とちょうど日の暮れかかった空の感じが、寂しさを帯びた最近のホムカミの作風に実にバチッとハマって何ともステキでした。これを狙っていたのだとしたら凄い!

そしてこのあとタワレコブースでサイン会があるということで、正直最初は行かなくてもいいかと思っていたんですけど、この演奏にすっかり感激してしまったのと、畳野さんの「みんな来て下さい」という強めのMCに押されてすっかりその気になってしまったのでした。

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というわけでタワレコブースへ移動。途中 RED STAR FIELD の近くを通りかかると、ちょうど吉川晃司がやってるところで「BE MY BABY」のイントロが聞こえてきました。それを聞きつけて会場に向かって走り出す人たち。ライジングサンによくある風景です。見たい気持ちもありましたが、ここはホムカミを優先して先を急ぎました。でも後で晃司がシンバルキックをやったという噂を聞いて、それは見たかったなぁ・・・と悔しさがつのりました。

で、サイン会。タワレコでサイン会ってことは、ここでCDを買って下さいってことですよね。わかります。キャッシュレス決済にこだわるデビッドジャガーも(しつこい)今日は現金で・・・思い出はプライスレス、デスヨネ!

メンバーは横一列にテーブルに着いていて、メンバー一人ひとりづつから順番にサインを貰えるシステムです。まあ、普通そうですかね。

自分の番が来て一人づつにサインをいただきながら進んで行くと、なぜか畳野さんの横にだけまだ開けてない缶ビールが置いてあるのがめっちゃ面白かったです。終わったらすぐ飲みたくて持って来ちゃったのかなぁ・・・だったらちょっと可愛い・・・いや、別に普通に急な差し入れかも知れません。これちょっとツッコミたい!と思ったんですけど、スベったら怖すぎると思い結局何も言えなくて・・・夏。でした。

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私は自分でバーベキューとかは全然やらないんですけど、休憩と荷物置きのためにテントを建てるのが通例になっていました。でも今回は急遽一人で荷物が少ないのと、16日が中止になって滞在時間が短くなったのとで、テントを建てるのをやめてみました。せっかく取れたテントサイトのチケットはもったいないけど、帰ってからテントを干すのも毎年結構大変なので・・・。ということでやってみると意外と何とかなるもんでしたが、ここらで一度しっかり休んでおきたいと思い、いったんマイカーに戻りました。これができたのも運良く会場内の駐車場がとれたおかげです。

車のなかでしばしひと休みして、駐車場からエゾ恒例の打ち上げ花火を見ました。次は TAIRA-CREW の青葉市子さん。森の中にある TAIRA-CREW は幻想的空間でありながらスーパー虫刺され空間でもあるので、寒くないけどジャンパーを着たり軍手をしたり、顔半分をタオルで覆ったり、虫除けスプレーも浴びまくって会場に向かいました。完全にビビりすぎでいつも以上に怪しい人になっています。そして暑い・・・

思ったより準備に手間取ってしまい、会場に着くとすでに演奏が始まっていました。キャンドルジュンさんにより大小無数のキャンドルで幻想的に飾られたステージの上の市子さんは、カリスマ性がさらに増してとてもありがたい感じになっています。市子さんはこれまでも何度もこの TAIRA-CREW で演奏されていますが、毎回虫刺されは大丈夫なのか心配になってしまいます。もしかしたらキツネリスに指を噛ませるナウシカのような気持ちで、刺されまくりながら演奏しているのかも知れません。

市子さんは小山田さん界隈と邂逅した「0」の頃の作風が割とポップでよく聞いていました。その頃に小さなライブハウスで演奏を聞いた体験が素晴らしく、またライブに行きたいとは思うんですが、ライブに来てくれても会場の殆どが小さなほっこりスポットみたいなお店が多いので、そのような空間で聞くのが一番素晴らしいのは分かってはいるんですが、やっぱりちょっと気軽に行けないなーなんて迷っているうちにチケットがすぐに売り切れてしまいます。そんな自分にとってはエゾで見れるのはかなかな貴重な機会です。

ライブ終了後、キャンドルジュンさんがステージにあがって「みんなもう少し前の方へ」みたいな誘導に交えて少し話しはじめました。キャンドルジュンさんといえば、いままで会場のセッティングをしている姿をお見かけすることはこれまでもありましたが、大勢のお客さんの前に出てきてお話されているのを見たのは初めてのような気がします。もっと気難しい感じの印象を勝手に抱いていたんですが、意外にジョークまじりのくだけた話し方でビックリしつつ、照れ隠しや優しさの表れなのかなー、とチャーミングな人柄を感じました(勝手に)。

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それからしばらく神聖かまってちゃんまでの間、ウロウロしながらかいつまんで見てまわりました。

まず亜無亜危異。楽曲は全く聞いたことがなかったんですが、ワタクシ実は中高生の頃 PERSONZ のまあまあ熱心なファンだったので、その関係で名前だけは知っていました。何となく気にはなっていたんですが、やっと会えたね!という感じです。NOT WONK の影響でこの歳になってパンクに興味を持ち始めたので、パンクって何だろうという思いを強くしつつも勉強させていただきました。ボーカルの方が、ペットボトルの水を口いっぱいに含み、唐突に客席に向かって噴霧するというのを何度も繰り返していたんですが、霧がとてもキレイに出ていてしかも淡々とやっていて伝統芸能のようでした。前の方で見ている人もその度にギャーっつって逃げ惑うという。あとボーカルの方は上半身裸だったんですが、体がキレイでうらやましかったです。わたくし最近お肌のトラブルに悩まされているので。パンクが裸で何が悪い、つっても湿疹だらけはちょっと嫌ですよね・・・

銀杏BOYSはMCの途中のところを通りかかっただけなんですが、丁度ゲスいい話の真っ最中でした。パンクってなんだろう・・・でも、GOING STEADYがMEGA CITY FOURのカバーをしていたという話を最近聞いて、峯田さんとの距離は1ミリくらい縮まった気がしています。ちなみに「いだてん」は録画して見ていますが、やっと第2部が始まったくらいです。完走できるか心配です。

「いだてん」といえば全然関係ないんですが、忘れないようにここにちょっと書いておきますと、関東大震災の復興運動会のお話を見て「プロジェクトFUKUSHIMA!」が始まった時ってああいう感じだったのかなぁって思ったんですね。自分は東日本大震災において身近に生死に関わるほどの被害が無かったので、あのプロジェクトについてはどうしても頭で考えてしまって、わかりたいけど正直感覚的によくわからなくてモヤモヤしてしまう部分があるんですが、いだてんを見てあの時の復興の精神を片鱗でも感じることができた気がします。

と、話はエゾに戻りまして、その後はBOSS THE MCのありがたいお言葉を浴びに行こうと THA BLUE HERB の会場である RAINBOW SHANGRI-LA へと向かいます。しかし、うっかり会場近くでパッタイ(タイ風焼きそば的な麺)を出しているお店を発見してしまい、つい吸い寄せられているうちに出遅れてしまいました。別におなかは空いてなかったんですが、ワタクシにはパッタイを見つけるとつい食べてしまう習性があるようです。いつだったかお店の名前も全く覚えていないんですが、何年も前にエゾで初めて食べたパッタイが最高においしくて、それからずっと同じ味を探し続けているんです。何がおいしさの決め手だったのか今となってはわからないんですが、ナッツや小さい干しエビがもたらす香ばしさ、だったのかなぁ・・・何かイイ草とかが入っていたのかも知れません。いつかはおディーン様ばりのこだわりを見せられるようになりタイ! という訳で、出遅れたブルーハーブは会場から人が溢れていて中には入れなかったのですが、漏れ聞こえてきたありがたいお言葉を少しだけいただきました。って殆どパッタイの話じゃねーか!すんません!

一夜限りの祭りは最高潮。「弓ヘンに前の旧字体その下に刀」なぜだかそんな言葉を思い出しながら、しばしのお暇(いとま)を楽しむじゃが太くんでした。

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そしてお久しぶりの神聖かまってちゃん。実はもう何年もかまってちゃんの活動を追っていませんでした。正直言うと作風の変化がだんだん自分にフィットしなくなって来たんですね。

自分が神聖かまってちゃんに注目していた大きなポイントは、病んだ精神状態を独自の表現方法でリアルかつポップに描く事に成功したというところでした。そしてその表現される病みはリアルであればあるほど、の子さんの成功や成長によってきっと失われてゆくはずのものだという、刹那のようなものもあり、それもまたひとつの輝きであったのではないかと思います。

そんなことで久々に見るかまってちゃんのライブ。最近の作品は全然知らないはずなのに演奏されるのが知ってる曲ばかりというのは、やはり彼らは産みの苦しみの中にいるのだろうかということをつい思ってしまいます(大きなお世話)。でもそんなことはまるで関係ないくらい、ライブは盛り上がりました。ていうかの子さんの盛り上げ上手にビックリ。盛り上げじょうずというか、煽り上手? の子さんのカリスマ性やライブバンドとしての強さが確立されているんだなーと感じました。ちばぎんさん年内で辞めるってよ的な話もありますが・・・

ちばぎんさんといえばしばらく見ないうちにずいぶんムクムクされてて、これまたビックリでした。monoさんの相変わらずのアーティストっぽく無さと、みさこさんのすっかりアイドル活動が板に付いた感じのひらひらミニスカート姿にもビックリしましたがー

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と、かまってちゃんでクタクタになりながらも、卓球さんの顔を一目見ておきたいと思い、SONIXTATIONへ。今年はついに電気グルーヴに死刑判決が下った(違)ということで電気のお二人(および関係者各位)にとっては大変な年となりました。また、いだてんで急遽瀧の代役となった三宅弘城さんに対する自分の認知度が爆上がりすることになった年でもあり、なんか三宅さんが他のドラマとかに出ているのを見ても瀧の代役なんじゃないかとつい思ってしまいます。そして何といっても卓球さんのカッコ良さを見せつけられた年でした。ワイドショーのリンチに負けないで乗り切った人ってなかなか見たこと無いです。

SONIXTATIONというのは卓球さんがオーガナイズするDJパーティーとのことで、例年は複数のDJが交代で回していたんですが、今年は時間が少し短くなって、そのぶん卓球さん一人でぶっ通しプレイになりました。卓球さんがオーガナイズしているということで今回の事件の影響があったりするんでしょうか。別にわからなくてもいいんですけど、ちょっと孤独感。でも逆にいえば「ドキッ!卓球だらけのナントカ」「独占!卓球のカントカ」みたいな感じもあります。はいはい昭和。

卓球さんのDJ、やっぱり終始無言でした!ていうか喋るDJなんているのかって言うと、確かかなり昔行ったことのあるイベントで時々曲の途中でミュートしながらMCする人がいたんですよねー。記憶違いだったらホントすみませんが、FPM田中知之さんだったかなー。音楽にちょっとシャベり挟むの、なんかふかわりょうのネタみたいだなぁと思った記憶があります。あと声が伊集院光に似ているなぁと思った記憶もあったような・・・あれ?やっぱ田中さんかなぁ。別の記憶と混ざっている可能性もあり。あ、そうそう卓球さんTATOOあり、でした。確認。

卓球さん、電気グルーヴの曲も結構かけてくれました。そしてその度に電気グルーヴのお二人をモチーフにしたVJの映像が出てくるので目が離せません。鬼になったイラストの瀧、ホスト風イケメンに加工された瀧・・・

そんなことで最初はちょっと様子を見たら離脱するつもりで行ったんですが、気がつけば少しでも瀧を感じようとしている自分がいたり、爆音を全身に浴びることが意外と癒やしになっていたりで結局最後まで見てしまいました。

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ここまできたら、大トリの Dragon Ash を見てフィニッシュしたい気持ちもありましたが、テントも無い状態でこれ以上頑張ると安全運転で帰宅できない恐れもあるので残念ながらここで会場を後にしました。目を閉じればまぶたの裏にワキをパフパフさせながら歌う降谷さんが浮かんできます。そしてそのまま気持ちよく眠れそうです・・・ダメゼッタイ!

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さて無事家に帰り、ひと休みしてその夜。WOWOWメンバーズオンデマンドで無事ナンバーガールのライブを鑑賞しました。エゾでこの目で見るはずだった自分にとってはエゾの番外編的なライブとなりましたのでこれについても書いておきます。

ここ最近、ナンバーガールの再結成に向けて過去の映像を振り返る番組を見る機会が結構あったんですが、これを見て再結成に盛り上がるということは、当時の記憶が割と鮮明に蘇ってきているところにいきなり17年の時を経たナンバーガールと再会することになるので「うわ、ハードル上げてくるなぁ」と思いながら見ていました。何も変わらないなんてことはないと分かってはいても、当時とのギャップをポジティブに受け止められるだろうかという不安も正直ちょっとありつつ、十分時が経った今なら変わってしまった何かも変わらない何かも暖かい眼差しで受け止められるような気がしている自分もいました。

実際のところは向井さんが事前のインタビューで語っていたようなテンポの遅さなどは特に気にならなかったし、ひさ子さんのギタープレイの変わらなっぷりは去年のブッチャーズでも確認済みだったので、意外と変わらないなという印象でした。ちょっと気になったのは、向井さんの服装がオシャレになったこと。あと、アヒトさんのドラムの音作りが変わってしまったように感じました。それと、再結成の発表があったときから気になっていたんですけど、しばらく見ない間にアヒトさんの顔つきが随分と変わってしまったなぁと感じています。なにかとご苦労があったのかなぁと想像しますが、演奏とは関係ないしあまり容姿のこと言うのは良くないですよね・・・。中でも一番変化を感じたのが向井さんの歌声で、ナンバーガールを初めて聞いたときの印象って「叫び」だったんですけど、その発声法が変わってザゼンボーイズっぽくなっているように感じました。インタビューでは歌については特に触れられていなかったような気がしますが、やっぱりかー、という感じではありました。

それでもやっぱり楽曲が素晴らしいなぁ、というのを再確認。多少の変化はあってもこの楽曲たちをオリジナルとして演奏できるのは彼らだけなんですから、再結成してくれて良かったと思います。向井さんは再結成の動機として「4人ともまだ生きてるから」ということを言っていましたが、それは言うまでもなく bloodthirsty butchers の吉村さんのことが念頭にあるのでしょう。自分もそうですが、やれるうちにやらないととか、残りの人生であとどれくらいのことができるかみたいに考えてしまう、きっともうそんなお年頃なんだと思います。

昔は再結成はどちらかといえばカッコ悪いような後ろ向きなイメージが少なからずありましたが、今なら素晴らしいと思えるところも大きいです。このメンバーが出会った奇跡、人の縁、みたいなことが自分が歳をとったことで尊く感じられるようになったのかも知れません。なんだか年寄り臭いですね。でも素晴らしい出会いって人生にそう何回も無いですからね。私だけかも知れませんが!

でも残念に思うところもあります。解散後、ナンバーガールが伝説のバンドになってしまったことで、この再結成に関するプロモーションやイベント運営・物販などにどうにもビジネス臭を感じてしまうところです。あのナンバーガールが再結成ともなれば、これはもはやバンドメンバーだけのことでは済まされない、沢山のスタッフが動く一大プロジェクトになってしまう、という風に考えればいろいろ仕方ないのは理解できるんですけど、これからナンバーガールを知る人は、あの時代のムードやその中での存在感も含めてのナンバーガールを感じることはやっぱり難しいんだろうなぁ、と思うと寂しさがあります。まあ、これはナンバーガールに限らず過去の作品を後追いで知るというのはどうしても時代背景や文化的な文脈まで理解することには限界があるし、ナンバガ再結成をうけて90年代サブカルが再評価とかなっても逆に嫌ですけど。ディレンマですな。

そして、しつこいと思われるかも知れませんがアヒトさんが過去に自身のバンドの作品で差別的表現をして炎上した件について、私はまだモヤモヤしたまんまです。言うなれば、モヤモヤ IN MY HEAD状態。炎上への対応を見ても、一応釈明してはいましたがどうも何が問題か分かっていないか、本当は悪いと思っていないかのどちらかのような印象を受けました。私は彼の思想をどうこうできる立場にはありませんが、アヒトさんの叩くドラムが大好きだったリスナーとして、できることなら多少時間がかかっても改心してくれたらと願っています。つっても既に何年も前のことですが。あれで手打ちにしようとしたのがやっぱり良くなかったと思います。

アヒトさんといえばナンバガやザゼンのドラマーとして有名ですが、ハードコアパンク界で伝説のバンド「BEYONDS」に正式メンバーとして一時在籍していたこともあります。ハードコアについてはまだまだ詳しくはないですけど、一般的にハードコアにおいて差別は完璧にアウトなはず。既に辞めた活動とはいえ、特にハードコア方面から厳しい声が上がるのは致し方ないと思います。音楽やミュージシャンの評価に社会的・政治的な思想を持ち込むのはおかしいと思う人もいるかも知れませんが、ドラクエとかならともなく(蛇足)、ことハードコアに関しては社会的・政治的な姿勢は重要な要素なのでどうもそういう訳にはいかないようです。こうして一部界隈から出入り禁止になっているかどうか実際のところは知りませんが、当時のファンや仲間たちに会わせる顔が無いような状態のままなのは見ていて悲しいですし、ちゃんとケジメをつけたうえでさらなる活躍をして欲しいと願っています。ただ、ケジメの付け方によってはもうナンバーガールはできなくなるかも知れませんが・・・

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と、言うわけで。

今年は一日目が台風で中止となり、きっと素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられたのであろう幾つものステージが幻となってしまったのは本当に残念ではありましたが、二日目はそれを取り返したい気持ちも手伝って自分としてはなかなか充実したフェスティバルになったんじゃないかと感じています。というか、正直なところ自分の体力的にはこれくらいのボリュームの方が目一杯楽しめるのかも、なんてことに気が付いてしまったりもしました。でも賢く楽しむなんてホントの恋じゃ無いわよね。そもそも恋じゃないけどね。いや、もしかしたら恋なのかも知れませんな、ロックって奴は・・・にゃんまげに飛びつきたい!

そんな感じで皆様におかれましても健康に留意して、来年もまた飛びつけるように。出逢った頃のように。白い雲のように。包み込むように。野に咲く花のように。またお会いしましょう!

大晦日のアレ2018
2018年12月31日
どうもどうも、先ほどついカッとなって最新の MacBook Air を買ってきた俺です。超久々のデカい買い物、しかもネットじゃなくて実店舗で。
なぜリアル店舗で買ったかというと、使うに使えずにいた商品券を消化するため。
ネットショッピングの方が何かと便利だし安く済むことが多いので最近は急ぐもの以外は殆どネットですが、やっぱりリアル店舗で買う方が気持ちいいなぁと思いました。
しかし、このために今まで貯めたあらゆるポイントを集結させ、貯めたお小遣いも殆どつぎ込んでしまいました。そんな失う清々しさや達成感も気持ちよいのかも知れません。

まあ、そんなことはさておき今年も気がついたら大晦日。そして、ブログの構想を全く練っていなかった!という訳でこうしてとりあえず書き始めた次第です。 せっかく買ってきたMBAの開封の儀を執り行う暇もありません。あぁ忙しい!
ちなみに、俺は物心付いた頃から時間が無いとか忙しいとか言ってた人間なので、皆様におかれましては話し半分夢半分くらいで聞いていただければと。
頭の中だけ勝手に忙しいんです、多分。

そうやって忙しい忙しいと言いながら今年は本当に「アッー!」という間に終わろうとしている気がします。特に今年の札幌は雪が積もるのが遅かったこともあり、12月に入ってからも年末感が全然ありませんでした。正直今日が大晦日っていうのも全然実感が無いです。

それでもその「アッー!」の中身をちょっと振り返ってみましょうかね。

(自分のtwilogを見ながら)年明けは、去年からNOT WONKがメンバーの留学で活動休止してて、早くライブ見たいとか、ちゃんと復活してくれるのかなーとか思ってたんですが、結局バッチリ復活してライブもめっちゃやってるし新曲もカッコイイしでホント良かった。アルバムは出なかったけど、この調子だと間違いなく名盤になるはずなので来年期待してます!
ただ、フジくんがバンドと仕事との両立に苦しんでる様子なのが心配です。自分のやりたいことがお金にならないひとの場合、多分その苦しみは一生付きまとうんでしょうね…
俺もっていうか俺は何やってるのか自分でもわかんないんで「おまえは違う」って言われてしまいそうですが。

…twilog見てて気づいたんですが今年は全然つぶやいてませんね。
春頃って何やってたのか全然思い出せません…

6月にはちょっと旅行に行ってきました。
これから東京オリンピックに向けて街の様子が変わっていってしまうんだろう、ということで少しでも今の東京の景色を見ておきたいというのが動機でした。
とは言ってももともと東京のことなんてよくわかっていないので、限られた時間の中で見たかったものが見られたのかよくわかんないんですが…

大阪も万博が決まって、世界に何を見せてやろうかと張り切って色々考えてるようですけど、今あるものも素晴らしいのでバランス良く残して欲しいものです。特に大阪はレトロビルの宝庫なので! 1970年に描いていた未来を検証する博覧会とかどうですかねー いずれにしても内部がリニューアルされた太陽の塔も見に行きたいし、近いうちに大阪にも行きたいですね。

あと夏と言えばどういう訳か X68000のメンテナンスにハマっていました。
X68kが販売されていたのは80年代終盤から90年代序盤にかけてなのでメンテしないで動く個体はほぼありません。さらに今でもマニアによって最新技術を取り入れた魔改造が行われていたりして、自分もやってみようと色々パーツを買い集めたりしてました。結局、電源をDOS/V用のファンレス電源に置換するところまでは行ったんですが、FDDの修理で行き詰まってそこから放ったらかしです…

物置から熱転写プリンタも発掘したのでこれで年賀状を作る野望があったんですが、実現できませんでした。来年こそは…!

7月はサニーデイ・サービスの丸山晴茂さんの訃報がありました。亡くなっていたのは5月だったそうですが。サニーデイ・サービスは解散まで本当に好きだったので、まあまあショックは大きくて、ずっと聞けずにいました。
最近やっと晴茂くん加入前のコズミック・ヒッピーとかをぼちぼち聞き始めて、再評価したりしていたんですけど、今日(!)Macを買った帰り道、突然「MUGEN」が聞きたくなって、今までのためらいも忘れて久しぶりに再生してしまいました。
やっぱり素晴らしかったので、今後ももっと思い出していきたい。

8月はライジングサンでしたが、これについては先日色々書いたので省略。

そして9月は北海道胆振東部地震と大停電。自分は被害が少なかったのであまり語る資格は無いんですけど、職場が機能停止したり身近なひとが避難所生活をしたりというのは初めての経験でした。時間が経つと美談ばかりが語られがちですが、個人的には人間の汚い部分ってこういう時に出るんだなぁ、という記憶が残りました。 これはこれで貴重な経験…忘れないようにしたいです。

10月はコーネリアスのライブ。小山田さん相変わらず素敵でした。
ちょっとズレるハプニングもあったけど、ファンとしてはレアなものが見れて良かった! 照明は相変わらず眩しかったです。そのためにグッズでサングラスが売られているのかなと思いましたがチョットタカイネ!(片言で)

11月はNOT WONKの加藤くんがソロで出演するライブとNOT WONKのワンマン。
暮れに向けて急にライブづいてきます。
これは札幌だったんですが、これがとても良かったため行く予定でなかった12月の苫小牧でのライブにも行ってしまいました。早出勤務終了後高速バスに飛び乗って…次の日も昼から仕事だったんで「無茶して知ったホントの俺を」って感じでした。キツかったけど意外と死なない!

この歳になって小規模なライブイベントに行くようになって、メールでチケット取り置きシステムとかオジサンちょっと意味がわかりません。見えないチケット…

と、構想も無く書き始めたのでとりとめなさ過ぎて着地点が見えませんが、今年も見てくれてありがとうございました。
来年も忘れ去られない程度に何かやりたい!

皆様良いお年をー

余談2018 in EZO(後編)
2018年10月12日
ハァ・・・ハァ・・・私は・・・今ベッドの上に縛り付けられ・・・タイプライターでこの文章を・・・書いているところなのですが・・・アーッ!(夢)

というわけで、どういう訳かわかりませんが2018年8月10日から開催された「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO」に行ってきたお話の後編をお届けする運びとなりました。今更なんて思わずに、どうぞ、さあどうぞ。

なお、誠に勝手ながら当方古参かつオッサンにつき、本フェスティバルの呼称につきましては「エゾ」とさせていただきますことを、あらかじめご了承ください。

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えー、お話は車で一時帰宅したところで前編が終わり、後編は2日目の朝から始まります。どんなに寝起きが辛くともエゾは待ってはくれません。根性でベッドからひねり上がって、シャワーを浴びて、コロンをたたき(たたいてない)、ゆけゆけ飛雄馬どんと行け、という感じで体感的にはコンダラ級の疲労感を引きずりつつ頑張ったんですがやっぱり少しグダグダしてしまい昼過ぎにやっとこさ出発。

実は1日目の夜、帰路についたあたりからかなりの大雨になり、自分のテントや会場の事を心配していたハズだったんですが、朝になったら晴れていたこともあってちょっと油断してしまったようです。嫌な予感がして、某簡易ブログや某巨大掲示板などで現地の様子をリサーチしてみたところ、駐車場がぬかるんで車が埋まりまくっていて渋滞が酷いという情報が・・・やはり出遅れたか・・・!

とは言え20回目ともなればウエスさんも雨が降ればこの辺りの地面がどんな状態になるのか何度も経験しているハズ。さすがになんらかの対策はしているだろうと思ったのですが、渋滞を経て駐車場に入ると車列の先に見えたものはスタッフさん達に押されながら横切ってゆく車・・・ どうやらスタッフさんが人力で手伝いながら、泥沼を一台一台渡らせているようでした。ダメだこりゃ!

ショベルカーで泥を掻いたという情報も見たような気もしますが、いたるところがスペランカーのヌメヌメ地帯みたいな状態。ちなみにワタクシの愛車はスタック防止機能を初めて使ってみたりしながら、なんとか埋まることなく乗り切ってくれました。愛車えらい。

観る予定だったスチャダラパーには残忍ながら間に合いませんでしたが、我慢していたトイレには間に合って、まあ何とか最悪な状況は免れました。

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そんな感じで波乱の幕開けとなり、結局この日最初のアーティストは山下達郎。もう夕方じゃないですか。タツロ〜! 達郎さんといえばエゾに出るのは3回目かな? 初めて出演したときに「また来ます」って言ってくれて、あれから本当に何度も来てくれて嬉しいです。前回は深夜にしかも小さめのステージで、ウエスもよくこんな条件で呼んだなぁっていうかよく来てくれたなぁと思いましたが、今年は一番大きなサンステージ。雨が降ってきてしまったのが残念でしたが。

前回の出演時はマイナーな曲も織り交ぜてみたいなテーマがあった気がしますが、今回はサンステージらしく、達郎さんそこまでしなくても!ってくらいサービス満点な選曲。特にKinki Kidsに提供した「硝子の少年」やマッチさんの「ハイティーン・ブギ」までやってくれたのには驚きました。

硝子の少年が達郎さん作曲なのは知っていましたがハイティーン・ブギもそうだとは知りませんでしたねー。達郎節で「ツッパリを止めていいぜ」って歌ってましたよ!違和感が凄い・・・笑 ちなみに作詞は松本隆さんですね。

個人的には達郎さんのカッティングを延々と聴いているだけでも満足なくらいなのに、こんなに楽しませてくれてもう感謝しかありません。そして途中からコーラスで登場した竹内まりやさん、オーラがすごかったです。

でも同じ時間帯で出演が被ってしまったサニーデイ・サービスとZIGGY、あと元スライダーズのお二人も見たかった。被りまくり。この贅沢さというか勿体なさもロックフェスの醍醐味ですね・・・そう思わないと悲しい・・・

サニーデイは今年ドラムの晴茂クンさん(ダブル敬称)が亡くなってからちょっと聴けない状態が続いていました。サニーデイは思い出いっぱいなので、聴いたら自分の精神状態がどうなってしまうのか、ちょっと恐い感じです。最近はそろそろ聴いても大丈夫かなという気持ちも半分ですが。

あとZIGGYはまあ世代なので・・・。前回ZIGGYが来たときは始まる直前にお腹が痛くなって泣く泣く離脱、トイレで苦しんでいたら遠くからグロリアが聞こえてきたという甘酸っぱい(?)思い出があるので、今回悲願が叶うと楽しみにしていたのに残念でした。ちなみにI’M GETTIN’ BLUEが好きです。

その後は打ち上げ花火を見たり、ふらついたりさまよったりしたのち、PROVOブースで一十三十一さん。

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トイさん生で観るのは久しぶりです。トイさんは相変わらず存在がキラキラしていて、ただでさえ衣装がスパンコールのワンピースだというのに、全然それに負けない存在感を放っていました。そんなトイさんが四方を観客に囲まれたステージを縦横無尽に動き回ってポーズをとったり歌ったり踊ったりするんですから、ここは何処?私生きてるの?なんて感じです。

しかしふと我に返れば自分は最高にさえない雨ガッパ姿であり、なんだか同じ空間でしかもこんな至近距離で観ていることが恥ずかしいというか、イケナイことをしているような気持ちになってしまうのでした・・・

とても嬉しかったのが、初期の曲である「ウェザーリポート」をやってくれたこと。今やすっかりシティーポップ路線で高い評価を得ているトイさんなので、やってくれたのが意外でした。今のオトナなアーバンな感じも素敵ですが、やはり初めてハートを打ち抜かれた初期の頃の曲が一番好きなんですよね。あの頃のイメージをいつまでも求められても困るかも知れませんが、今でも若々しいので昔の曲だって全然イケます! 個人的にはもっとやって欲しいなぁ。

そして、ライブが終わってすぐコーネリアスの「Tone Twilight Zone」をかけてくれたDJさんの選曲も超ナイスでした。ケイゴ〜!

ところで、あまりにキラキラしたトイさんを見過ぎた反動か、最近は地味めなトイさん(失礼)が見られる映画「百合子、ダスヴィダーニヤ」を再び観たくなっています。しかし調べてみると一応DVD化されたものの映画の制作会社からの直売以外ではあまり広く流通していないようですね。

公式はメールオーダーなのでサクッとポチッとというワケにはいきませんが、手に入るものなら今のうちにゲットしておくべきなのかも! 意外とマジックスパイスにあったりして。

あと、一十三十一さんと時間が被って見逃してしまいましたが、CHAIも一度ちゃんと観てみたいバンドです。だってCHAIめっちゃカワイイじゃないですかー「コンプレックスはアートなり〜」だなんて、あんまりカワイイからおじさんのエグいコンプレックスをグイグイ見せつけてしまいたくなりますねー

・・・ってのはちょっと大人気のないイジワルですが(スンマセン)、新しい事をしてやろうっていう気概みたいなのは感じているので、ウワーって思いながらも内心応援している自分もいたりします。もっとウワーって思わせて欲しい!

まあ純粋に演奏もうまいし。メンバー全員で衣装を揃えたりするところが昔のバンドっぽくて懐かしかったりして。とにかく素直に好きとは言えないけれど、無視はできないというか。

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さらに関係ない話になりますが、CHAIに限らず、最近の若いミュージシャンってみんな小洒落てて器用になんでもできて凄いなぁって思うんですけど、なかなか自分のド真ん中に響くものには出会いません。単に年齢による感覚の違いとか感受性の低下というのはあるかも知れません。

でも自分にとってはたまたましばらく渋谷系のような幸せな時代があっただけで、思えばフリッパーズ・ギターに出会う前も割と今のような状況だったような気もしています。

結局、圧倒的なオリジナリティで時代や誰かの人生を変えてしまうような存在って今も昔もそうそう現れるものではないという意味では別に今も昔も変わらないのかなぁって思ったりもします。自分みたいに好きなものが少ない人もいれば、多い人もいるので捉え方は色々だろうとは思いますが。共感、得られますかね。さてさて。

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その後、移動途中にTaira-Crew(タイラクル)に立ち寄り。タイラクルはCandle JUNEさんプロデュースのブースというか森の中に創られた空間ですね。ステージもあってライブも行われます。このときはたまたま関根史織さんのライブ中でした。関根史織さんはBase Ball Bearのベースの方ですね。

タイラクルって去年で最後って噂に聞いていたような気がするんですけど(勘違いだったらすみません)、無くならないで欲しかったので今年も来てくれて良かったです。幻想的な装飾でずっと癒やされていたくなる空間なんですが、とにかく虫が多くて、この時も15分ほどしか滞在していないのに手首が2ヶ所も刺されて一週間近く手の甲が腫れてプクプクしていました。たまに寝ちゃってる人とかもいますが、大丈夫なんでしょうか・・・この場に長時間いられる人は何らかのステージが違うのかも知れません。

そして、OKI Dub Ainu Band。オキダブのライブを観たことは何度かありますが、居壁太さんも含めたフルメンバーでのライブを観るのは初めてです。皆さん忙しいせいかなかなかフルメンバーが揃わないんですよねー、やっとです。嬉しい!さらに最近バンドに参加しているrekpoさん、そしてこの日は息子のmanaw君もパーカッションで参加という豪華メンバー。

manaw君、それなりに音楽経験はあるでしょうが、いきなりこんな演奏レベルの高いバンドに放り込まれてライジングサン・デビューだなんてOKIさんもなかなかスパルタ教育だなぁと思いました。将来楽しみです。

オキダブの次の出演はシアターブルックで、リズム隊(沼澤さん&中條さん)がオキダブと一緒ということもあってとても気になったんですが、体力の限界により断念・・・テントに戻って朝まで寝てしまいました。

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帰る頃になってやっとグズグズしていた天気も晴れて、帰宅後は最後の力を振り絞ってテントを干しました。完全にエゾ以外で使うことの無いアウトドア用品を片付けるまでがライジングサンです(とか言いつつかなりおうちの人がやってくれているのはナイショ・・・)。ていうか次の日からまたしばらく雨降りが続いたので、頑張ってすぐテントを干してホント良かった。

そんな感じで20回目のエゾが終了。私ももうすっかりノーフューチャーなので、いい加減他に楽しいことを見つけてそちらにお金や時間を使うのもいいかななんて思うこともあるんですけど、実際のところエゾに匹敵するほどの体験ができるイベントはなかなか身近にはありません。

それに何だかここ数年異常気象や災害が多くなっているような気がして、考えすぎかも知れませんが、もしかしたら今後このまま気候が変わってしまったり地震の活動期に入ったりして将来こうした野外イベントが安心して楽しめなくなってしまうかも知れないなんて思ったりもします。実際今年はエゾのひと月後に大きな地震がありTOBIU CAMPが中止になってしまいました(行く予定ではありませんでしたが)。

地震といえばそれに伴う大停電がありました。火力発電所の老朽化が問題になりましたが、ここ数年でエゾ会場周辺には新しい発電施設が次々と作られています。以前はエゾの駐車場だった気がする(違ってたらすみません)近隣の土地には現在ソーラーパネルが沢山並んでいますし、会場の敷地にも大きな風車が建ちました。少し離れたところではLNGの火力発電所が来春に営業運転開始だそうでこいつは結構バリバリ発電してくれそうです。

何が言いたいかというと原発・・・の話はちょっと置いといて、エゾの会場の確保もそろそろ無理が生じはじめているのではないかということです。特に駐車場は確実に以前より減り、駐車券をとるのが年々難しくなっています。以前は売り切れることのなかった入場券が先行発売だけで売り切れてしまうようになったのも、駐車場を含めた全体のキャパが小さくなっているせいなのではないかと思います。

そんなこともあって、多くの人に愛されつつも続けていくのはなかなか大変そうです。楽しめるうちはできるだけ楽しんでおいた方が良いのかも知れませんね。もっとタフに楽しめるように体を鍛えなくっちゃ!(MacBook Airを鉄アレイがわりに上げ下げしながら)

そんな訳で、
ありがとう石狩!また来年会おうぜ!

余談2018 in EZO
2018年8月19日
2018年8月10日から開催された「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO」に行ってきました。今年で20回目の開催だそうですので、毎年行っている自分はもう20回も行っていることになります。ん〜ちょっと意味がわかりませんねー。ていうか第一回の開催からもう19年・・・!?考えると気が狂いそうです。

というわけで気が狂いながら振り返るライジングサン。第1回から行ってるボクなんかは未だに「エゾ」って呼び方がしっくりくるんですけど、エゾが始まった当初、ロックフェスなんてものは殆ど社会的に認知されていなくて国内で有名なのは多分フジロックぐらいしかなかったんで、その北海道版みたいな感じでエゾロック、略してエゾ、みたいな感じで呼びはじめたんじゃなかったかと記憶しています。そのうちメディアで採り上げられることが増えてくると「ライジングサン」と呼ばれることが増えてきて、最近だと「ライジング」だけでロックフェスに行かないような人にも通じるようになってきた気がします。

個人的にはサンがライジングする方に重きを置くと、どうもハラキリ・サムライみたいな面倒くさそうなイメージがチラチラするので(完全に偏見なんですけど)、エゾっていう方が比較的気楽で好きです。まあ、in HOKKAIDOとか in ISHIKARIじゃなくてわざわざ in EZOにするあたりが既に面倒くさい感じですが、そもそもロック聴いてる人なんて面倒くさいものですよね!面倒くさくて最高!それでも、いまだに通ぶって「エゾロック」とか言ってる人を見ると面倒くさ過ぎて恥ずかしくなるし、かと言って「ライジング」まで縮めるとなんだか迎合しすぎっていうか、無理に若者目線で「〜じゃね?」とか言ってしまう中年みたいでやっぱり恥ずかしいので、世を忍ぶ仮の姿の時には中間をとって「ライジングサン」って呼んでますかねー。嘘つきな自分を恥じらいつつ・・・

さてさて、そんな面倒くさいままオッサンになったワタクシのエゾをお伝えしていきましょう。恥じらいながら!

まず1日目。もういきなり疲れているのでオープニングとかには全然間に合わないワケですよ。駐車場は運良く会場の近くを取れたんですが(しかも抽選のラストチャンスでやっと)、荷物を運んでテントを建てたらもう夕方。今夜は泊まらずに車で一度帰りたいので、ここで最初で最後のアルコール摂取。ビールを一杯だけ飲んだりちょっと食べたりしながらPROVOブースへ。

PROVOは普段は札幌で営業しているクラブ的なお店で、エゾに出店するようになってからもう結構長いんじゃないでしょうか。今年はエゾの会場のレイアウト変更に伴ってPROVOブースの場所も結構変わったんですけど、目指して歩いて行くと今年も変わらずドンツクドンツク4つ打ちが聞こえてきて、おぉ今年も来たなーという実感が湧いてきました。

ここ数年のPROVOブースには小さなステージも設置されて、ライブも行われるようになりました。この時のお目当てはNOT WONK。

自分が好きなアーティストや音楽って、こんだけ生きてりゃまあ色々とあるんですけど、歳のせいなのか新しく出てくるものには正直あまり惹かれることが無くなってきているんですよね。でもNOT WONKはまだ若いながらリアルタイムで一番カッコいいと思えるバンド。今新作が一番楽しみです。感受性の衰えたオッサンのハートにもビシビシ伝わってきます。そしてギターボーカル加藤クンの知性あふれるビッグマウスとユーモア。褒めるとキリがありません。ギャルにキャーキャー言われるようなルックスじゃないのも逆にイイ!なんつって。さらには北海道苫小牧の出身で、今でも苫小牧を拠点に活動しているという身近さ。苫小牧は割と地味な街で、デカいイオンができて駅前がすっかり寂れてしまったようなところなんですけど、こんな素敵なバンドが生まれてくると苫小牧が北海道のグラスゴーみたいに思えてきます。グラスゴーのイメージも完全にテキトーですが!

今年のPROVOブースのステージは広場の真ん中にあって、観客はぐるっと周りを囲んで観ることができるようになっていました。リハから見ていると、NOT WONKの3人がステージ中央に向かって輪になるようにセッティングされていたので、ワタシはドラムプレイを後ろから観られるレアな機会!と思って、ドラムのアキムくん後方をキープ。ベースのフジくんはアキムくんの向こう、ボーカルでギターの加藤クンは横から見る感じです。後ろから見るドラムプレイも興味深かったし、横からっていうのもステージのソデから見るギョーカイ人な感じでなかなか新鮮でした。

個人的にも初めてNOT WONKを聴く人に是非聴いて欲しい感じのオススメ曲を何曲もやってくれて、さらに聴いたことがない曲もカッコよく、終始ちょっと涙腺が緩んでしまう(歳なので・・・)くらいにサイコーでした。ただ、雨が降ってきちゃったのが残念。まあこの後エゾが終わるまで散々降るんですけどね。

その後は、水曜日のカンパネラを途中から。サンステージですでに演奏が始まって音が聞こえてきていたSuchmosも気になったんですがー。先日のフジロックでは「ありがとう・・・木々たちよ」のMCで会場をザワつかせたヨンス! ここ石狩の大地でヨンスは一体何に感謝するのか・・・木々もあるし空も広い。ステージからは海も見えるのかも知れない。今年は風力発電の風車も見える。風にも感謝だね!なんてことを考えながらもやっぱりコムアイチャンが見たくてレインボーへ。でも水曜日のカンパネラもすでに中盤で、やっぱり人が溢れていて殆ど見えなかったのでした。ただ、遠いしよくわからないけどなんか凄い(エロティックな)衣装だなぁ、というのだけ確認して離脱。今思えば素直にヨン様を観ておけば良かったのかも知れません。ヨンス〜!(ジュリ〜!的な感じで)

個人的にはヨンスとコムアイと言えば音楽的には違うけど、オークダーキ(奥田愛基)さんと並んで新人類代表のイメージなんスよね。実はヨンスについてはルックスから来る期待値が高いだけでどんな人か全く知らないんですけど。ミスチル、スピッツ、カジヒデキ!的にヨンス、コムアイ、オークダーキ!って思ってます勝手に。要するに何が言いたいかってサチモスとカンパネラの時間を被らすってどういうことなのウエスさんよ!ってこと!(どっちも見れなかったけど!)

続いてはサンステージで電気グルーヴ。自分の感覚では電気って知名度はあるけどサンステでやるほど人気なの?ってつい思ってしまうんですけど、きっともう自分の持ってるイメージ(サブカル的な)を超えて幅広い層を相手にちゃんと盛り上げられる実力を持ったアーティストになっているんだなぁと思いました。そう言えばシャングリラもやらなかったなーってくらい、過去のヒット曲に頼る必要も無い感じで。もうみんな、瀧が衣装をめくってメタボリックなおなかを見せただけで凄い歓声が上がるくらいの変なテンション。

見どころはゲストで登場した日出郎(!)の「燃える!バルセロナ」。実は恥ずかしながら日出郎と電気の関係も何かあるらしい程度にしか知らなかったし、原曲の「燃えろバルセロナ」も聴いたことがなかったので、登場してしばらくは「?」でした。だから「エクスタシーほにゃららほ〜にゃらら〜」も何て言ってるのか分からなかったんですが、後で調べてみて愕然と・・・。みんなアレ大合唱してたけど大丈夫なの!?笑 しかも日出郎さんてドラッグクイーン的な過剰なメイクのイメージがあったんですけど、今日の日出郎さんはなんだかちょっと雰囲気が違って・・・距離があったせいか普通にキレイと思ってしまいました。いや、キレイって言ってしまいましょう。日出郎さんキレイっス!日出郎〜!(ヨンス〜!的な感じで)

そしてそのまま日出郎さんといっしょにラストの「人間大統領」。これは途中でだんだんオチが見えてきました。予想通りオチは「オカマの大統領」。いまどきオカマって言い方どうなのってのはあるでしょうけど、不遇ながらも長年オカマというカテゴリーで戦ってきた人たちからいきなりその枠を取り上げるのもなんだか変な話ですよね・・・ここは純粋に楽しみました。みんな幸せになれればいいなと思いますよマジでマジで!

きっと電気の二人は「ボクたちの作品を通じて某大統領や性的マイノリティについて考えるきっかけになってくれれば」なんて絶っっっ対に言わないし、そう思っているように見られることも避けたいだろうと思いますが、こうやってみんなが触れられないビミョ〜なところにおどけたフリをして近付いて、ちゃっかりイタズラしてしまうようなセンスがほんとスッゲーなぁ、と思います。しっかりくみ取りたいなぁと思います、糞を(すんません意味不明)。

電気グルーヴが終わり、そのまま次のサカナクションを待てば凄い良い場所で観れたハズなんですが、なんと筆者ハラペコ&体力の限界につき、さらにその後のブッチャーズトリビュートをしっかり観るためにはここで晩ご飯と休憩をとらないともう時間が無い!ということで泣く泣く離脱。イチロ〜!涙(日出郎〜!的な感じで!?)

サカナクションもまだそれ程聴き込んだりは出来ていないんですけど、最近の(割と)若いアーティストの中では珍しく共感を覚えることが多いです。特に「ミュージック」がめっちゃ好きですね。ところで、この曲に限らず他のアーティストでも、主に「ミュージック」というお題で音楽について歌った曲には音楽愛やミュージシャン魂のこもった名曲が多いと思うんですがどうでしょう。コーネリアスとか曽我部さんとか麗蘭とか・・・YMOの「ONGAKU」もそう。メタ音楽。

そして、怒髪天×RSR FRIDAY NIGHT SESSION。怒髪天がゲストを迎えてbloodthirsty butchersのトリビュートをやるという企画です。さらには吉村さんが亡くなってからライブをしていなかったメンバーが5年ぶりに演奏を披露するという。でもワタクシ実は怒髪天もブッチャーズも殆ど曲を聴いたことが無くて、ただブッチャーズと言えば多くのミュージシャンからリスペクトされている伝説のバンドとしてずっと気になる存在なんですね。吉村秀樹という名前を初めて知ったのもナンバーガールの歌詞からでした。禅問答の人。

さらにエゾの前に放送されたローカルなテレビ番組で、怒髪天の増子さんとSLANGのKOさんが吉村さんから受けたひどい迷惑エピソードを語るという(なんじゃそりゃ)今回のセッションの宣伝企画があって、これがめちゃめちゃ面白くて吉村さんが音楽以外においても伝説の人だったという事を初めて知った訳です。あとあのKOさんがテレビでしゃべってる!という所からもきっとこれはタダゴトではないのだなというのが伝わり、これは何としても見なければ!と思ったのでした。

で、本編なんですけど、増子さんがゲストを迎えて吉村さんから受けた迷惑エピソードについて語り合いつつ、ゲストのボーカルと怒髪天の演奏でブッチャーズの曲をカバーするという流れで、ここでもめちゃめちゃ面白い話ばかりだったんですが、具体的な内容については増子さんだから笑いを交えて話せるっていうのもあるし、ネットで拡散するのも野暮ってもんなのでお伝えできることがあまりありません・・・ ただ終始会場の空気は吉村さんに対する愛で溢れていましたね。

最後に行われたブッチャーズによるライブはあえてボーカルを入れず、残りのメンバー3人のみで演奏されました。ブッチャーズのメンバーが登場すると、それまで和やかなムードだったのが急に緊張感に包まれ、演奏が始まるとあらためて吉村さん不在の現実を突きつけられて正直何とも言えない気持ちになってしまいました。それにしてもひさ子さんは変わらずカッコ良かったです。

ちなみに事前に発表されていたゲストの他にはアジカンのゴッチさんと奈良美智さんが登場しました(残念ながら奈良さんは歌いませんでした〜)。

と、これでエゾ1日目はおしまいです。体力回復&温存のため、いったん車でおうちへ帰りましたとさ。めでたしめでたし。

それでは皆さんまた来年! え、2日目のレポ?・・・ん〜あるといいですね!

年刊 小沢と小山田
2017年12月31日
「a Day in Our Life」という曲を聞きながら…

(トリップはじめ)
イェーイェーッ
エートゥダアールエーエスエッチアーイ
全裸発症、来座長
ッアーッアーヨーオーネノーン
トゥダ米朝…デッハーイェー
ノーダッノーダッ
イェーチェッチェッケダー
(トリップおわり)

いやー、名曲ですね。
特に「君の涙笑顔みんなでん部」ってところがイイですね。言ってませんけども!
岡村ちゃんが朝からずっと待ってる感じのヤツです。

さて、アムロちゃんとムロちゃんが大活躍の2017年ももうすぐ終わり。
そうです、一年振り返るやつです。やるんですよ!

今年はexフリッパーズ関連が充実した年でした。相変わらずお前はそれしか無いのかって感じですけど、ほぼそれしか無いです!正直それ以外割とどうでもいい!

まずは小沢ちゃん、ていうか小沢さん。健二さんの方です。今やすっかり小沢さん、て感じですよね。もう小沢クン、とかちょっと呼べません。俺だっていつまでもセガワくんって呼ばれてたかったですよ…(ちなみにセガワちゃんと呼ばれる時は大抵ロクな頼みごとをされないんですよねー何なの。)

去年は「魔法的」と題されたライブツアーでたくさんの新曲が発表されましたが、今年はついにスタジオ録音された新曲がリリースされました。さらにはテレビ出演も果たし、多くはありませんでしたが久々にしてはどれも結構厚待遇な感じでした。ひそかに待ってた人が多かったのかもなぁ、という一方で「この人誰?」という声がザワザワと聞こえて来そうで見ていてソワソワしましたね。あとはフジロックにも出ました。まだ慎重ながらも、これはもう確信的に広く世の中にアプローチしていく気マンマンな感じですよね。

去年のライブで演奏された新曲は、個人的には正直一度聴いただけではピンと来ない曲もありまして(飲み込み悪いんで!)、ネットでの盛り上がりにイマイチ乗り切れない感じもあったんですけど、そのうちの何曲かは無事CDとなって何度も聴くことができて、俺もやっと腑に落ちる的にピンピンくることができました。ライブにはライブの良さがあるんですけど、小沢さんはやっぱりレコーディングした音源の完成度がとても高いので、CDなどで何度もじっくり聴きたいところです。魔法的ツアーの時、「小沢サンはきっと新曲をCD化しないだろう、これからは昔ばなしのように口承さてれゆくのだ!」みたいな予想がファンの間で結構あって、本当にそうなったらどうしようかと思いましたが、CDが出てくれて本当に良かったです。予想を裏切り続けるOZAWA!

そしてシングル「フクロウの声が聞こえる」ではSEKAI NO OWARI とのコラボレーションがありました。個人的にはセカオワさんに対しては何ていうか「中2病ソリューション」的な偏見があったので(すいません)、コラボが発表された時は正直ちょっとビミョーかなと思ったんですが、やっぱり出来上がってきた作品はバッチリでした。反省!とは言ってもそんなに偏見が解消された訳ではないんですけど、作品としてはとてもセカオワの良さを感じることができるものになったと思います。単純に「話してみたら意外とイイ奴じゃん」みたいなところもありますが(恥)。

ただ、セカオワさんについては「先代から白い顔を引き継いだメンバーがいる」というゴールデンボンバーさんとの相似性にかねてより注目しておりましてたので、これは今後の研究課題ですね。今後といってもまぁ、老後になるかも知れませんが!

そんな感じで本格復帰した小沢さん。さすがミュージシャンとしての勘は衰えていないなぁと実感した一年だったんですが、語られる言葉はちょっと捉え方が難しいと感じる部分が多々ありました。

最近の小沢さんのコラムやトークでの内容といえば大体が「息子りーりーの言動から気付かされた」的な話と「久々に帰ってきたら日本スゴかった」的な話で、まぁ前者についてはあれだけ賢くてめんこい息子がいたらそうなるのも仕方ないかと思うんですが、後者のもはや「日本大好き芸人」とでも言わんばかりに展開される日本スゴイ系の話については一体どういうつもりでしているのかなぁ、と正直思うところがあります。

ここ近年の日本は極右政党がなぜか波にノってるみたいですが、彼らと共存関係にある、一部の国家主義的または国粋主義的というか排外主義的な支持者たちが勢いづいていて差別がエスカレートしている状況かと思います。そのトレンドに乗ってなのか本やテレビなんかでも日本スゴイ系の話を最近よく見るようになりました。本やテレビ番組の内容自体はソフトなものでも、結果的に「それに比べて他の国は…」と言いたい人たちの大好物になっている状況です。差別以外にも極右の人たちが勢いづくと良くない事がいろいろあるので、私も含めほとほとウンザリしている人も多いんじゃないかと思うんですけど、その事をあまり言うと何か逆に反政府勢力?俺が?みたいな感じになっちゃうムードだし、ホントどぉなっちゃってんだよって思います。

それで、別に小沢さんが差別的な発言をしているわけでもなければ、日本が好きなことにも問題は無いし、むしろ世界中の国のいいところも知っているであろう小沢さんのような人にこそ日本の良さを語る資格があるとは思うんですけど、結果的に今「日本スゴイ」をやることは、この良くないトレンドに乗っかることになりかねないっていうか、そもそも小沢さんがそれを意識せずに発言しているとは考えにくいっていうか。うーん…何なんでしょう。

杞憂だと思いたいところなのですが、今やすっかりナショナリズムを商売道具にしている椎名林檎氏との交遊関係だったりとか、宇野維正氏による分析だったりを見ているとあれこれ考えてしまわずにはいられません。

そして、今年の締め括りに「アルペジオ」という爆弾を落としていった小沢さん… 岡崎京子さん原作の映画の主題歌として書き下ろされた新曲の歌詞が発表されたんですが、小沢さんにしては珍しくパーソナルな内容で、岡崎京子さんとの友情や過去の微妙な人間関係について具体名は出してなくても小沢マニアならわかってしまうように描かれているものでした。

いったいこれは単なる感傷なのか、それともフリッパーズ待望論にクギを刺すものなのか。相変わらず色々わかりません。わかるわけもない、わかってもしょうがない事なのかも知れませんが、いちいちこんなに考えてしまうというのはやはりそれだけ自分にとって小沢さんの影響が大きいということではあります。

その一方で、セカオワとの繋がりも明かされるまでは予想もできなかったし、2年も前に唐突に二階堂ふみさんの写真集にコメントを書いたことも今回の映画の主演に繋がっていたんだなぁと今さら気付いたりとかして、結局人はみなゴンドラに乗り、用意されたものを順番に見せられているに過ぎないのだなぁと考えたりもします。冷静に!冷静に!

さて、ちょっと小沢さんの話を書きすぎましたが、Corneliusことおやまっちゃん、こと小山田さんも待望のニューアルバムが出ました。

ずっと新作はいつ出るのかと言われ続けて、そのたびに少しずつ作ってるという話はしていたんですが、その中で「歌モノが多くなりそう」「スミスっぽい曲が入る予定」みたいなヒントが出ていたので、まさかのバンドサウンドへの原点回帰かとも思ってみたんですが、やはり全体的には攻殻機動隊やMETAFIVEなど割とここ最近の流れの延長線上にある感じでした。歌モノも確かに増えましたが、ファーストやフリッパーズの頃のように張り切って歌う感じではなく、まあ、ですよねーって感じです。

とはいえアルバムに先行してアナログでリリースされた「あなたがいるなら」はバラードと呼ぶにもラブソングと呼ぶにも異質ではありますが、超ざっくり言えばメロウなラブソング。作詞は坂本慎太郎さんなんですが、ラブソングと言っても「あなた」との関係や恋愛感情が具体的に描かれている訳ではなく、「あなたがいるならこの世はまだましだな」という言葉が何ともディストピアのラブソングという感じで絶妙でした。

サウンド的にはこれまでの小山田さんの作品で見られた音の引き算や拍のズラしなど、どちらかというと実験的でエキセントリックさをもたらすと思っていた手法が、今回は見事にこの世界観の表現として結実していて、初めて聴いたとき感動のあまり思わずちょっと泣かされましたよ、小山田さんったら…

そして、予告していたスミスっぽい曲はたぶん「未来の人へ」でしょう。うまく言えませんが頭の中で景色がぐるぐる回る感じがスミスっぽい気がします。これも歌詞が坂本慎太郎さんですが、未来の世界に自分がいないであろう寂しさと、自分の残したものが未来で生きているという希望が入り交じった感情でしょうか。涙を浮かべて走り出すようなちょっと乙女チックな切なさが好きです。

あと地味に好きなのが「The Rain Song」です。天気や季節の変化になぞらえて、人生において抗えない変化(早い話が老化)に対する諦めと、受け入れるのも悪くないという気持ちが描かれているように感じます。ギターの弦なのか高い金属音がキラキラと鳴るところが、個人的には雨の後に冬が来て全て凍(い)てついてゆくような感じに聞こえて、雪が積もるといろいろ諦めざるを得ない雪国あるあるな切なさと重なります。

他にはアルバムと同時期にこれまでの音楽活動をまとめた本が2冊出ました。今回のアルバムの歌詞にはこの世との別れを感じる内容が複数あったので、さらにいきなりこんなまとめ本を出したりして、実は小山田さんは死期を悟っているのではとの心配をしてしまいましたが、同様なツッコミ多数だったようで、どこかのインタビューで一応まだ生きる予定みたいな事を言っていました。でも最近老いを感じる的な発言をよく見るので心境の変化があったのかも知れません。まだまだバリバリですよ!

「ALL ABOUT CORNELIUS コーネリアスのすべて」はコーネリアスと言いつつもコーネリアスにとどまらず、結構半生を語る的な本になっています。お宝写真も満載です。フリッパーズや小沢さんについても割と率直に語っていて、特に今の小沢さんの活動について、要約すると「仲良くなる前の小沢みたい」的な事を言っていたのがキュンキュンきまくりでした。他者との関係性の中でだけ生まれるキャラクターってありますよね、きっと。変わってしまったのではなくて、自分と出会う前の本来の小沢さんに戻ったのだと。それを言えるのは昔から小沢さんを知っている小山田さんだけ。って、なんか逆にそっちの方が切なくないですか?!ていうかキモくてすみません!

一方「Cornelius×Idea – Mellow Waves: コーネリアスの音楽とデザイン」は音楽作品のパッケージからノベルティまでコーネリアスのあらゆるアートワークがまとめられています。作品ごとに、まつわるエピソードが小山田さんとデザイナーの北山雅和さんとの会話形式で載っているんですが、そのリラックスしたノリが楽しくて、デザインの元ネタについても結構バラしまくっていたりしてこちらもお宝度が高い一冊です。

突然ですがここでお知らせです!
筆者ガッツリ風邪ひきのためこれ以上続行不能のもようです。ホントは書きたいことがまだまだあったんですが結局フリッパーズ関連で終わってしまいました。全然まとめになってない!ウケる~(涙)

というわけで、無茶して知った本当の俺を(ショボかった)って感じの今年のおわりでした。皆さまにおきましてもくれぐれも健康にはお気を付けて。良いお年を!

シド美ちゃんのB
2017年5月2日
ペアでとったAGE稲荷のコンサートチケット。
シド美ちゃんと行くつもりだったんだ。

「ごめんなさい、その日は○○君とアースシェイカーの…」
そこから先はショックで覚えていない。

そんなことは、全然知らなかった。

そもそもシド美ちゃんが彼と別れて今は独りだなんて、僕の勘違いだったのかも知れない。
たまたま聞こえた誰かの会話から勝手な思い込みをしてしまうような事は、実は僕にはよくある事だ。

それで僕は勝手に、シド美ちゃんは今傷付いていると思って、「現代のシド美チャスに包帯を巻けられるのはただ私だけ」なんて考えていたんだ。
なんてバカだ。

そもそもシド美ちゃんがAGE稲荷を好きらしいというのも、僕がたまたま見つけてシド美ちゃんのものだと思ってウォッチしていたインスタグラムに、時々AGE稲荷ネタが登場するからだった。
こうなるとあのアカウントが本当にシド美ちゃんなのかも怪しくなってきた。

あぁ、どれもこれも思い込み。全ては僕の妄想に過ぎなかったのだ。

そもそも僕はAGE稲荷というアーティストについてよく知らない。
YouTubeで少しだけ聞いた曲では、どうやらおばあちゃんについて歌っているようだった。
正直よくわからない。でも僕の心に柔らかい何かが触れた気がした。少しフサフサしているようにも思えた。

ドキドキしていた。

今夜はAGE稲荷のコンサート。
とにかくよくわからないけど、僕は一人で行ってみることにしたんだ。

会場はスピリチュアルラウンジ。
懐かしい。確か、あのライブハウスはファッションビルの上階にあって、行きはオシャレな売り場を昇っていって入るのだけど、帰る頃には下階が閉鎖されていて薄暗い非常階段から外に出される。そのギャップが好きだった。

そんな事を思い出しながらネットで同じ意見の人を探してみると何故か見つからない。確認してみると、なんと10年以上も前にスピリチュアルラウンジは移転していたらしい。そう言えばファッションビルだったあのビルも今は100円ショップになっていた。この記憶も妄想なのかも知れない。

僕はしばし目を閉じて、まだ見ぬAGE稲荷のコンサートの様子を想像した。

照明が落ちるとそれまで会場を満たしていたザワザワとした観客たちの話し声は一気に静まり、すぐに歓声があがった。
SEが流れる。世を騒がせる話題のアーティスト、AGE稲荷について世界中の人が噂する声が右から左から、幾重にも重なり合う。
「ねぇねぇAGE稲荷ってさぁ、なんかソフトだと思わない?」「そうそう、シェルっぽくてさ、なんかマタギみたい」「ひとから聞いたんだけどさぁ…」

声はどんどん混ざり合って、もう何を言っているのか聞き取れないほどになってゆくと同時にステージからはストロボのような眩い閃光が放たれる。

SEと閃光が止まり、眩んでいた目を凝らすとそこにはマタギのような男が立っていた。
やわらかな夜が始まろうとしていた。


(あとがき)
敬称略、およびK省略で申し訳ございませんでした。
このお話はフィクションですが、私が今夜一人でよく知らないけど何か気になる◯AGE稲荷さんのライブに行く予定というところだけホントです。

遣唐使でしょうか
2017年1月5日
お店に髪を切りに行くと何かと「加減」について訊いてくれる。頭をお湯で流すときの温度、シャンプーでワシワシ洗う指の力、首にケープを巻くときの締め付け、マッサージするときの力、など「いかがですか」と。

実際それらの加減に問題があったことは無いし、細かく気を配っていただいてありがたいのだけど、問題無い場合にどう答えるのが一番良いのか迷う。正解など無いだろうが、どれをとってもスッキリしない。

ズバリ「問題無いです」はちょっと事務的すぎるし「すごく良いです」「バッチリです」なんてそりゃ確かに嘘偽り無い俺の気持ちなんだけれど、ちょっと照れる。軽く告白に値するくらい。というか肝心なカットの仕上がりに対していつも別段賞讃の言葉を伝えている訳でも無い(感謝の言葉くらいは伝えます)のに、そこだけ褒めるのも何かおかしい気がする。

そこでサラッと「ああ、すごくいいよ。名前はなんて言うの?」なんて言えるくらい俺が余裕のあるダンディーだったなら悩むことも無いのかも知れないけれど、現実の俺はというと着席後すぐにメガネを外され、カット台からシャンプー台に移動するのもヨロヨロ歩きの非常に弱った状態なのである。

それで迷ったあげく、最近は「ちょうどいいです」というのを試しているが、やっぱり何かちょっとムズムズするのだ。

そんなとき便利なような気もするけれど自分は避けている言い方がある。
それは「大丈夫です」。

人それぞれの捉え方があるとは思うけれど、自分にはどうも質問への答えを拒否しつつ「お構いなく」というニュアンスを感じてしまう。まあ「お構いなく」自体は悪い言葉ではないけれど。悪い意味での “You can’t touch this.” というかMCハマーというかMCコミヤというか、折角の気配りを無にする感じ? 考えすぎでしょうか。

あけおめなんて云えないよ
2017年1月2日
あけましておめでとうございます。

思えば2011年の大震災からもう6度目の年越しなんですね。震災のあった年はホント明けないんじゃないかと不安で、それまで当たり前に言っていた「あけましておめでとう」の言葉があの日から自分の中でぐっと重みのあるものになりました。

街もテレビもせっかくみんなで楽しく盛り上がっているときに、わざわざ悲しいことを思い出す必要もないのかも知れません。でも発見できたこの、新年を迎えるよろこびは大切に思うし、これからもできるだけ忘れずにいたいので時々でも思い出してみます。そしてあの時見た混乱の光景、世の中が非常事態に陥ったときに、社会的に力のある人々やそうでもない人々がそれぞれどういう動きをするのかということも大切に大切に覚えていたい。

ホントは今でもまだ不安要素はあるし、ニュースを見ればこの新年を仮設住宅で迎えた方がいまだ3万9千人ほどもいるそうで、忘れるなんてとんでもないとお叱りを受けそうですが。

だから「あけおめ」なんて軽い言い方はちょっと気が乗らないんです。
ていうか「あけおめ」って響きがなんかエッチな気がして…(そういうオチかよ)

そんで話は変わって今年の目標なんですけど、わたくしはもうちょっと人と会話できるようになりたいですね…いい歳してこんなこと言ってるのヤバいですけど。人って放っておくとそのまま歳をとるんですよ、怖いですね!

人と接するとき、この人ネトウヨだったらどうしようとかすぐ思ってしまいます。ネトウヨこわい・・・ネトウヨきらい・・・

そうやって仲良くなれそうな人なんてあまりいないと諦め続けているうちに、どうやって人と仲良くなるんだかわからなくなってしまった気がします。というかもともとわかっていない・・・

一人でいるのは好きだし、無理に誰とでも仲良くする必要は無いと思うけど、その必要を感じたときに出来ないのは痛い。今だって色々あるけれど、6年前の事を考えても、世の中が大変な事になったときに合図して、ババッと力を合わせられる(精神的にだけでも)ような人は日頃からスカウトしておかなくてはいけないかな、と思います。

”ってのが僕の いまの心 嘘じゃないけどでも・・・”

まあ、皆さんなかよくやりましょう。
今年もよろしくお願いいたします!

磯に波打つ潮よりモコく
2016年12月31日
寒い日が続きますね、皆さんモコってますか。

「忙しい、忙しい」ってあなたいつもそればっかり!
そうね。でも今夜だけはちょっとだけ立ち止まって。ちょっとでいいのよ。
そして目を閉じて、どこか遠い南の島の暖かい海に思いを馳せて。
こう呟くのよ「磯がSEA・・・」

さてさて、そんなこんなでもう大晦日。
お正月に向けてぶっ壊れるくらいにスピード上げてく感じがまさにゴーイング・ゼロ。
・・・ってゼロになれるならまだいいんですけどね。
来年もまた散らかしっぱなしで新年を迎える予定の俺です。
ここでちょっと立ち止まって、今年の楽しかったことなんかを思い出してみましょうか。
今年はライブ観賞が割と充実していた気がします。

まずはブライアン・ウィルソン。ペットサウンズの再現コンサートでした。
ブライアン、時々口をムニャムニャさせたりして完全におじいちゃんでしたが、ホント日本でやってくれただけでもありがとうって感じで。
客席で(俺的)有名人を何人もみかけましたが、特にトイレでH込T樹さんに接近遭遇したのが良い思い出です。

そして小沢健二。魔法的ツアー、ゲリラ的に行われた発表イベントからお騒がせで話題になりました。
オリジナルの高級ももひき(ロングジョン)を作ったのも衝撃でしたが、それ以上に今回のツアーでは新曲を多く演奏するとのことで期待が大きかったです。

これまでのライブでは執筆活動で表現してきたような世界観を曲間の朗読で表現していました。その部分がどうにも違和感を感じるひとも多いようでしたが、新曲たちはその世界観をついに音楽作品で表現するためのアイデアを掴んだように感じられるものでした。
また、小沢さんもすっかりパパになり「戦場のお父さんライフ」を感じさせる作品もありました。

それらの新曲はまだ音源化していませんが、最近公式サイトでレコーディングをほのめかすような画像が公開されて、新譜の発表が期待されています。
小山田さんの新作もついに出そうなので楽しみです。

KIRINJIはアルバム「ネオ」でコトリンゴさんの株が爆上がりしていたので期待して臨みました。
KIRINJIも体制が変わってしばらくは正直ちょっと変化に馴染めない部分があったんですが、ネオも良いアルバムだったし、だいぶ自分のなかで見慣れてきました。バンドのカラーが定まってきたというか、女性メンバーの可愛らしさや繊細さと、男性メンバーの哀愁みたいな要素のバランスがいい具合になってきたと思います。
コトリンゴさんと言えば映画「この世界の片隅に」の音楽を担当されて、映画も音楽も素晴らしかったです。

最後にMETAFIVEですが、このツアーをもってとりあえず活動に一区切りということで、しかも札幌は最終日。
とにかくメンバーが奇跡的というか、ドリームチームというか、ウルトラマンの兄弟が全員揃った回みたいなバンドです。
もう凄すぎてどこ見ていいのかわかんない感じですけど、結局9割りくらいは小山田さんを見ていた気がします。小山田さんの口を半開きでギターを弾く姿が大好きです。

あとテイ・トウワさんのクールでスタイリッシュなイメージがこのバンドでの露出によって崩れたというか、サングラスの向こうにオヤジキャラが見え隠れというか…
他にも高橋幸宏さんがメンバーと居酒屋みたいなお店で飲んでる写真をインスタに上げまくるなど、普段は一匹狼で活動している方が多いのでなかなか見せない姿が見られたりというのもMETAFIVEの面白いところでした。

そんな感じでした。録音物もまあまあ聴きましたが、時代はもしかするとライブなのかも知れませんね。

それでは皆さま良いお年を!

O・JI・SAN
2016年12月25日
行けSO SO ?
やれSO SO ?
食えSO SO ?

死にSO…WOW
Let’s get on !

はじけりゃ Yea!
素直にGood!
だからちょいと重いのは Boo!
That’s all right!
それでも時代を極める
そうさボクらは Super \オジサン!/
We are \オジサン!/
やな事あってもどっかでカッコつける\オジサン!/
やるだけやるけどいい\オジサン!/
夢だけ持ったっていい\オジサン!/

You are my SOUL! SOUL!
いつもすぐそばにある
ゆずれないよ
誰もじゃまできない
体中に風を集めて
巻きおこせ

O・JI・SAN
O・JI・SAN for dream

大晦日だよ!セガワさん2015
2015年12月31日
無限に広がる大宇宙…(中略)超能力中年セガワは普段はごく普通のサラリーマン。しかしある朝、ドライヤーから出た火花により特殊能力に目覚め「ひとりボケツッコミ」を体得する。そしてその日を境に夜な夜な襲いかかる珍事件を「ひとりボケツッコミ」で解決するセガワ。見ないふりをするセガワ。警察に相談するセガワ。ほろ酔いでインスタにアップするセガワ。ヤフー知恵袋で質問するセガワ。
さて、今夜の事件は・・・まだ何もないようですが、ひとりボケツッコミはもう始まっているようですよ。

ちょっと覗いてみましょう。

■2015年 嫌な流行語大賞は「なるほどですね〜」に決定いたしました!

□流行語と言えば「爆買い」とかだったような気がしますが…

■あぁ、爆買いねぇ。中国などから爆買いしてヤフオクやアマゾンなんかで転売するビジネスが流行っていますよね。

□あれって儲かるんですかねぇ。AliExpressとか覗いてみると個人でも割と簡単に安く仕入れられるようですけど。

■個人でやってると思われる所から買っても、大抵どこもすごく迅速丁寧で。仕入れは安くてもクレーム対応とかも考えると割に合うのかなぁと思います。

□評価も容赦ないですからね。でも冒険心で自分で使うものを直接中国から買い付けてみるのは面白そうですね。

■調べてみるとトラブル談もちらほら見けるし、関税とかもよくわかんないんで、私は試しにリスクの低そうな数百円のものを買ってみたんですけど、海外からなのに送料無料で送ってくれる業者も多いんですよ。でも無料で送って貰ったら届くのに1ヶ月もかかっちゃって。まあ時間がかかるようなことは書いてあったんである程度覚悟はしてましたけど…

□騙されたんじゃないかと思いながら過ごす1ヶ月…このドキドキはプライスレスですね。

■届いたときの感動もひとしおです。ていうか、送料払って早く届くらしいオプションもちゃんとありましたので一応お伝えしておきますよ!急に現実的な料金になりますけど。

□それにしても、日本だってネット通販が主流になる前は通販で1ヶ月とか別にアリだったような気がしますけどね。

■懐かしい、郵便局で振込用紙の通信欄に商品名と個数を書いて窓口で振り込んだりして。
小為替を郵送する、なんてのもやったことあります。

■受付されたというレスポンスも特に無いから、申込書の書き方とか本当にあれで良かったのかとか不安に思いつつ、それすらも忘れかけた頃に届くという。

□そう考えると、中国のネット通販は過去から現在まで体験を選べるといった感じですかね。
カレーの辛さを選ぶ感覚で。

■カレーはよくわかんないですけど、なんなら未来体験コースもあると面白いですね。未来の通販といえば、ドローン!

□おぉ、思わずドローンの大群が飛んでくるのを想像してしまいました。でもさすがにドローンで国境越えはマズいでしょう。そもそもそんなに長距離は飛べないような気がしますよ。

■そんなネタにマジレスしなくても…それじゃあドローンが無理なら高度な訓練を受けた鳥たちがこっそりと運んでくるとか…

□密輸じゃないですか。ていうか鳥にとってはめっちゃブラック労働ですよね。

■鳥のディストピア!20XX年、ネギを運ばされるばかりの日々に耐えかねた鴨たちが遂に反乱をおこす。政府はそんな鳥たちの不満を逸らせる為に莫大な予算を投じてスポーツの祭典を強行する!

□その名も「トリのオリンピック」だっ!

■ハァ…ハァ…これくらいにしときますか。

□無駄に色々詰め込み過ぎましたね。

あとは鳥たちが大学生みたいな設定が欲しかったですね。

■「おくさまは18歳」的な…じゃなくてSEALDsの話ですね。SEALDsの活躍にはホントびっくりしたし、希望をもらいました。

□前身のSASPL時代から何となくは知っていましたけど、まだあの頃はハードコアな人たちの後ろで、センスの良さそうな若者たちが便乗してやってるような印象でした。

■SASPLって正式名称は「特定秘密保護法に反対する学生有志の会」だから一昨年ですよね。対応する問題も限定されていたし、まさかここまで影響力を持つ存在になるとは思いませんでしたね。

□まあ、まんまりこういう事言うとブレイクしたバンドのことを「俺はインディーズの頃から目をつけてた」みたく言うようでなんかめんどくさい感じですけど。

■ホント別に注目してた訳じゃないんですけど、SEALDsが昨年の衆議院選挙のときに戦略的投票を呼び掛ける動画を発表したのをたまたま見て、とても解りやすくてセンスの良い映像だったので「ムム、デキるな」と思って、あのあたりから一目置くようになった気がします。

□何かと批判も多かったようですけど。

■いろんな考え方のひとがいますから。そもそも主張に賛同できないというひとから、デモは悪くないけどSEALDsが気にくわないという人もいるようですし、デモみたいな直接的なやり方自体がどうしても嫌だという人は昔から一定数いるので、その人たちの価値観を変えることはきっとこれからも難しいでしょう。ただ、デモが無意味という意見に対してはかなり否定できるだけの影響力があったんじゃないかと思います。まあ、無意味と思いたい人はいまだに無意味だと言い続けてますけどね。

□あと「俺は一部の人による熱狂的なムーブメントには影響を受けないぜ」的な宣言をわざわざする人が必ず出てきますよね。流されたくないっていうのはまあ、わかる。でもそんな人も自分も含めてきっと気づかないうちに日々テレビやネットや世の中のムードなどからじわじわと影響を受けているはず。その知らないうちにじわじわの中には一部の人たちの意向が結構含まれているように思うけどそっちはいいの?っていう。

■「怒りからは何も生まれない」みたいな人も常にいます。それって怒りと暴力がごっちゃになっているんじゃないかと思うんですけどね。

□そんな感じで人の感じ方ってホントバラッバラで、みんなが完全に同じ方向に向く事なんてできないんだなぁというのは、311以降の色々な問題を見てきてつくづく感じます。

■だから嫌だと思いながらもデモみたいな強烈なものを見せられてみんなが自分の足元を見つめなおす、っていうのもデモのひとつの意味だと思うんです。普段は一切政治には関わらず、人とも政治については話さず、選挙のときだけナイショの意思表示をするのが民主主義みたいな感覚がこの社会にはどうもあって、一見個々の意思が純粋に数字となって表れるからフェアであるように見えるんだけど、世の中には一部の力を持った人たちの思想や利益に誘導するキャンペーンが結構蔓延しているので実は全然フェアじゃないんですよね。ひとりひとり色んな考え方があるのはオッケーだけど、その考えが社会に反映されるバランスがどんどんおかしくなっているんじゃないかと思います。

□私たちも職場で政治の話なんて一切しませんけどね。
まあ、あとは今度出るセガワさんの本を買って下さいということで。

■そんなもの出ませんよ!

□ともかく新しい世代が出てきて世代交代できたということに凄い希望を感じました。SEALDsが目立ってきたとたん、今まで最前線でやってた人たちはサーッと後ろに下がりましたもんね。

■それまで中心になってやってたのって多分団塊ジュニア世代とかもうちょい下ぐらいが多かったと思うんですけど、正直しんどいと思いますよ。家庭を持っている人も結構いたようですし、身バレしたら勤め先とかで超めんどくさいことになるリスクを抱えながらやってる人も多いと思います。

□そういうリスク回避のためにこれまでは本名を明かさずに活動する人も多かったんですけど、SEALDsは多くのメンバーが顔も名前や学校なんかもオープンでやってるというのも画期的で。普通にデモに参加するくらいで嫌がらせされることは殆ど無いと思うんですけど、デモを主催したり盛んに主張を発信する人はやはり色々大変な目にあっているようです。

■facebook世代みたいなのが何かあるんですかねぇ。若い世代って割とネットで素性を明かすのに抵抗が無いとような印象を受けます。嫌がらせの標的にされるだけじゃないかとどうも私なんかは思ってしまいますが。

□我々2ちゃんねるとかもっと遡ればLNBとかから入ってますからね。あの頃のインターネットはもう一つの小さな世界って感じでしたから。顔を隠すのも自己顕示欲でちょっと出してみるのもそれ程重要ではなかったような気がします。もう今のネット世界ではフリーランスでも無い限りちょっとそんな気にはなれないですけど。でも結局SEALDsのオープンなやり方って凄い大変だろうけれども、だからこそきっと匿名では成しえなかったところまでリーチできてますよね。

■現実社会をどんどん巻き込んで力にしてゆくことで、相対的に匿名の嫌がらせの影響を小さいものにしているというか。いやホント凄い。そりゃ、こんなオシャレで世間ウケも良さそうな賢い後継者が現れたらオジサンたちはさっさと場を譲りますよね。

□昔はグループ間の主導権争いとかあったみたいですけど。

■今でもはじっこの方でちょいちょいモメてますけどね。「そんなやり方ではヌルい、突撃しろ!」みたいなノリの人たちがいまだに少数いて。

□あぁ、その辺の話しもあとは本を買って下さいということで。

■ほんとに出ませんよ!ていうか私の言ってることは殆どツイッターまとめみたいな内容なんで。
そろそろ疲れるのでユルいテーマに戻しましょう。

□そうですね、音楽関係はどうでしたか?

■はっきり言って今年の前半とか何を聞いていたのかあまり覚えていないんですけど、ジャズ研の大学生たちと知り合って演奏を聞く機会があって、なんかバップジャズいいなぁと思ってこの歳になってちょっとジャズを聞いてみたりしました。

□人生何がおこるかわかりませんね!ジャズってどの辺から入ったんですか?ほら、恥ずかしがらずに…

■ビル・エヴァンスとかバド・パウエルとか。きっとベタなんでしょうねぇ。それすらよくわかってません。なんていうか、それなりに人より音楽を聞いてきたつもりだった自分が若者に影響されてるのが結構ショックで。私なんて楽器もいまだにまともにできないのに…

□歳なんか関係無いとか言うのは決まって歳をとっている側で、向こうは完全にオッサン扱いしてきますからね。いきなりタメグチで来られてもちょっと戸惑いますけど。まぁ、いいカッコしようとしないで素直に行きましょう。

■そうですね…あとは聞き放題の音楽配信サービスが続々でてきて、とりあえず手近だったAppleMusicを試してみました。

□初めの3ヶ月が無料だったんですよね。どうでした?

■それが…良かったことは良かったんですが、やっぱり今までの音楽の聞き方がなかなか崩せなくて今はひとまずやめてしまいました。私は音楽を聞ける時間が移動中くらいしかないので、頑張っても1日小一時間くらいなんですよ。なんか聞こうかなって思うと、大体すでに持っている好きな曲が浮かんでくるのでそっちを優先してしまって。

□でも聞いてみたかった曲をすぐ聞けるっていうのは色々な音楽との出会いが広がりそうですね。

■そう、それでいくつか出会いもあったので気に入ったものはあらためてCDで買い直したりしているところです。やっぱり好きな音楽はパッケージも含めて所有したいので。また新たな音楽に出会いたい欲が高まったら利用してみるのもいいかなと思っています。

□それじゃ、今年聞いた音楽で良かったものなど。

■一番はECD / THREE WISE MONKEYSかなぁ。ラップは普段あまり聞く方じゃないんですけど、なんだかこれまで聞いてきたラップミュージックとは違う聞き方をしている気がします。全然違うはずなんですけど、曲のつなぎの雰囲気がビーチ・ボーイズのスマイルなんかを感じさせる瞬間があったりして。ちょっとマッドなポップスというか。

□ECDさんと言えば以前は渋谷系とも繋がりがあった方ですけど、最近ではわりと活動家のようなイメージがありますね。

■そうですね。とりあえずDO THE BOOGIE BACKとか持ってますもん。特に活動を追っていた訳ではないので、ここ数年社会問題を追っているなかでECDさんやチャーベさんなんかを再発見して。でもこの作品は個別の社会問題について何か言ったりといったものは以外と無いんですよ。そこがまた意外で、こんなにリアルを見つめている人がこんなに狂った音を表現できるなんて!というところが凄いんです。ただ、社会問題に対して具体的なことは言っていないけど、この社会に対する態度についてはハッキリと表明した内容なので、そこで凄くシンパシーを感じます。

□おっと、そろそろ年を越しそうです。まとめに入りましょうか。

■今年は芸人としてのタモリさんを再発見できた年でした。
いいともをやっていた間はタモリさんと言えばすっかり司会者のイメージでしたもんね。

■そうそう。いいともが終わって、ヨルタモリが始まって、芸人タモリさんの封印が一気に解けた感じ。今になってこんなにタモリさんの芸を見ることができるようになるとは思っていませんでした。

□というわけで、今年はこれにておしまいです。

■□またいつかー!

「Twi憶 2014」
2014年12月31日
うちき レリゴー♪

SGWX \ゲリローン/

うちき レリゴー♪

SGWX \バガゴーン/

うちき+SGWX \ゲリローン!/

うちき と言うわけで。まさか、再びお会いできるとは!

SGWX というか全然構想を練っていなかったので前回と同じ形式になってしまったということなんですけどね。

うちき しかしまさかあれから一本も記事が書けないとは思いませんでした。

SGWX あの時は「これを取っかかりにバリバリ書くぜ!」みたいな野心もあったような… 一体何をやってたんでしょうねぇ。

うちき …ちょっと振り返ってみましょうか。

 

・゜゚・*:.。..。.:’・*:.。. .。.:*・゜゚・*

 

 

 

うちき 羽生さん推しなんですか?っていうかフィギュアスケートとか興味ありましたっけ?

SGWX 別にそんな入れ込んでる訳じゃないんですが、ちょっと盛り上がりましたね。フィギュアスケートも特別興味があった訳ではないので羽生さんのこともソチオリンピックで初めて知りました。

うちき そんでビビビときた訳ですか。

SGWX そうですね…なんか綺麗っていうか…きっかけは「パリの散歩道」の演技を始める前の構えでスッと立ったあの姿でした。あの足のラインになんかドキッとして…っていきなりこんな話で大丈夫ですか?

うちき 全然大丈夫じゃないですね。むしろそっ閉じ上等で行きましょう。

うちき 消費税上がりましたね。なんか世間話かよ!って感じですが。どうですか上がって。

SGWX ホント正直言うと中流サラリーマンとしてはそんな死ぬほどの苦しみがやってきたような実感は無いですよ。でも買い物するたびに「なんか高けーな」って感じますよね。価格表示が外税なことが多くなったので、安いと思ってカゴに入れたらお会計の時に税抜きなことに気づいて「うわっ、俺としたことがこんな値段で買っちまった」みたいな小さな悲しみが結構降り積もってる気がします。

うちき そうそう、じわじわっとね。ボディーブローでキツさが来る感じです。しかし国の借金がこんなに〜とか、社会保障の財源が〜とかよく聞きますからね。増税するのはしょうがないという声もテレビの街頭インタビューなんかでよく聞きますが。

SGWX 身近にはそんなこと言ってる人いないんですけどねー。まぁ、国の財布がどうなってるかなんて本当のことはわからないし、そんなこと国民が細かく把握しなくちゃダメなの?って正直思うんですけど、どうも国の言う金がないっていうのは「おまえに使う金はない」ってことなんじゃないかと思ってしまうんですよね。やりかたの問題なのではないかと。まあ、ホントにお金無いのかも知れませんけど。

うちき ホントに無いのバレないように必死でごまかしてたりしてね。裏で「ヤベーよ!」とか言って。でも「ナントカ予算に何兆円」とかニュースで見ると、それって本当にお金に困っているときにやることなの?って思うことありますよね。消費税は社会保障に使うって言ってたのもいつの間にかフェードアウトしてるし、また法人税下げるって言うし。

SGWX 国でも会社でも家庭でもそうですけど、上の言う「金がない」は基本的に信用できないですよ。

うちき そうですか。あなたは過去に何かあったようですね、可哀想に…
でもやっぱり何か変ですよね。みんなもっと何か変だって言ってもいいんじゃないですか?犬だって何回もお手してんのにエサが出てこなかったら何か変だなって顔しますよ。

うちき 小沢健二さんが16年ぶりにテレビ出演ということで。

SGWX 小沢さん的に言うとテレ・ヴィジョンですか。ていうか16年って何なのって感じですよね。オザケンから16年なら、フリッパーズからだともう何年経ってるんだとか考えるとクラクラしてきますよ。

うちき まぁとにかく凄いことでしたよ。最近の小沢さんのメディア露出はホント慎重でしたからね。まさかバラエティ番組に生出演するなんて思いもしませんでしたね。まぁ、これもタモさんの笑っていいともが終わることになったからこそ実現したことなんでしょうけど。

SGWX そうですねぇ。いいともが終わるなんて。もともとお昼にテレビを見る習慣が無くて毎日見ていたわけではなかったので、終わった実感もまた無いですよ。今でもやってて当たり前な感じがします。

うちき いいともって、オープニングでタモさんがテーマ曲を歌うっていうのがなんだかオシャレで好きだったんですよね。それがいつしか歌わなくなって残念に思ってたので、グランドフィナーレのオープニングで歌ってくれたのには感動しました。

うちき またフィギュアスケートの話題に戻りますが、札幌で開催されたアイスショーを見に行ったんですよね。

SGWX 行きましたね-。羽生さんがきっかけでフィギュアスケートが自分の中でちょっと盛り上がりまして。ソチオリンピックで活躍した選手が多数アイスショーに出演すると知って、完全にニワカなんですけど、こんな機会はなかなか無いんじゃないかと思って行ってみました。

うちき 独特じゃないですか?フィギュアの世界って。

SGWX そうですね。他の競技はショーとか無いですからね。勝ち負け関係なく、純粋に演技を楽しむという意味では。だから普通のスポーツとはちょっと違いますよね。座席にも明確にランクがあるので、どれだけお金を払えるかっていうのを問われますし、高い席のひといいなぁーと思える演出もちょいちょいあって。私はニワカがバレるのが恐くて今回は中くらいの席にしておきましたけど、高い技術を高いお金を払って見るというのはいいことだと思います。世界レベルのスケーターばかりですからね。

うちき いきなりカネカネって・・・

SGWX いや、正直高いなぁって思って・・・普段行くのってライブハウスとかなんで・・・でもホント良かったし、また行きたいです。

うちき 初めて生で見るフィギュアスケートはどうでしたか?

SGWX ツイッターでもちょっと書きましたけどとにかく広いスケートリンクの上を自由に滑り回る姿がどれほど綺麗か、テレビからはまるで伝わっていなかったんだなぁ、と。さらにテレビでは当たり前に見ていたジャンプやあらゆる技も、生で見ると凄い迫力が伝わってきました。飛び散る氷もとても綺麗で。

うちき アンナカってなんでしたっけ。

SGWX アンナカっていうのはASKAさんの事件で有名になった安息香酸ナトリウムカフェインのことですね。これは脱法でもなんでも無くフツーに使用されてる薬物らしいんですけど、ワイドショーで疑惑を誤魔化すものとして取り上げられることで、何か悪いものみたいな印象を受けるなぁ、と思いまして。そう言えばバナメイエビもそれ自身は何も悪くないのに、偽装のためのエビみたいになっちゃって可哀想だなぁって感じてたのを思い出しました。

うちき 安息香酸ナトリウムカフェインをアンナカって略すのは何かマニアックというか通な感じがしますね。アンカフェとかでいいんじゃないですか?

SGWX わわっ、その略し方はダメゼッタイ!

うちき 大雨で避難勧告が出ましたね。

SGWX 夜中に携帯電話の警報が何度も鳴って、その度に避難勧告の対象地域がどんどん増えて不安でした。ツイッター上にも不安な声が溢れて「とにかく逃げて!」と呼びかける人もいました。でも避難しようにもどこに避難すればいいのかよく分からなかったし、実際あんな大雨の中どうやって逃げたら良いのか戸惑いながら、結局楽観が勝って「多少洪水や土砂崩れが来ても死ぬことは無いだろう」と警報を切って寝たんですよね。寝ないと明日も早いしとか言って。

うちき 結局何事も無くて良かったです。

SGWX でも避難勧告が出たからにはそれなりの危機が迫っていた訳で、あんなに何も出来なかったことは重く受け止めないといけないかもなぁ、とたまに思い出しますね。

 

・゜゚・*:.。..。.:’・*:.。. .。.:*・゜゚・*

 

うちき と、他にもいろいろあったにも関わらず書き切れません。

SGWX 札幌国際芸術祭もあったし、選挙もありました。盛りだくさんですよ。

うちき そこをまとめるとするならば…

SGWX やっぱり坂上忍さんと岡村靖幸さんのダブル躍進の年であったと!

(おしまい)

夢を見た。
2008年06月18日
iPhoneを入手する夢を見た。

大きさが初代ゲームボーイくらいあって、「・・・思ったよりデカいなー」と思ったけど嬉しかった。

スタイラスが付いていて、サイドノック式のシャーペンみたいにボタンが付いていた。早い話がタブレット用のペンか。画期的だと思った。

文字入力は、アイスバーンの路面に指で文字を描いているのをカメラで撮影するという超画期的なものだった。
線がうまく出ないし、すげー寒くてうなされた。

その時俺は布団から出て寝ていた。